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金 柄志 院長の独自取材記事

なかえびえ整形外科

(大阪市福島区/海老江駅)

最終更新日:2026/05/26

金柄志院長 なかえびえ整形外科 main

JR東西線海老江駅から徒歩4分ほど、結束の固い下町情緒あふれる街に「なかえびえ整形外科」はある。院長の金柄志(きん・へいし)先生は鳥取大学医学部卒業後、大阪大学医学部附属病院の麻酔科や救命救急センターなどで研鑽を積み、2013年に生まれ育ったこの地で開業した。ホワイトと木目調を基調とした院内は温かみと清潔感が共存し、2階には広いリハビリテーション室を備える。「精魂込めて診る、触る、聴くということを常に忘れないように」と穏やかに語る金院長の診療姿勢には、勤務医時代の苦い経験を糧に初心を貫いてきた誠実さがにじむ。子どもから高齢者まで幅広い世代が通い、地域のコミュニティーとしても親しまれる同院で、信頼されるクリニックをめざし続ける金院長に話を聞いた。

(取材日2026年3月25日)

生まれ育った人情の街で、幅広い世代の健康を見守る

こちらで開業された経緯をお聞かせください。

金柄志院長 なかえびえ整形外科1

実はここは私が生まれ育った地元なんです。親があらかじめこの土地を用意してくれていたこともあり、ここで開業しようと決めました。この辺りは神社を中心にお祭りで街がまとまるような、古くからの結束が強い地域です。私自身も子どもの頃に参加して町を練り歩いた記憶があり、地域への愛着は深いですね。どちらかというと下町の雰囲気で、昔から住んでいる方が多く、人情味のある温かい街だと感じています。近年は複数の路線が利用でき、保育園や小学校、商業施設などもそろっていることから若い世帯も増えてきた印象です。そうした幅広い世代が暮らすこの土地で、身近な整形外科として皆さんの健康を支えていきたいと考えています。

医師を志したきっかけや、整形外科を選ばれた理由を教えてください。

人の役に立ちながら一生続けられる仕事がしたいという思いが、医師をめざした原点です。自分が携わったことが目に見える形になり、責任とともに手応えを感じられるところにも強く惹かれていました。整形外科を専門に選んだのは、学生時代にラグビーをしていた経験が大きいですね。骨折や捻挫、肩の脱臼などさまざまなケガを経験する中で、自分が患者として受けた整形外科の治療に安心感を覚え、感銘を受けたんです。卒業後は大阪大学医学部附属病院の麻酔科で1年間研鑽を積み、救急時の循環や呼吸の管理技術を習得するとともに、多くの科の手術に携わりました。こうした経験の一つ一つが、現在の整形外科診療の土台になっています。

どのような患者さんが来院されていますか?

金柄志院長 なかえびえ整形外科2

午前中は定期的にリハビリに通われるご高齢の方が多く、週に2回、3回と健康維持のために来てくださる方もいらっしゃいます。リハビリの前にはまず血圧を測り、少し高めの方は一旦診察室で確認してからリハビリ室へ上がっていただくようにしています。午後になると学校帰りのお子さんがスポーツでのケガや痛みで来られ、夕方以降は仕事帰りの方が首や肩、腰の症状で受診されます。こうして子どもからご高齢の方まで幅広い世代に通っていただく中で、当院は地域のコミュニティーとしての役割も担っていると実感しています。患者さん同士が待合で言葉を交わしたり、一人暮らしの高齢の方が定期的に足を運んでくださったり。孤立させないという意味でも、お役に立てているのかなと思っています。

痛みの背景にまで耳を傾け、一人ひとりに適切な治療を

診療で大切にされていることを教えてください。

金柄志院長 なかえびえ整形外科3

開業当初から変わらず大切にしているのは、精魂込めて「診る、触る、聴く」という基本を貫くことです。流れ作業のようにならないよう、一人ひとりの患者さんの状態をきちんと診察してからリハビリに進んでいただくことを心がけています。勤務医時代には思うような結果を出せず、悔しい思いをした経験もありました。その記憶がずっと心に残っているからこそ、常に全力で向き合おうという今の気持ちにつながっています。問診では、現在の症状だけでなくその背景もできるだけ詳しくお聴きするようにしています。患者さんが今のつらさしかおっしゃらないことがありますが、実はその裏側に隠れた情報が、問題の原因として大きな割合を占めている場合もあるからです。

具体的にはどのような治療を行っていますか?

