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井福 正貴 院長の独自取材記事

井福ペインクリニック

(京都市上京区/丸太町駅)

最終更新日:2020/03/10

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京都市営地下鉄の丸太町駅から徒歩2分。丸太町通り沿いに開院している「井福ペインクリニック」を訪問した。院長の井福正貴先生は、順天堂大学医学部附属病院の麻酔科学ペインクリニック講座にペインクリニック非常勤助手として勤務。同講座の助教、病棟医長、外来医長をしていた経歴を持つ。専門の外来を毎日精力的にこなし、腕を磨き、研鑽を積んできた強い信念の持ち主だ。見知らぬ地での開業に苦労もあったと思うが「神経ブロックで患者さんの痛み改善に役立てる毎日は、感動の連続」と爽やかに笑う。注射を用いた治療の際には、「かわいい顔をしてすごいことをする」と患者にからかわれたこともあるそう。そんな井福院長に、透視下神経ブロックや今後の展望についてなど、じっくり話を聞いた。
(取材日2020年2月13日)

レントゲン透視装置確認下の神経ブロック治療がメイン

どのような治療をメインにされているのでしょうか?

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当院は、レントゲン透視装置確認下での神経ブロック治療をメインに、全身の痛みの診断と治療を行っています。Cアーム型デジタル透視システムを使い、痛みの原因になっている神経やその周囲や関節内に神経ブロック注射をしていきます。針の動きをライブ映像で見ながら行い、患者さんにとって痛みの少ない治療に努めています。透視時間はわずか数秒程度ですから、放射線被ばくは飛行機に乗った時に浴びる放射線量より低く、健康へのリスクもほとんどありません。治療自体は10分ほどで終わり、その後は横になったままストレッチャーで処置室のベッドへ移動していただき、そこでしばらく安静にして終了です。当院では受診されたその日に、一番効果的なブロック治療を提供することを診療の理念としております。

透視下での神経ブロックにこだわる理由をお聞かせください。

「できる限り痛みが少なく、安全に確実に治療する」というのが私の治療ポリシーです。透視下ですと、レントゲンで関節や神経の通り道を透視できます。そのため針先をまっすぐに進めることができるので、短時間でかつ痛みにも配慮できるわけです。当院では、針で直接神経を穿刺する方法ではなく、神経根の周りにお薬を入れる抵抗消失法を用いて、さらに痛みの軽減に配慮しております。透視下神経ブロックでは、腰椎の変形が強い方でも穿刺可能な部位を探して、造影剤を使用して薬液などの広がりを予想しながら対応しています。また、頸椎や上位胸椎の硬膜外ブロック、激しいぎっくり腰や、しつこい腰痛の原因となる椎間関節や仙腸関節の炎症に対しても、必要に応じて深部に針先が到達していることを確認しながら行うことができます。

来院すると、治療まではどのように進みますか?

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まず診察室でお話しを伺い、「じゃあ、こうしましょう」と治療の説明をして、患者さんの同意を得てからエックス線レントゲン室へ移動します。来院されたらすぐブロック注射というようなことはありませんから、ご安心ください。当院のホームページにブロック注射についての説明動画をアップしていますので、不安な方はいつでもご覧いただけますし、高齢者の方でインターネット環境が整っていないという方には、受付でタブレットを貸出しております。ブロック注射の前には髪の毛ほどの細い針で麻酔を行い、ブロックの針が入っている時間も2、3分程度になります。注射好きの人はいませんから、とにかく「なるべく痛くないように」というのが私のモットーです。

東京の大学病院ペインクリニックで腕を磨く

ペインクリニックの医師になろうと思われた、きっかけは何ですか?

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医学部生時代の研修で、痛みを取ってあげることが患者さんに一番感謝される、と感じたことですね。もともと人に感謝される仕事をしたい、という思いで医師になりましたので。ところが私の地元の九州では、なかなかペインクリニックを専属で徹底的に学べるところがなく悩んでいたところ、親しい先輩が東京の順天堂大学にいらっしゃり、「ペインクリニック専属で勤務できるよ」と紹介してくださったことがきっかけで、順天堂大学医学部の麻酔科学・ペインクリニック講座に入局しました。大抵の麻酔科医は手術麻酔の仕事がメインでペインクリニックは片手間で行うことが多いのですが、私は「ペインクリニック専属という条件で入局させていただいたので」と、月曜日から土曜日まで、週6回ペースでペインクリニックの外来を担当していました。おかげさまで、たくさんの経験と研鑽を積ませていただくことができたと思います。

京都に開業されたのはなぜでしょう?

