入院不要、自宅でできる
睡眠時無呼吸症候群の検査と治療
関内サンドウ内科医院
(横浜市中区/関内駅)
最終更新日:2026/10/15
- 保険診療
就寝中に舌根が沈下することで気道が塞がれ、呼吸が繰り返し止まってしまう睡眠時無呼吸症候群。激しいいびきや日中の強い眠気といった自覚症状が知られる一方、放置すると将来的に脳血管疾患や心血管疾患を引き起こすリスクが健常者の2〜3倍に高まることはあまり知られていない。骨格的な要因によって発症しやすい人もいれば、肥満によって発症する人、その両方が重なる人もおり、痩せ型の人が無縁というわけではない。近年では診療報酬の改定により、簡易検査からの治療導入のハードルが下がるなど、患者にとって取り組みやすい環境が整いつつある。そんな睡眠時無呼吸症候群の検査と治療について、「関内サンドウ内科医院」三道ユウキ副院長に詳しく聞いた。
(取材日2026年7月28日)
目次
検診・治療前の素朴な疑問を聞きました!
- Q睡眠時無呼吸症候群とはどのような病気ですか?
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A
睡眠時無呼吸症候群は、寝ている間に舌根、いわゆるベロが喉の奥に落ち込み、気道がふさがり呼吸が止まってしまう病気です。激しいいびきや日中の眠気から気づく人が多く、睡眠が浅くなることで夜間頻尿の原因になるケースもあります。骨格的に気道が狭くなりやすい方、肥満で気道が狭くなる方、その両方が重なっている方と、大きく3つのパターンがあると感じています。とはいえ、ほかにもさまざまな要因があり、痩せている方で重症の場合も珍しくありません。本当に注意していただきたいのは、重症の場合は心筋梗塞や脳卒中といった心血管・脳血管イベントのリスクが数倍に跳ね上がる点。将来的なリスクを防ぐためにも早期の対応が重要です。
- Q睡眠時無呼吸症候群の診断に必要な検査について教えてください。
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A
簡易検査と精密検査があります。簡易検査は指先と鼻につける小さな装置を提携業者からご自宅に郵送し、1日から2日ほど装着し眠っていただくものです。まずはこちらでスクリーニングを行い、無呼吸がないか、あるいは重症かどうかを判別します。軽症から中等症の境目にあたる数値判定が難しい方や、症状は強いのに数値がはっきりしない方には、脳波や筋電図などさらに多くのセンサーを装着する精密検査を受けていただき、確定診断を下します。こちらも今は自宅で受けることが可能です。診療報酬改定によりCPAP(シーパップ)療法の保険適用となるハードルが下がり、以前は適用外だった方も現在では保険で治療を受けられる可能性があります。
- Q睡眠時無呼吸症候群はどのように治療しますか?
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A
中等症から重症では、装置で鼻から空気を送り込んで気道を確保するCPAP療法が標準です。中等症以上で保険適用となり、根本治療ではないものの、将来の脳血管・心血管イベントを減らすことが期待できるというエビデンスも確立されています。軽症から軽めの中等症の方には、歯科で作るマウスピースで下顎を前に出し気道の拡張を図る方法もあります。あおむけで寝ると舌が落ちやすいため、横向きで眠ることをお勧めすることも。ほかに舌下神経電気刺激療法という手術を伴う治療もありますが、適用となる方は限られています。また、患者さんによっては減量なども無呼吸そのものの改善に役立つ場合があります。
検診・治療START!ステップで紹介します
- 1問診
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まずは予約または当日直接受診する。必要な持参物や準備は特になく、マイナ保険証か資格確認書があればOKだ。医師が喉の開き具合を確認するとともに、問診にて日中の眠気の度合いやいびきの状態など、自覚症状を確認。事前にウェブ上の眠気チェックスケールを確認しておくと、受診の目安としても活用できる。問診と診察の結果、無呼吸が疑われる場合には、次のステップとして簡易検査の案内を受けることとなる。
- 2簡易検査
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提携業者から患者の自宅へ小型の検査機器が郵送される。指先と鼻にセンサーを装着して、1〜2晩就寝しながらデータを採取する。連続した日程でなくてもよく、飲酒習慣がある場合は飲酒時の状態も含めて計測することが勧められる。1度の検査では、4〜5時間程度の睡眠が確保できると望ましい。計測されたデータのうち無呼吸指数が高かった日の記録が採用され、結果は検査終了からおよそ2週間で判明する。
- 3精密検査
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簡易検査で判定が難しい軽症から中等症の境界域にあたる場合や、数値以上に自覚症状が強い場合に行われる。脳波や筋電図などのセンサーを装着し、1晩分のデータを計測する検査で、精度の高い確定診断が得られる。従来は入院が必要なケースが多かったが、現在は自宅で受けることが可能だ。以前は精密検査を最初から行うことは認められていなかったが、制度改定により必要に応じて選択可能となった。結果はおよそ2週間で届く。
- 4検査結果を確認
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検査から約2週間後にレポートがクリニックへ届くため、初診からおよそ1ヵ月を目安とする再診で、検査結果について医師から詳しい説明を受ける。測定された無呼吸指数をもとに、CPAP療法が保険適用となる基準を満たすかどうかを確認。該当する場合はCPAP療法について、該当しない場合はマウスピースや経過観察など、それぞれの選択肢のメリット・デメリットが丁寧に説明され、話し合いで今後の治療方針が決定される。
- 5CPAP療法を継続
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CPAP療法開始後は、症状の経過や使用状況を確認するため月に1回の定期受診を行う。1日4時間以上の使用が合併症予防の目安とされ、無呼吸指数や使用時間、空気漏れの有無などが確認される。マスクが合わない場合は業者と相談しながら形状や素材を調整することも可能だ。使用状況が良好であれば、2ヵ月に1回の通院とオンライン診療を組み合わせた継続も可能。減量などで無呼吸が解消した場合は治療終了となることもある。

