西野 勝 院長の独自取材記事
ニコデンタルクリニック
(川口市/川口駅)
最終更新日:2024/10/17

関東エリアの歯科医院で研鑽を積んだ西野勝院長が「ニコデンタルクリニック」を開業したのは2012年のこと。2023年からは6階が加わり、同ビル内の3フロアで診療を行っている。子どもとその親の歯の健康を守り「みんなが前向きに通える歯科医院」をめざし、一般歯科から小児歯科、口腔外科、矯正、補綴など各治療のエキスパートである複数の歯科医師が在籍。親子で通いやすいよう保育士も常駐し、患者の幅広いニーズに対応している。時間や手間を惜しまず診療に向き合う西野院長の姿勢に感銘を受けるとともに、その原動力となるものが何なのかを詳しく聞いた。
(取材日2020年9月30日/再取材2024年10月1日)
保育士常駐の親子で通いやすい歯科医院
このエリアで開業を決めた理由について教えてください。

自分のクリニックを持つなら、家族みんなを診られる歯科医院にしたい、そのためにもファミリー層が多いエリアで開業したいと考えていました。川口駅周辺は、まさに私が思い描いていたイメージとぴったりで、子育てに励むファミリーがたくさん生活しています。開業を機にこの町に縁ができましたが、生活している人たちは皆さん気の良い方たちばかりですよ。
実際ご家族での受診が多いのですか?
患者さんは10歳未満のお子さんも多く、お子さんの親御さんや、出産を控えている妊婦さんなどにも受診いただいています。院内設計にこだわっており、特にお子さんにとって歯科医院は怖い場所でしょうから、できるだけ楽しい雰囲気づくりを心がけました。待合室のキッズスペースは今年7月にリニューアルし、サーカスのようなイメージに。4階は広いキッズフロアを用意し、おもちゃやぬいぐるみも安全性にも配慮して取りそろえました。4階は、定期検診やメンテナンスをメインに行う場としていて、歯科医院の特有のにおいや「キュイーン」という機械の音がしないのも特徴です。お子さんの診療後にはご褒美におもちゃと歯ブラシをプレゼントしています。ちょっとしたことではありますが、楽しい時間を過ごしたと感じながら、お帰りいただけていたらうれしいですね。
保育士がいらっしゃるそうですね。

はい。現在は常勤で7人の保育士が勤務しており、1日に3人は常駐しているような体制を取っています。保育士が責任を持ってお子さんをお預かりしている間に親御さんの治療を行うことができるので、気兼ねなく来院いただけるのではないでしょうか。
治療を怖がるお子さんは少なくないかと思います。治療時に配慮されている点などありますか?
まず、この環境に慣れてもらうことを最優先にしています。本人の気持ちを置いてけぼりにして、いきなり治療を行うことは絶対にしません。時には「今日は治療せずに、治療に慣れる練習に移行する」と判断することもあります。治療を進める場合には、スピーディーに行うのを心がけています。少しでも「怖い」「つらい」と感じると、お子さんは歯科医院の受診を嫌がるようになってしまって、これが一番良くないですから。3歳までにしっかりお口のケアを習慣化しておけば、虫歯や歯周病ができにくくなるといわれています。何事も初めが肝心。フッ素塗布やシーラントの処置はもちろん、親御さん向けの仕上げ磨き指導なども行います。お子さんの歯が生え始めたら、歯科を受診していただきたいです。
各治療のエキスパートによる専門性の高い診療をめざす
2023年4月から6階フロアも使われています。

はい。クリニックが手狭になってきたので、拡張しました。以前は美容外科のクリニックが入っていたフロアで、内装にもこだわられていてきれいな状態でしたので、そのまま使わせてもらっています。6階では主に、インプラント治療と一般的な診療を行っています。インプラント治療は、その道一筋のベテランである真鍋真人先生が担当。拡張のタイミングで歯科用CTも導入しましたので、骨の厚みや密度まで簡単に計測できるようになり、さらに高度な治療が可能な環境となりました。
歯科医師の人数も大きく増員されたと伺いました。
現在は歯科医師が13人おり、1日に4〜5人が常駐しています。一般歯科から口腔外科、矯正、補綴など、それぞれを専門として治療にあたってきた経験豊富な歯科医師が勤務していることが当院の大きな強みです。難しい症例や困ったことがあれば、歯科医師同士で相談し合いながら診断、治療を行っています。また、小児歯科担当として、日本小児歯科学会小児歯科専門医の小川奈保先生も在籍しています。お子さんのお口の特化した専門知識や技術を持つ先生なので、患者さんに安心して受診いただけると思いますし、私たちにとっても心強い存在です。
診療時に意識していることは?

