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長谷川 大子 院長の独自取材記事

はせがわこども歯科

(鹿児島市/郡元駅)

最終更新日:2021/10/12

長谷川大子院長 はせがわこども歯科 main

紫原中央のバス停から徒歩5分。大通りから1本入った閑静な住宅街の一角にある「はせがわこども歯科」。大学病院の小児歯科で臨床経験を積んだキャリアと日本小児歯科学会認定小児歯科専門医の資格を持つ、長谷川大子(はせがわ・ひろこ)院長が2013年5月に開業した小児専門の歯科医院だ。「笑顔で通える歯医者さん」をコンセプトに、木のぬくもりのあるカフェ風の空間には子どもたちが抵抗なく通える工夫が施され、治療のトレーニング、親子教室での歯磨き指導にも力を入れている。2児の母として「自身の子育て経験を生かし、子どもとその親に寄り添う治療を大切にしたい」と優しい笑顔で話す長谷川院長に、日々の治療で心がけていることや、小児歯科を通した地域医療に対する役割など、その想いを聞いた。

(取材日2020年10月29日)

子どもも大人も笑顔で通える歯科医院

開業の経緯を教えてください。

長谷川大子院長 はせがわこども歯科1

長崎大学歯学部卒業後、鹿児島大学小児歯科学講座で臨床経験を積み、歯学博士の学位と日本小児歯科学会小児歯科専門医の資格を取得しました。大学病院には約19年勤務し、そのうち約7年は外来医長を務めていました。充実した日々でしたが、「自分のペースで仕事を続けながら、子育てとの両立するにはどうしたらいいだろう」と考えることも増え、家族との時間も大切にしながら、これまで得た知識を生まれ育った地元の子どもたちのために役立てたいと、開業を決めました。紫原エリアは、保育園・幼稚園、小学校も複数ありまして、子どもたちがとても多い地区なのに、実は小児歯科を専門とするクリニックが不足していたのです。わざわざ大学病院まで足を運ばなくても、近くに小児歯科があれば、親御さんの選択肢も広がりますよね。地元で地域に密着した医療ができれば一番だと思い、実家を建て直して開業しました。

カフェのような雰囲気が印象的ですね。

子どもも親御さんも落ち着ける「カフェ風」の空間にこだわりました。入った時いかにも「歯医者さん」といった緊張感を感じさせる薬品のにおいにも気をつけ、待合ではアロマを香らせてリラックスしてもらえるようにしています。待合席のカウンターは子どもの背の高さに合わせているのですが、宿題をしながら順番を待っている子もいますよ。今は、感染症対策で置いていませんが、普段は退屈しないように絵本や木馬などのおもちゃもあります。子どもの診療は時間との勝負なので、待ち時間を少なくするためにも完全予約で、時間どおりに進めるよう心がけています。

院内設備でこだわったところは?

長谷川大子院長 はせがわこども歯科2

お子さんが初めて通うクリニックになるかもしれないので、「怖い・行きたくない」という悪いイメージを抱かないよう、さまざまな工夫をしました。診療室は、番号をカブトムシやお花などの親しみやすいイラストにしているんですよ。パーティションが低いのは、子どもの目線に合わせるだけでなく、常に子どもたちの様子を確認できるよう、全体が見渡せる高さにしました。治療中は、天井のモニターでDVDを見ることができます。怖がっていた子も、アニメに夢中になっている間に、いつの間にか終わっていた、ということもありますよ。どうしても治療に耐えられない場合は、笑気吸入鎮静法を用いた「我慢しなくていい治療」を行うなど、不安、不快感、痛みを遠ざけることに心を砕いています。

日々の診療を通し、子の成長を親と一緒にサポート

治療内容とクリニックの診療方針を教えてください。

長谷川大子院長 はせがわこども歯科3

小児の定期健診、むし歯治療、矯正治療を行う中、日々の診療を通して子どもたちの健やかな成長をお母さんと一緒にサポートしたいと考えています。診療は0歳から行いますが、治療は3歳から。トレーニングから始め、少しずつステップアップしながら治療に慣れてもらいます。治療内容は、絵や鏡で口の中を見せるなどして、視覚的に伝えています。そして、親子教室で歯磨きのチェック、正しい磨き方、おやつの取り方など、ホームケアの提案をします。子どもの気持ちを尊重した治療を行うには、親御さんからお子さんの普段の様子を伺うことも大事。お子さんの性格を知ることがスムーズな治療にもつながるんですよ。お口のことだけでなく、子育ての悩みもどんどん話してもらえたらなと思っています。

小児歯科専門医として小児歯科医療に携わる中で、やりがいを感じた経験はどんなことでしょう?

