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野本 勝弘 院長の独自取材記事

のびのびこどもクリニック

(松山市/衣山駅)

最終更新日:2024/08/07

野本勝弘院長 のびのびこどもクリニック main

大型ショッピングモールの敷地内にあり、屋根に大きく描かれたヒツジの親子のイラストが目印。思わず笑みがこぼれるような名前も印象的なこの小児科クリニックは、院長の野本勝弘先生が広島県で約20年のキャリアを経て、2012年に故郷の愛媛県に帰り開業した。駐車場に困ることがなく、伊予鉄道高浜線の衣山駅からも徒歩5分という、小さな子どもを連れて行くには便利な環境だ。院内設備や情報提供など、あらゆる面で子どもにも親にもかゆいところに手が届くようなこまやかな心配りがある。温かな雰囲気の中で親子を心身ともに支えてくれる診療に信頼を寄せ、患者たちは遠くからも足を運ぶ。柔和な笑顔を絶やさない野本先生にじっくり話を聞いた。

(取材日2019年11月21日)

元気になって帰って行く子どもたちの笑顔が原動力

クリニックの名前やヒツジのイラストがとても印象的ですね。

野本勝弘院長 のびのびこどもクリニック1

名前には自分の苗字を取り入れるケースが多いと思うのですが、広島での勤務医時代に開業される先生方がいろいろと個性的な名前をつけている例を見聞きし、いいなと思っていました。自分なら何にしようかと考えていたところ、伸び伸びしているのが好きなので、そのまま「のびのび」という名前にしようと思い至ったのです。今では僕のことを「のびのび先生」と呼んでくれる子どもたちもいて、とても気に入っています。ヒツジのイラストは、実は私自身が昔から学生の時にトレードマークにしていたりと何かと縁があり、穏やかなイメージからキャラクターにするならヒツジだと決めていました。

ショッピングモールの敷地内という場所にも特徴がありますが、患者さんは近所の方が多いのでしょうか?

開業場所を検討していた際にここが候補に上がり、意外に小児科が少ない地域であること、駐車場の利便性も良いことなど条件が合ったのでここに決めました。患者さんは近隣にお住まいの方が中心になりますが、遠くからも結構来てくださっています。クリニックのホームページから予約ができるので、待ち時間を少なくできることも便利に感じていただけているようです。ショッピングモールに買い物や食事に来られて、急に体調を崩して来院されるケースもまれにありますよ。

小児科の医師になろうと思われた理由を教えてください。

野本勝弘院長 のびのびこどもクリニック2

医師は人の役に立つことができる仕事なので、まずそこに魅力とやりがいを感じています。小児科を選んだのは、何より子どもが好きということに尽きるかもしれません。周囲からは「小児科は大変だよ」という声もありましたが、気になりませんでした。子どもは痛かったり苦しかったりしても治ればニコニコと笑顔になるので、こちらも楽しい気分になります。元気な様子を見るのが一番うれしいですね。自分の症状をうまく伝えられない小さな子どもの診療は苦労があるのではと思われがちですが、意外とシンプルでわかりやすいものですよ。むしろ大人のほうがいろいろ複雑かもしれません。

安心できる環境づくりと心配りで親子をサポート

院内設備にはどのような工夫をされていますか?

野本勝弘院長 のびのびこどもクリニック3

子どもたちが「怖がらない」環境づくりに留意しています。部屋ごとに楽しい壁紙を選び、季節に応じた手作りの飾りつけをしたり、天井を一面空の絵にしたりしているほか、エックス線の機械は動物のイラスト装飾がされたものを選び、見慣れない機械におびえることがないようにしました。吸入器のそばにはおもちゃを置いて、子どもが飽きずに過ごせるようにしています。もちろんおもちゃなどを清潔に保つ手入れも怠りませんよ。またお母さんたちも過ごしやすくなるように、受付前にベビーベッドを置いて、問診票を書く間赤ちゃんを寝かせられるようにし、点滴ルームはお子さんと一緒に横になれるように広いマットを敷いています。あるといいかなと思うものはどんどん取り入れています。

ご専門はどのような分野ですか?

勤務医時代は主に内分泌系の疾患を専門にしていました。成長ホルモンの分泌や甲状腺の疾患、糖尿病などがこれにあたります。子どもの場合、糖尿病の多くは大人のような生活習慣に起因する2型糖尿病ではなく、1型糖尿病といって急にインスリンが分泌されなくなったりすることによるものです。けれどもそれらの違いがあまり知られていなくて、子どもの糖尿病に偏見を持たれることもあるので、違うということをまず伝えてあげたいですね。また低身長を気にされることもあるかと思います。少し小柄なだけという子が多いのですが、中には成長ホルモンが正常に分泌されていないケースがありますので、気になるようなら一度ご相談ください。

予防接種の重要性について教えていただけますか?

野本勝弘院長 のびのびこどもクリニック4

赤ちゃんはお母さんから引き継がれた免疫を持って生まれてきますが、生後数ヵ月で失われてしまいます。ですから予防接種で、免疫力を「プレゼント」してあげてほしいのです。近年は受けるべきとされる予防接種の数がかなり増え、任意のものは自己負担になるなど気がかりなこともあるかもしれませんが、病気にかかってつらい思いをするより、予防できるものはできる限り予防しておいたほうが良いと思います。何ヵ月でどれを接種するという時期は決まっているので、当クリニックでは来られた時に次の接種時期をお伝えしておいて、一人ひとり適切な時に再度はがきでお知らせするようにしています。次は1年後とかとなるとつい忘れてしまうこともありますからね。

地域とともに、長く愛され気軽に訪れてもらえる場所に

栄養相談も行っていると伺いました。

野本勝弘院長 のびのびこどもクリニック5

毎月1度、栄養士による個別相談を実施しています。乳児健診で来られた方を中心にお声がけをして、体重があまり増えなくて気になっているとか、離乳食を食べないなどという悩みの相談に乗っています。毎月来られる方もいらっしゃいますよ。3部屋ある待機室を使ってプライバシーが守られた環境で行いますので、ほかの方に気兼ねなくお話しいただけます。待機室は感染症予防などの目的でも個室の待合室として利用できる部屋です。ちなみに3部屋すべて違った壁紙にしていて、空いていればお好きな部屋を選ぶこともできますよ。

ところで、先生はプライベートな時間はどのように過ごされていますか?

映画が好きで、アクション系、サスペンス系をよく見ます。アニメは子どもとの共通の話題にもなりますね。また最近は、少年時代以来のプラモデル作りを再開したところ息子が興味を持ったので、一緒に作っています。あとは家族と出かけることが多いですね。家族旅行の様子をクリニックのブログに掲載することもあります。ブログは僕自身も含めてスタッフが持ち回りで記事を書いていて、季節に応じた健康対策や生活の中で役立つ体の知識などもお伝えしています。内容は公開前に僕がチェックして、医学的な内容にも間違いがないように気をつけながら、真面目な話ばかりで堅苦しくならないように、幅広い話題で楽しんでもらえるようにしています。

最後に今後の展望と、読者へのメッセージをお願いします。

野本勝弘院長 のびのびこどもクリニック6

だんだんと地域の皆さんにこのクリニックの存在が根づいてきたのではないかなと思います。今後も何か大きく変えたり広げたりすることは考えておらず、長く地元で愛され続けることができればと思っています。小さなお子さんをお持ちの親御さんは、一人で家で悩んだり難しく考え込んだりしないで、気になることがあればどうぞすぐに来院してください。おかしいなと思うことがあれば、どんな小さなことでも構いません。気軽に遊びに行くような気分で相談に来ていただきたいです。

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