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OCTアンギオグラフィ検査や眼内注射を導入
網膜疾患と対峙する

梅北眼科

(大阪市北区/大阪駅)

最終更新日:2024/07/11

梅北眼科 OCTアンギオグラフィ検査や眼内注射を導入 網膜疾患と対峙する 梅北眼科 OCTアンギオグラフィ検査や眼内注射を導入 網膜疾患と対峙する
  • 保険診療

大阪医科大学(現・大阪医科薬科大学)では網膜硝子体疾患を主に担当し、糖尿病網膜疾患などの網膜虚血性疾患を研究してきた「梅北眼科」の中泉敦子副院長。同院に入職後もこれまでの経験を存分に生かし、眼底検査やOCTアンギオグラフィ検査、抗VEGF硝子体内注射などの治療に取り組み、患者に寄り添う。加齢黄斑変性症や糖尿病網膜症、緑内障などの網膜と神経の病気は痛みで気づくことはないが、「最近、視力が落ちてきた」「小さな虫が飛んでいるように見える」などの見え方の変化には、気をつけてほしいと話す中泉副院長。検査の結果、何もなければそれが安心につながるし、何かあれば早期に治療を開始することで視力予後も良くなるだろうと教えてくれた。「まずは受診を」と優しく笑う副院長に、目の病気について聞いた。

(取材日2024年6月26日)

OCTアンギオグラフィ検査や眼内注射も導入。精密な検査と治療で網膜疾患に立ち向かう

Q中泉副院長は網膜疾患分野がご専門と伺いました。
A
梅北眼科 気になることがあれば早めに相談を

▲気になることがあれば早めに相談を

大阪医科大学(現:大阪医科薬科大学)の眼科学教室に在籍し、主に白内障・網膜硝子体疾患の患者さんを担当させていただいていました。大学院では網膜微小循環をテーマに、糖尿病網膜症などの網膜虚血性疾患の研究を行ってきました。手術症例も多く、悪化した加齢黄斑変性症や網膜剥離関連の疾患一般を対象とした手術も、たくさん経験させていただきました。いつも心がけているのは、患者さんの現状を診るだけでなく、悪くなる過程を常に頭に置き、予後を予想しながら診療することです。手術が必要かどうかのぎりぎりのラインを見極め、もし適応となればどの医療機関につなげるのかまで考えながら、患者さんの眼底を診させていただいています。

Q網膜疾患とは、どのような症状が出る病気ですか?
A
梅北眼科 症状に合わせて精密に検査を行っている

▲症状に合わせて精密に検査を行っている

瞳の内側をぐるりと覆っている、光を感じ取る網膜という膜が損傷することで起きる疾患で、主な病気としては網膜剥離や糖尿病網膜症、網膜静脈閉塞症、加齢黄斑変性症があります。緑内障も物を見る神経がだんだんと萎縮してしまう病気ですので、神経という意味では似た分野になりますね。どの病気も痛みで気づくことはなく、目が急に、あるいはだんだんと見えなくなってきた、とおっしゃる方が多いです。特徴としては、網膜静脈閉塞症は両目に、加齢黄斑変性症は片目から症状が出ることが多くあります。糖尿病網膜症は糖尿病と密接に関連していますので、来院時に生活習慣病をお伝えいただいた場合は、問診もより緊張感を持って行っています。

Qどんな自覚症状があれば、受診したほうが良いでしょうか。
A
梅北眼科 さまざまな検査機器を用意している

▲さまざまな検査機器を用意している

目の中に虫が飛んでいるように見えるのは飛蚊症の症状で、網膜の剥がれが原因です。そのほかにも視野が欠けてきたとか、格子状の線を見た時にどこかがゆがんだり、線が途切れたりして見える場合も、何らかの病気が隠れている可能性が高いので、早めに眼底検査を受けていただきたいですね。網膜剥離は、最初は薄ぼんやりと見えていても、時間が経過すると真っ暗になってもう見えない、となりかねません。加齢黄斑変性症では、真ん中のご自身が一番見たいところがまず、「色が変わって見える」とおっしゃる方も多いです。一方、糖尿病網膜症はお体からくる症状なので、全体的に視力が落ちて、悪化すると両目の手術が必要です。

Qこちらのクリニックで受けられる治療の特徴を教えてください。
A
梅北眼科 苦痛の少ない検査をめざしている

▲苦痛の少ない検査をめざしている

当院では眼底検査と合わせて、OCTアンギオグラフィ検査も行っています。これは造影剤を使わずに、目の中に無数にある毛細血管の走行や、その血管がつぶれてしまっていないかを簡単に確認する検査です。ひと昔前のように造影剤を使用しないので、気分が悪くなることもありませんし、短時間で、お体も楽なままで検査を終えることが可能。私は大学で数多くの症例を学んできましたし、症例研究会などで発表される新しい知見も見逃さずにピックアップし、診療に生かすことを心がけています。いくつもの画像を照らし合わせて、わかりやすくお伝えすることが信条です。時には外来を止めてでも、患者さんが納得されるまで寄り添ってご説明いたします。

Qこちらでは眼内注射を用いた治療も行っているそうですね。
A
梅北眼科 専門的な視点から一人ひとりに適した治療を行う

▲専門的な視点から一人ひとりに適した治療を行う

はい。加齢黄斑変性症や糖尿病網膜症、網膜静脈閉塞症、強度近視による脈絡膜新生血管治療で、は今、第一選択の治療が眼内注射です。眼内に直接、抗VEGF薬剤を入れることで、病気の進行の抑制を図ります。これにより良好な視力予後が期待できます。ただ、何千人のうち1人という低い割合ではありますが、眼内炎を引き起こす可能性があるので、治療の翌日も来院してもらい、様子を診させていただくようにお願いしています。最初は毎月1回の注射を3回続けて、その後は8週間ごと、長い方で16週間の間隔を置いて注射していきます。

ドクターからのメッセージ

中泉 敦子副院長

目に心配事や症状があれば、「こんなことで受診してもいいのかしら?」と思わずに、来院いただきたいですね。眼底検査で何もなかったとしてもそれで安心できますし、治療が必要ないという判断も、眼科診療の一つの大切な要素なので、遠慮はいりません。目の病気、特に網膜の病気は、神経に直結しています。神経というのは、一度傷んでしまうとなかなか治療が難しい分野ですし、神経が傷んで視力が落ちてしまうと、そこから上げていくことは至難の業です。見えなくなってからでは遅いのです。「ちょっとおかしいな」と気づいた段階で、治療を開始することが鍵。視力予後を良くするためにも、ぜひ早めに治療をスタートしてください。

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