患者さんの痛みをできるだけ早く解決して差し上げるのを第一に、痛くない・待たせない治療を心がけています。歯の痛みって、本当につらいですから。というのも私自身、小学生の時に眠れないほどの歯の痛みで苦しい思いをしたことがあるんです。近所の歯科医院を受診しても原因がわからず、しばらくして痛みは治りました。それから1年後ほどしたら、痛みのあった場所にこぶのようなものができて、あらためて歯科医院を受診したら大学病院を紹介される事態に。そこで初めて、原因が蜂窩織炎(ほうかしきえん)という感染症によるものとわかりました。お口の中に現れるトラブルの中には、命に関わるサインも含まれていると身をもって経験し、歯科の分野に興味を持つきっかけにもなりましたし、痛みへの配慮に徹底してこだわるスタンスにもつながったと感じます。
院長ご自身の体験が、診療にも反映されているのですね。
今でも「痛みで眠れない」と話していた患者さんには、診療後にお電話したり、緊急で専門的な処置が必要な患者さんから相談を受けた際には、24時間対応の専門の歯科医療機関をご紹介したりしています。もちろん治療中の痛みだって、極力なくなるに越したことはありません。私の場合、患者さんが「痛い」と手を挙げたら、絶対に治療を止めるようにしています。痛みのつらさがわかる分、無理はしてほしくないんです。麻酔処置にしても、注射針を刺す角度や麻酔の温度管理、麻酔の注入速度などに細心の注意を払っています。ささやかな工夫でも、それを丁寧に行えば痛みの軽減につながります。あとは、患者さんの緊張をほぐすのも大事なポイントですね。
分院を展開し、広く地域の歯の健康を支える
スタッフの皆さんについてもお話を聞かせてください。

当院のスタッフはとても優秀で、私は県内トップクラスだと思っています。こまやかな気遣いができるベテランぞろいで頼もしい限り。そんなスタッフのみんなには、常にコミュニケーションを大事にしてほしいと伝えています。職種に隔たりなくみんなが同じ目線で、何かあればすぐに相談できる雰囲気づくりも大切ですね。ありがたいことに退職率がすごく低く、スタッフ間での紹介から働き始めてくれる方がほとんどなんですよ。
院長にとっての原動力とは何でしょう。
やはり、患者さんの存在が大きいです。今は祝日以外の日はすべて診療日としており仕事が趣味と言っても過言ではありません。大変さもありますが、患者さんが喜ぶ姿が何よりもうれしいんです。当院の患者さんからの紹介をきっかけに受診される人も多く、私のほうが患者さんに支えてもらっているのだと感じています。患者さんの思いに応えられる診療を続けていくのが私たちの役目ですし、そのためには全力で向き合うのは当然のこと。お子さんの口元の健康に関心を持てば、お父さんお母さんも、ご自身にも意識が向いてきます。そうして、家族全員で頼っていただけたらうれしいですね。ホワイトニングなど審美的な施術や、自費診療にも応じていますが、無理に高い治療を勧めることはありません。安心して気軽にご相談ください。
最後に読者へのメッセージをお願いいたします。

2021年、南浦和駅ロータリーからすぐの場所に、当院と同じコンセプトを掲げた「ニコおとなこども歯科」を開院しました。今後もさらなる分院展開を考えており、地域にお住まいの方々のお口の健康を支えていきたいと思います。歯科医院は、単に歯のトラブルを解決するだけの場所ではなくて、歯を守るための知識や技術を知ったり、ケアを受けたりできる場所です。大きくなってから、歯のことで悩み後悔するのではなく、子どものうちから「守る」意識を育んでいきましょう。治療方針は患者さんとよく話し合った上で決めていきますので、ご自身の意見も遠慮なく伝えていただければと思います。困ったことがあればなんでもお気軽にご相談くださいね。
自由診療費用の目安
自由診療とは歯列矯正/約60万円~、マウスピース型装置を用いた矯正/約33万円~
インプラント治療/29万7000円~
オールセラミッククラウン/前歯6万6000円~、奥歯5万5000円~
ホワイトニング/1歯1回 500円~、12歯6000円~
※歯科分野の記事に関しては、歯科技工士法に基づき記事の作成・情報提供をしております。
マウスピース型装置を用いた矯正については、効果・効能に関して個人差があるため、必ず歯科医師の十分な説明を受け同意のもと行うようにお願いいたします。