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高村 勇貴 院長の独自取材記事

高村クリニック

(神戸市灘区/灘駅)

最終更新日:2019/08/28

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JR灘駅改札から直結した医療モールにある「高村クリニック」。院内のブラウンを基調にした落ち着いた雰囲気が印象的だ。甲状腺疾患の診断と治療、そして乳腺疾患の診断を専門とする同院の高村勇貴院長は「甲状腺の疾患は長期的な治療や経過観察が必要なこともあるので、責任を持ってしっかりと患者と向き合いたい」と話す。病気を告知されれば誰でも頭が真っ白になってしまうもの。そんなときもしっかりとした説明を受けて納得した上で手術や治療に進んでもらいたいという高村院長。インタビューでは、これまで数多くの手術をこなしていた勤務医時代の話や甲状腺について、また診療で心がけていることなど、たっぷりと聞いた。
(取材日2019年1月15日)

手術以外の方法で患者をサポートしていきたい

医師になったきっかけなどをお話しいただけますか?

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家族や親族の中に、医師や、医師をめざしていた人は誰もいませんでした。だからこそ、両親が「お医者さんなんてどう?」と勧めてきたんです。中学高校と勉強より部活のバスケットボールに力を入れていたんですが、もともとプラモデルを作ることが好きだったので、手先を使う仕事に就きたいと思っていました。そこで親から勧められていた医師という仕事と自分の希望が合致するのが外科医だったんです。医大卒業後、大学の外科医局に入ってからも手術が続くなどハードな仕事ではあるけれど、当時は職人のような体育会系の外科が自分には合っているなと思い、今に至ります。

卒業してからはどのようなご経験を積まれたのでしょうか?

大学を卒業してから、大阪大学のがんを扱う医局に入局しました。当時治療の中心だったのは消化器のがんと乳がんです。当時、教授からは「がんを診るからには、墓場まで診るつもりで」と言われました。その言葉がとても印象的で、今も大切にしています。大きな病院だと、急性期だけ診てあとは他に任せてしまうということもありましたが、ずっと診続けるというのが医師の本来のあり方だと思っていました。その後、甲状腺を専門とする先生に出会い、甲状腺の治療を手がけるようになりました。甲状腺の手術はテクニックが必要でとても興味深い分野だと感じました。それを専門としている隈病院に誘っていただき、隈病院で12年ほど勤務し、年間数多くの手術を手がけるなど、さまざまな経験を積むことができました。

開業に至った経緯を教えていただけますか?

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もともと手先を使うような仕事に就きたいと思っていたこともあり、隈病院でのたくさんの手術をこなす日々はとても充実したものでした。しかし、だんだんと手術だけではない患者さんのサポートをしたいと思うようになってきました。誰でも「あなたはがんです」と言われたら、頭が真っ白になりますよね。頭が回らなくなって当然です。一方、本人の周りでは手術や治療のスケジュールがどんどん決まっていくわけです。自分の状況を理解できないままに手術を受けるというケースも少なくないのではと思い、診断から患者さんとしっかりと向き合って、納得した上で治療や手術に進んでいただけるようなお手伝いができればと考えました。同時に隈病院には手術にしっかり対応できる後輩たちも育っていましたので良いタイミングでした。

甲状腺疾患は生活のクオリティーに関わる疾患

甲状腺はなじみがない方も多いと思いますが、どのような器官でどのような疾患があるのでしょうか?

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甲状腺とは体の中で唯一甲状腺ホルモンを司る器官です。疾患は大きく分けると2つあります。1つは、ホルモンの異常です。2つ目が腫瘍。それぞれに治療法があります。来院する方の多くは、採血検査をしたときに甲状腺の値が良くないと言われて紹介されて来たり、健康診断で甲状腺の腫れを指摘されていらっしゃる方です。でも最近はインターネットにも数多くの情報が掲載されているので、自分の体調不良の理由がもしかしたら甲状腺にあるのではないかと考えて、紹介や検査結果などを挟まずにダイレクトにこちらにいらっしゃる方もいます。

どのような症状があったら、受診したほうがいいなどのポイントはありますか?

主な症状はむくみ、だるさ、いらいら、動悸、体重の変動などです。これらの症状は決して甲状腺疾患だけに出るわけではありませんし、女性の場合ですと更年期の症状とも重なります。区別するのが難しい場合が多いですが、例えば1日歩き回った後に足がむくむというのはよくあることです。でも、朝起きたときに出る顔のむくみなどは甲状腺疾患の症状を見分けるポイントの一つともいわれています。そのほかにも、数ある症状のうちひとつだけではなく多くが当てはまる場合は一度受診してみてください。原因がわかれば安心できますから。

やはり甲状腺疾患も早く見つけて、早く治療を始めるのがいいのでしょうか?

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甲状腺疾患は命に関わることは少ないけれど、生活のクオリティーに関わる疾患だといわれています。例えば、甲状腺がんは、再発が少なく、転移も少ないタイプのがんです。しかし、甲状腺の近くにある反回神経を障害してしまうとその先声がかすれたり、食べ物を食べるときにむせたりするのが一生続くことになります。また、進行がゆっくりなので、ほかの器官のがんと比べれば刻一刻を争うものではないと言えるのかもしれません。一方、がんではなく機能異常であったのですが、以前、高校生の患者さんが体がつらくて通学できなくなり、心療内科での治療を経て良くならないとこちらへいらっしゃいました。調べた結果バセドウ病だったのですが、だから他の科で治療をしても良くならなかったのですね。このようなことからすると、やはりほかの疾患と同様に、早く診断して治療を始めたほうが生活のクオリティーを落とさずに済むと思います。

長い人生をより良く、より健康に過ごしてほしい

毎日の診療で心がけていることはありますか?

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とにかく患者さんの話をしっかりと聞くことを心がけています。そしてしっかりとした説明をすることを心がけています。それこそが、開業してやりたかったことでもあります。また甲状腺疾患は長期にわたって経過観察が必要になることもあります。来てもらってる間は、お一人お一人の患者さんに対して責任を持って診療にあたることを大切にしています。患者さん自身が診療を中断することなく「また来よう」と思ってもらえるように、リラックスして診療を受けられる雰囲気や環境づくりも心がけています。

これからの展望をお話しいただけますか?

これまでしてきたことを、これからも誠実に続けていきたいと思っています。拠点病院である隈病院とも連携をとって患者さんのサポートをしていきたいです。隈病院のスタッフは毎日手術や治療に忙しいので、私としては患者さんにしっかり説明をして、患者さんが納得した状態で手術や治療に送り出したいと思っています。それが患者さんの安心感にもつながるはずですし、隈病院への恩返しにもなるのではないかと考えています。甲状腺疾患の治療をしっかりと行って、患者さんには健康な毎日を送っていただきたいと思っています。

最後に、読者へのメッセージをお願いします。

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甲状腺や乳腺などで気になることがある方は、ぜひ一度受診してください。私ができる検査や治療はもちろん責任を持って行いますし、専門外のことでもほかの診療科や拠点病院に紹介するなど道筋を立てることはできます。中には検査をしてみると、甲状腺疾患ではなく更年期障害ということもあります。でも、原因がわかれば安心して生活が送れるようになるはずです。仮に何か疾患が見つかったとしても、怖がることなく一緒に治療していきましょう。これからの長い人生をより良く過ごせるようにお手伝いできればと思います。

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