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西島 圭 院長の独自取材記事

長居ファミリー歯科クリニック

(大阪市住吉区/長居駅)

最終更新日:2019/08/28

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長居駅6番出口からすぐという好立地に「長居ファミリー歯科クリニック」はある。2017年4月に開院したとてもきれいなクリニックだ。同院の特徴は、予防に注力していること。特に3歳までの生活習慣や磨き方で虫歯リスクが決まるため、15歳までの子どもを対象にした「スマイルキッズクラブ」を開設。独自にフッ素洗口液やデンタルノートなどを配り、小児期の予防の大切さを家族にも伝える狙いだ。歯科医院としては珍しく、保育士資格を持ったスタッフがいるため、乳幼児期の子どもがいる人も来院しやすい環境となっている。院長の西島圭先生はサッカー好きで、プライベートではフットサルを楽しむスポーツマン。自身も一児の父である西島先生に、日々の診療や思い出深いエピソードなどを聞いた。
(取材日2017年7月18日)

鼻呼吸を推奨するのは全身の健康に通じるから

こちらに開院された経緯などをお聞かせください。

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ここは以前から同名称の歯科医院があり、法人の理事長を務めていた知人から、私がここを買い受けたのが開業のきっかけです。自分で医院を構えることは大きな責任を伴いますが、その分やりがいもあります。歯科医院はそれぞれにカラーがありますよね。私も開業したことで、自分の色が出せると思っています。保育士の有資格者がスタッフにいるのもそうした特色のひとつ。お子さんが0〜1歳と小さいと、歯科医院に行きづらいと感じることが多いはず。そこに保育士がいることで来院しやすい環境を提供できたらといいなと思っています。

この地域の特徴や患者層についてお聞きします。

自費診療に対するニーズが思っていたより多いですね。午前は高齢者、午後はお母さんとお子さん、夜はお勤め帰りの方が来院されます。虫歯治療が中心ですが、予防への意識を高めてもらうために情報出しもしています。痛くなってから受診するより、普段からメンテナンスをしっかりするほうが、医療費もトータルで考えれば安くなるものです。痛い治療はしたくありませんし、削りたくもないので、予防で来ていただくほうがいいと私は思っています。永久歯は抜けたらもう次がありませんから、とにかく削らない、削っても最小限で、という治療が理想です。

先生は鼻呼吸の推奨をされているそうですね。

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食生活でやわかいものばかり食べていると、顎の小さいお子さんが増えてしまうんですね。自然と口を開けた状態になり、鼻呼吸をしなくなってしまう。口呼吸だと、歯並びが悪くなってしまうばかりか、体内に直接空気が入ってくるので、風邪やインフルエンザを発症しやすくなります。つまり、口は内臓の入り口なんですね。副鼻腔は鼻呼吸で成長する器官ですが、口呼吸をしていると成長せず、どんどん小さくなってしまうのです。そうすると、前歯はきれいでも、2番目の歯が後退する場合もあります。寝相や寝癖でも歯並びは変わるものですよ。福岡県の内科の先生の鼻呼吸に関する報告では、体操をすれば鼻呼吸に変わるそうで、それを取り入れた小学校ではインフルエンザにかかる率がすごく低くなったという例もあると聞きました。

きちんと説明することで、治療への恐怖を取り除く

お子さんの治療について教えてください。

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矯正治療では、鼻呼吸にするトレーニングや鼻呼吸を促すマウスピースを用いるだけで、ワイヤーを付けなくても治るお子さんもいます。虫歯になりやすいかどうかも3歳までに決まるため、磨き方や生活習慣のアドバイスをします。歯は一生もので、早いうちに改善していくことで、痛いことをしないで済むんです。それに、虫歯になる前に来てもらえれば、痛い・注射される・削る・泣くといったことがありませんから、恐怖心を抱かないで済むわけです。押さえ付けられて治療したというトラウマが大人まで続き、それで歯科医院から足が遠のいてしまうこともあるので、早い段階で受診していただきたいと思います。ここでされることは歯科衛生士による歯磨きだけ。帰りにカプセルトイで遊んで帰れば、楽しい思い出だけが残りますよ。