私の妻が京都出身で、東日本大震災の後「京都へ帰りたい」と言われまして。私は京都という場所は住んだこともありませんでしたので、まず市内でペインクリニックがある病院を探すところから始めたのですが、なかなかペインクリニックだけで勤務できるところがなく……。「それじゃあ、自分で職場を作ろう」と、開院を決めました。開院当初は1日に患者さんが数名という日もありましたが、だんだんとクチコミや当院のホームページの閲覧で認知が広がって行き、おかげさまで今では多くの患者さんが来院されています。少しずつ地域の病院や他科のクリニックの先生にも信頼していただけるようになり、今では近隣の京都第二赤十字病院をはじめ多くの医療機関と連携して診療を行っております。

患者さんはどのような方が多いですか?

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30~40代の若い方から70代の高齢者の方まで幅広くいらっしゃいますね。骨や関節というのは年齢とともに変形を起こしやすいので、腰や首、肩、膝の痛みでお困りの方は多いですし、帯状疱疹後の神経痛なども多く診させていただいております。若い方はぎっくり腰や片頭痛などの急な痛みでお困りの方がお越しになります。当院では内服薬も含め、その方にベストな方法での治療を心がけております。

痛みのある患者を救うため予約厳守の徹底を呼びかけ

ペインクリニックへの通院の仕方は?

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これは神経ブロックのメカニズムとも関わるのですが、ヘルニアや脊柱管狭窄症、坐骨神経痛の方が、「前はつらい痛みがあったけれど、今は痛くない」とおっしゃることがよくあります。骨の変形が治ったわけでもないのに痛くないのは、神経の炎症がその時は収まっているからなのですね。では、定期的に神経ブロックをしないといけないか、というとこれも炎症の度合いによります。例えば1回の注射で済んでしまえば、続けて打たなくてもいい場合もあります。もちろん、数回にわたる来院が必要な方もいます。これは焚き火を水で消すのに似ていて、炎症と痛みの様子を見ながら治療を調節していく必要があります。焚き火は直接見えますから、どのくらいの水が必要かわかりますが、体の中の炎症は目で見えません。ですから私はいつも患者さんに「痛くなったら来てください」とお伝えしています。

こちらは予約制でしょうか?

当院は医師が私一人、という体制ですのでできる限りスムーズに治療できるように予約優先制にしています。完全予約制ではないのは「その日のうちに、痛みの改善に効果的な神経ブロック治療を提供する」という診療理念に基づき、臨機応変に急患にも対応したいからです。そこで患者さんにぜひお願いしたいのが、来院できなくなった時のキャンセルのご連絡です。連絡がなければ予約された枠をずっと開けたまま待つことになり、他の患者さんをお断りせざるえないことになってしまいますので、来院できないとわかった段階で必ずご連絡をいただけますと幸いです。一人でも多くの方をお助けしたいと考えておりますので、皆さんの健康にためにも、僭越ながらお願いします。

最後にクリニックの今後の展望と、読者にメッセージをお願いいたします。

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私は順天堂大学時代から、さまざまな先端的治療にも取り組んできました。その中に、難治性の神経痛には脊髄刺激療法というのがあります。脊髄に微弱な電流を流すことで、慢性的な痛みの緩和をめざすものです。心臓ペースメーカーのように体内に埋め込む手術が必要となりますが、数年前から医療連携で行えるようになりました。入院でしかできないような先進的な治療にも取り組み、痛みへの治療の幅をこれからも広げていきたいですね。私はこれまでに培ったものをすべて、京都という地に還元したいと思っています。当院は神経ブロックによる痛みの改善をめざす専門クリニックです。痛みに関する悩みがあり、現状の内服薬やリハビリなどで痛みの改善が見られない方も気軽にご相談いただければうれしいですね。

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