痛み止めの薬を出して終わり、ということはできるだけしないようにしています。骨折には超音波治療を、首や肩まわりの痛みには温熱・電気・マッサージなどの理学療法を取り入れるなど、その方の症状や体格に合わせた選択を大切にしています。脊柱管狭窄に伴う足の神経痛などには、腰部硬膜外ブロック注射で痛みに直接働きかけることもあります。また、特にお子さんや学生のスポーツによる痛みは、早期発見がとても大切。例えば野球肘は発見が遅れるほど治療が難しくなりますから、できるだけ早い段階で適切に対応するよう心がけています。簡単には休めないという選手には、プレーを続けながらコンディションを整える方法も一緒に考えるようにしています。

骨粗しょう症の診療にも注力されているそうですね。

金柄志院長 なかえびえ整形外科4

骨粗しょう症には特に注目しています。背骨の圧迫骨折を一度起こすと活動性が大きく低下し、痛みも長引きやすいため、早い段階から骨密度に注意しておくことが大切です。少し気になる方には骨密度の検査をお勧めし、数値が低めであれば早期に治療を始めるようにしています。特に閉経後の痩せ型の女性はリスクが高まりやすいとされています。また、婦人科系の手術を受けた方や抗がん剤治療の経験がある方は、40代でも注意が必要です。問診では既往歴をできるだけ丁寧にお聴きし、ご本人が書き忘れた情報も会話の中から拾うよう意識しています。また、若い世代の方でも食生活や睡眠が乱れている場合には、20年後、30年後を見据えて生活習慣を見直すようアドバイスすることもあります。

初心を忘れず、地域に信頼されるクリニックへ

スタッフの皆さんについてお聞かせください。

金柄志院長 なかえびえ整形外科5

リハビリ室には柔道整復師2人とリハビリ助手2人の4人体制で、診療時間中はスタッフが常駐しています。午後からは鍼灸師の資格を持つスタッフも加わります。患者さんの変化を、スタッフが「普段と様子が違いますよ」と教えてくれることがあり、私はそのフィードバックを診察に生かすこともできます。受付には長年勤めてくれているスタッフがいて、地域の方とすっかり顔なじみです。受付業務にとどまらず、ちょっとした声かけや世間話で場を和ませてくれるのはありがたいですね。あいさつや声かけの大切さは日頃から伝えていて、それぞれが自分なりに実践してくれています。

今後、どのようなクリニックをめざしていきたいですか?

これからも地域の皆さんにとって必要とされる、信頼されるクリニックでありたいというのが一番の目標です。何か派手なことをするのではなく、丁寧な説明と診療を積み重ね、リハビリの充実にも力を入れていきたいと思っています。信頼というものは築くのに長い時間がかかる一方で、崩れるのは一瞬ですから、常に初心を忘れずに続けていくことが大切だと感じています。患者さんに生活習慣の見直しをお伝えする以上、私自身も睡眠はしっかり確保し、食事は3食、栄養バランスを考えて規則正しく取るよう心がけています。休日は近くの公園を散歩したり、昔感動した名作映画をもう一度ゆっくり見返したりして、穏やかに過ごし英気を養っていますよ。

最後に、読者へのメッセージをお願いします。

金柄志院長 なかえびえ整形外科6

体のどこかが痛い、動かしにくいなど運動器のお悩みがあれば、どうぞお気軽にご相談ください。いつでも大歓迎です。大きな症状でなくても構いません。ちょっとした痛みや違和感をきっかけに来ていただければ、必要に応じてリハビリや生活面のアドバイスまでお手伝いできると思います。当院は2013年の開業以来、この街で子どもからご高齢の方まで幅広い世代の方々と向き合ってまいりました。これからも「診る、触る、聴く」という基本を大切に、お一人お一人の声にしっかり耳を傾けながら丁寧な診療をお届けしていきます。何か気になることがあったとき、ふと「あそこに相談してみよう」と思っていただけるような、そんな存在であり続けたいですね。