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大林 浩幸 院長の独自取材記事

東濃中央クリニック

(瑞浪市/瑞浪駅)

最終更新日:2020/05/27

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瑞浪駅から車で約5分。土岐川とJR中央本線に挟まれた自然豊かな地に、「東濃中央クリニック」はある。同院は、呼吸器内科とアレルギー科を軸にしながら、消化器疾患や生活習慣病、骨粗しょう症などの老年内科分野など広く全身の疾患に対応するクリニック。院長の大林浩幸先生は、徹底的に診療の質にこだわり、医療機器の充実や職員教育に励むとともに、自らは勉強会での発表や講演、啓発活動などを精力的に行い、先進の医療技術と幅広い専門知識を生かした医療を提供すべく自己研鑽を続けている。「医学は攻め、医療は守り。両面をさらに高めることで、より多くの患者さんが救われる」と熱く語る大林院長に、診療に対するこだわりや、取り組みなどについて話を聞いた。
(取材日2020年4月9日)

医学と医療と両輪に、幅広い領域の専門的医療を提供

まずは、開業までのご経歴を教えてください。

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私は、名古屋大学医学部を卒業後、しばらく市中病院に勤務し、循環器内科と消化器内科を学びました。消化器内科の領域では、胃カメラや大腸ファイバーなど内視鏡検査を学び、その経験は今の診療に役立っています。そしてその後、喘息や慢性閉塞性肺疾患(COPD)などの分野で急激な発展が予想された呼吸器領域に強く興味を持ち、呼吸器内科医師に転身。名古屋大学医学部附属病院と東濃厚生病院で臨床と研究に長年携わり、2011年に開業しました。開業の理由は、自分の判断で医療機器や医療チームを整備し、自分が理想とする診療スタイルを実現するため。東濃厚生病院の近くで開業したのは、勤務医時代から私を信頼してくださる患者さんをこれからもしっかり診察し続けたかったからです。

開業後は、呼吸器疾患やアレルギー疾患以外にも、広く対応されているのですね。

そうですね。当院に来られる方の約半数は、喘息やCOPDなど呼吸器・アレルギー系疾患の患者さんですが、残りの半数は消化器系疾患、生活習慣病、骨粗しょう症や動脈硬化の患者さんなどさまざまです。もともと私は、1つの病気を診るのではなく、一人の患者さんが持つあらゆる疾患を診られる医師でありたいと思っていました。そのため、呼吸器やアレルギーを中心としながらも、多様な疾患に対応し、できるだけ当院で診療を完結できるよう体制を整備しているのです。ただし、幅広い疾患に対応すると言っても、広く浅くでは不十分です。私は、日本呼吸器学会呼吸器専門医と日本アレルギー学会アレルギー専門医、日本消化器病学会消化器病専門医、日本消化器内視鏡学会消化器内視鏡専門医などの資格を取得し、より深く専門的な、質の高い医療を提供できるよう心がけています。

提供する医療の質にこだわり続ける秘訣は何でしょうか?

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医学と医療を両輪として考えることです。私は「医学は攻め、医療は守り」の言葉で自分の考え方を表現しています。臨床研究や開発などの医学面の学術活動は、患者さんに新しい診断・治療の可能性を開くもの。攻めの姿勢が主軸になります。私たち医療職は本来学者でもあり、こうした先進の知識や技術を学び続け、自分自身でも積極的に挑む姿勢が大切だと思います。さらに、そこで獲得した技術や知識は、医療という形で患者さんに提供されます。その際は、守りの姿勢が大切になります。患者さんにはできるだけリスクが少なく、安心・安全な医療を提供できるよう、細心の注意を払うことが必要です。そして、その2つが両輪のように機能することで、質の高い医療を維持していくことができると思います。

自己研鑽を続け、質にこだわった医療を提供し続ける

医学面では、先生はどういった「攻め」の取り組みを行われていますか。

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毎年何本も論文を書き、さまざまな機会で発表するようにしています。なぜなら、新しい医学知識を診療活動に生かすには、他の人が書いた論文を読んだり、発表を聞くだけのみではなく、自分でも日々の臨床データを検討し、より効果的な治療をめざす姿勢が大切だからです。そして、そこから得られる知見や経験をエビデンスレベルまで高めることで初めて、実際の臨床に応用できる医学知識となるのだと思います。さらに、勉強会などで論文発表をし、他の専門医の評価を受けることで、学術的な知識の精度が高まります。こうした研鑽を続けることで、国際的にも通用する医学レベルになると考えています。