大学病院で、口唇裂・口蓋裂の赤ちゃんの治療に関わったことです。生まれてすぐの時から成長の過程に合わせた診療を行っていましたので、お母さんと一緒に子育てをしているような気持ちになったんですね。その時、治療だけではなく子育てのサポートも含めて、患者さんとその家族にじっくり向き合う経験ができ、小児歯科ならではの奥深さを感じました。もともと子どもが大好きだというのもあり、医療を通して子どもの成長を見ることができる小児歯科にこれからも携わっていたいと思いました。

大人の歯と子どもの歯を診るのには、どんな違いがあるのですか?

長谷川大子院長 はせがわこども歯科4

子どもの診療は、歯の生え替わりや噛み合わせ、顎の発達などの生育を想定して治療の判断を行うため、経験や知識が必要です。小児歯科専門医として、正常な状態も、異常がある状態も、多くの症例を診てきましたが、お口の中の状況やむし歯のなりやすさの傾向は、子ども一人ひとりの日常の環境によっても異なります。なので、そこは踏み込んで、生活習慣や食べ方、性格などをよく聞き、トータルで成長過程を診ていくことが重要です。また、大人と違い子どもは治療に協力してくれないこともあります。診療室に1人で来ることが難しい子もいますし、たとえ痛みがなくても、不安で泣いたり叫んだり、何が起こるか予測不能です。でもそれは自然なことなので、無理やり治療するようなことはしません。お子さん一人ひとりのペースに合わせて、じっくり向き合いますので、お母さんも安心してくださいね。

ゴールは、将来怖がらずに歯科医院に通ってもらうこと

診療する中で、気になっている症状などありますか?

長谷川大子院長 はせがわこども歯科5

診療台に寝てしまうとお口周りの状態がわからないので、診療室に入ってくる時から何か癖がないかなと様子を診るようにしているのですが、最近はお口が開いたままの子がすごく多いと感じます。「お口ポカン」の癖がついている子は口呼吸をしているので、「口を閉じて、鼻で呼吸」をするように、本人にもお母さんにも話し続けています。口を開けたままにする癖は、歯にも体にも良くないんです。口呼吸は口の中が乾燥し、むし歯や歯肉炎になりやすく、良いことは一つもありません。免疫力も低下し、唇や舌の機能も落ちるので、正しい鼻呼吸にしてお口周りの筋力を底上げすることが大切です。うがいを少し長くする、口の中で水をブクブクして舌やほっぺを動かすなど簡単なことでいいんですよ。小さい子には、笛を吹いてもらうなど、遊びの中でトレーニングしてもらっています。

子どもたちとどのように向き合っていますか?

どんなに小さくても子ども扱いせず、一人の人として接するようにしています。人は仰向けにされると無防備になってしまうので、何をされるのかわからなくて怖いんです。だから、うそをつかずに話をしますね。「痛い・怖い」など不安にするような言葉は使いませんが、痛いかもしれない処置のときは「ぎゅって押すよ」「ちょっとチリってするよ」など何か変化があることを伝えます。対等な立場で真剣に目を見て話すと、子どもたちはちゃんと聞いてくれるし、わかってくれるんですよ。大切なことを伝えるときは、声のトーンを抑えるとこちらの本気度が伝わります。そして、最後は必ず、褒めて終わります。できてもできなくても、良いところを1つでも見つけて褒めると自信につながり、どんどん成長して上手に治療を受けられるようになりますよ。

今後の展望を教えてください。

長谷川大子院長 はせがわこども歯科6

小学校の校医をしていますが、保育園や幼稚園にも出向き、歯・口の健康づくりに関する普及・啓発にもっと取り組んでいきたいです。子どもたちの記憶に私のことは残らないかもしれませんが、大人になって歯科医院に行くことは怖いことじゃないと思ってもらうことがゴールだと思っています。ただ校医や園医の活動は、子どもたちと話す機会はあっても保護者の方に話す機会がなかなかないので、そこは課題ですね。歯磨きの仕方に加えて、むし歯ができる理由や予防方法は、お母さんたちが知識として持っていると普段の子育ての中で役に立つはずですから。これからも医療者として、子を持つ母親として、全力でできることを提供していけたらと思います。

自由診療費用の目安

自由診療とは

矯正治療 30万円〜

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