以前は、訪問歯科診療にも携わっていたそうですね。

開業する前は、高齢者施設での治療や訪問歯科診療にも携わっていました。入れ歯を入れている高齢者の方が多く、その入れ歯がとても汚れていることもあるんですね。80〜90歳の日本の死因第3位は肺炎だといわれていて、中でも多いのが誤嚥性肺炎です。一方、高齢者の場合は少しでも自分の歯が残っていることや、噛み合わせが合うことで、病後のリハビリテーションの回復力が高くなるという論文も出ています。苦しんでおられる高齢者の方はまだまだ多いので、人生の最後はおいしいものが食べられるように、QOL向上のお手伝いをしていけたらという思いから、歯をなるべく残す治療を意識しています。神経を取っても歯の寿命は短くなりますから、どれだけ寿命を延ばすかが重要だと思います。

診療時に心がけていることは何ですか?

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患者さんと歯科医師は、対等でいたいと思っています。そのためにちゃんとした説明をするようにしていますし、患者さん全員が同じではないので、その方に合った治療をするように心がけています。歯科医院に恐怖を感じるのは、どこを何されるのかわからないという思いがあるからです。それを和らげるために、できるだけ「こうしますよ」と説明するようにしています。お子さんの場合、どうしてもこの痛みを取ってほしいという場合を除いては、最初からすぐに削らず、慣れていくために小さなことから進めるようにしています。そしてしっかり褒めて、できることを少しずつ増やすようにするんです。「スマイルキッズクラブ」も開設し、より予防に取り組みやすい環境を整えています。

子どもの予防意識を育てる「スマイルキッズクラブ」

「スマイルキッズクラブ」について教えてください。

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虫歯治療は終わっても、長くメンテナンスに通ってもらうために、当院ではお子さん向けに「スマイルキッズクラブ」を設けています。15歳までのお子さんを対象にしたもので、予防意識を高めて通いやすい環境を提供するものです。1ヵ月ごとに来院していただき、冊子でわかりやすく予防について説明しています。大人も子どもも、削らないといけなくなる前に来てもらうことが大事ですし、昔に比べると患者さんもそうした意識に変わってきているとは思います。

歯科医師としてやりがいを感じるのはどんなときですか? 

よく食べられるようになったと言っていただいたときですね。ある高齢の女性の患者さんは、最初来院された際はメイクもされていなかったのですが、治療後はとてもきれいにお化粧されるようになりました。歯の治療を受けておいしく食事が食べられるようになり、生活の質が上がったことがきっかけになったのかなと感じました。患者さんの痛みを取るだけが仕事ではないんだなと、この患者さんの変化を通じて感じましたね。

訪問歯科診療でも思い出があるそうですね。

内科の先生があと1ヵ月くらいの命だろうと言われていたおじいちゃんが、入れ歯が全然合わないと娘さんから相談されました。残り1ヵ月と言われているけれど、最後にちょっとだけでもおいしいものを食べさせてあげたいと思ったのでしょう。今の状態に合わせて大至急作ってほしいと言われ、技工士さんにもお願いしてして大急ぎで作ったんです。ぴったり合う入れ歯で過ごせたことが影響してか、2〜3ヵ月延命されました。葬儀のときに入れ歯も入れてくださったそうで、娘さんからも感謝されました。お子さんの筋力トレーニングとリンクする部分もありますが、高齢者は少しでも口や体を動かすなど口腔ケアをすることで、全部食べられないとしても、1日1回食べやすいものをおやつとして楽しむことだってできるんですよ。

今後の展望や読者へのメッセージをお願いします。

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今後も力を入れたいのは、お子さんの虫歯をなくすことと予防です。当院では歯科の総合検診を行っており、唾液を取って機械に入れると5分で、歯周病や虫歯リスクと口臭など7項目がわかるようになっています。普段気づけないことに気づくきっかけになり、患者さんご自身の予防意識の向上につながればうれしいです。時間が許すなら、訪問歯科診療も携わりたいですね。高齢の患者さんに対しては、誤嚥性肺炎を起こさないよう、口腔ケアでお手伝いを続けていきます。院名に「ファミリー」とあるように、ご家族で気軽に寄れる場所でありたいです。

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