次に、医療面での「守り」の取り組みについて教えてください。

1つ目は安全性と確実性を備えた先進の医療機器の整備をめざしていること。質の高い医療を提供するため、的確な診断は大前提です。当院ではCTやエコー、骨密度測定器、被ばく量の少ないエックス線装置、血流測定器など先進の機器を導入し、幅広い検査を安全に行えるよう環境を整えています。2つ目は感染対策。高機能空気清浄機の設置、感染防御の院内研修会に加え、患者さんの診察ごとに手洗いやうがい、聴診器の洗浄など、全職員が感染防御を徹底しています。3つ目はチーム医療体制の構築。医療は医師だけでなくチームで行うもの。当院には看護師のみならず、臨床検査技師、理学療法士などが複数おり、専門性の高い知識を有するベテラン職員が在籍しています。各職員が頻回に行う研修などを通じ研鑽し、チーム全体の総合力向上に努めています。医療事務とともに、2人のコンシェルジュが患者さんとのコミュニケーションづくりに重要な役割を担っています。

治験や臨床研究の活動も盛んだとお聞きしました。

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私がさまざまな医学分野の論文を出していることもあり、当院には喘息やCOPDのみならず、多領域の治験の依頼があり、臨床研究も多く行っています。当院にとっての治験や臨床研究の位置づけは、単なる研究目的ではなく、新しい治療の機会として患者さんのメリットになるものを行い、先進治療の選択肢の1つとして提案することに意味があると思っています。

すべての患者が正しく治療を行えるように

診療において心がけていることなどはございますか。

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私が一番重視しているのは、患者さんの良好なアドヒアランスの維持です。アドヒアランスとは、患者さんが治療方針の決定に積極的に参加し、その決定に従って服薬など正しく治療を継続することを意味します。しかし、アドヒアランスを実現するには、医療職側にも患者さんが治療に前向きになれるような診療が求められます。そのため、私は患者さんの症状という表面的な事象だけでなく、症状の源流となる原因を捉え、その原因から逸れない治療方針と治療手段の道筋を考え、より効果的な治療になるようにしています。また薬についても、単純に対症療法的な足し算の薬処方ではなく、患者さんのさまざまな状態、生活環境、経済状況、季節性にも配慮しながら、処方の精度を高め、できるだけ薬の負担が少なくなる「引き算の処方」を心がけています。

講演活動や啓発活動にも積極的に取り組んでおられるとお聞きしました。

そうですね。喘息やCOPD、骨粗しょう症などに対する講演会を行っていますし、本の出版も手がけています。その中でも一番大きな取り組みは、一般社団法人吸入療法アカデミーの開設ではないでしょうか。同法人は、薬剤師などを対象に、的確に吸入指導ができる医療職を育成することと、啓発活動を行う法人で、2013年から活動を行っています。現在、この活動は全国に広がり、最近では、クラウドシステムを用いた医療職の吸入指導連携ツールを開発するなど、活動内容も進化しています。

最後に、今後の展望についてお聞かせください。

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私を突き動かすのは、敬愛していた呼吸器専門医師の父の言葉です。「医師は患者を救うのでなく、患者に救われる。患者の期待に応えるため、医師は一生勉強する必要がある」。患者さんからのさまざまな症状や訴えを一つでも解決したいという思いが、医学研鑽の原動力になっています。最新で最善の治療をしたいという強い思いがあり、治療を怠けたりする患者さんに対し、時に熱くなることもあります。しかし、そういった私の熱意や治療の考え方を理解してくださる方も多く、患者さんの約半数が遠方から来られます。中には横浜から通っておられた患者さんもいました。つらい時、患者さんに救われると父の言葉を思い出しながら、患者さんの期待に応えられるよう、質の高い医療を提供できるように、これからも研鑽! 一生勉強を続けたいと思います。

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