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西川 嘉英 院長の独自取材記事

にしかわこどもクリニック

(大阪市平野区/平野駅)

最終更新日:2025/04/14

西川嘉英院長 にしかわこどもクリニック main

大阪メトロ谷町線・平野駅から南西へ徒歩約5分、平野西公園に面した落ち着いた街並みの一角に「にしかわこどもクリニック」がある。南北2つの入り口を用意し、発熱症状のある患者とそうでない患者で院内の動線が完全に分けられるなど感染症対策が徹底され、不安なく受診できる。さまざまな小児科疾患に対応し、とりわけアレルギー疾患については、専門知識を持つ看護師による診療を提供。西川嘉英(よしひで)先生とスタッフが協同して、治療に取り組む子どもと家族をサポートしている。「受診して良かったと思ってもらえるクリニックでありたい」と語る西川院長に、同院の診療の特徴や小児科診療にかける思いなどを聞いた。

(取材日2025年3月11日)

チーム医療で一人ひとりに寄り添った診療を提供する

どのような患者さんが来られますか?

西川嘉英院長 にしかわこどもクリニック1

風邪、インフルエンザなど一般的な小児科疾患の患者さんと、アレルギー疾患の患者さんが同じくらいの割合で受診されます。時期によっては、アレルギーの患者さんのほうが多い日もあるくらいです。小児科疾患で受診されるのは、近隣にお住まいの乳幼児、小学生が中心ですが、アレルギー疾患の患者さんは大阪市内や府下はもちろん、神戸や京都などから通ってくる方も少なくありません。アレルギーは慢性疾患なので、小さな頃から受診し続けて高校生や大学生になっても通ってくれる方や、以前通っていた患者さんがお子さんを連れて受診されることもあります。

患者さんと接する際に心がけていることを教えてください。

クリニックの受診は、お子さんにとっても保護者にとっても非日常な時間です。受診のハードルをできるだけ下げることが大切なので、待ち時間短縮のために24時間対応のウェブ予約、ウェブ問診のシステムを取り入れています。とはいえ、アレルギー疾患などの場合、お話ししなければならないことが多く、診療にかける時間が長くなってしまうこともあるのは、ご了承いただきたいところです。診療については、受診して良かった、診てもらって楽になった、モヤモヤしていた気持ちがすっきりしたと感じていただけるような診療の提供を心がけています。疾患はもちろん、成長・発達に伴うさまざまな悩みなども考えながら、一人ひとりに寄り添った対応を大事にしています。地域の開業医として、一人ひとりのお子さんの成長を見守り、「何でも知ってもらえている」という安心感のあるお付き合いをしていきたいですね。

アレルギー疾患に特に注力されていますね。

西川嘉英院長 にしかわこどもクリニック2

以前は喘息の患者さんが中心でしたが、最近はアトピー性皮膚炎、食物アレルギーの患者さんが中心になってきました。それぞれについては診療ガイドラインが設定されていますが、それだけではカバーしきれない部分も多く、培った知識や経験を生かして、個々の患者さんの細かい問題までに対応できる診療の提供が求められます。例えば、喘息と診断されて吸入治療を続けているのに症状が改善しないのなら、正しく吸入ができているのか、あるいは本当に喘息なのかを確認して原因を突き止め、改善につながる道筋を探ることが必要です。

アレルギーの場合は日頃のケアも大切ですね。

症状がある時期だけ受診して、ご自分の判断で通院をやめてしまう患者さんがいますが、アレルギーは慢性疾患なので、症状のない時期も予防のための治療を続けることが大切です。日々のケアや生活環境の改善など手間がかかることも多く、忙しいご両親には実践が難しい現状もありますが、ご家族の対応の大切さを理解していただけるように努めています。当院ではアレルギーの専門的な知識を持っている看護師が、診療のポイントや日常のケアなどについて丁寧に伝えてくれるので、本当に助かっています。

アレルギーに精通した看護師による専門的な診療

こちらの看護師さんの強みを教えてください。

西川嘉英院長 にしかわこどもクリニック3

当院の看護師は皆、アレルギー疾患に関して学びを深めているため、患者さんやご家族へ適切な指導を行うことができます。中には小児のアレルギーについて専門的に学び、高度な専門知識と指導スキルを持つ者もいます。日々丁寧な診療を実践するためには私一人の力では難しいものです。アレルギー疾患に精通する看護師たちのサポートがあってこそ成り立つと思っています。

アレルギーの診療はどのように進めるのですか?

アレルギー疾患の場合、定期通院してもらって症状を確認しながら、診療を続けていくケースがほとんどです。診察前には看護師が問診票を確認しながら、詳しくお話を聞いたり、喘息の場合は私の指示で呼吸機能などの検査を行ったり、吸入薬の使い方などを実際に見せていただいたりします。こうして集められた情報をもとに、私が診察・診断を行った後は再び看護師にバトンタッチして、次の受診までに気をつけるべきことや、お薬の使い方などについて説明やアドバイスを提供します。アレルギー疾患では日常生活でのケアが症状を左右するため、こうした細かな情報収集や丁寧な指導が欠かせません。時間や手間がかかっても、「来て良かった」と思ってもらえる診療を提供したいですね。

スタッフさんが大事な役割を担っているのですね。

西川嘉英院長 にしかわこどもクリニック4

実際のところ、当院の診療は医師3、看護師7の割合で進みます。医師にはなかなか話してくれないことも、看護師には話してくれるお子さんや保護者も多く、得られた情報は「情報シート」に記入して、院内で情報を共有しながら診療を進める体制を整えています。また、アレルギーは慢性疾患なので、患者さんとご家族と、長くじっくりと、気持ちを込めたお付き合いをしながら診療を進めていくことが欠かせません。大変な部分もありますが、お子さんや保護者の方がアレルギー疾患に前向きに取り組んでいる様子を間近で見られることにやりがいを感じているスタッフばかりです。受付スタッフについても、余裕のある人数を配置して、事務的な業務だけでなく、小さなお子さんを連れたお母さんをサポートする、感染症が心配される患者さんにはお声がけして早めに個室に案内するなど、大事な役割を担ってもらっています。

子どもたちの未来を守り育てるために尽力する

クリニックの入り口が2ヵ所ありますね。

西川嘉英院長 にしかわこどもクリニック5

平野西公園に面した北側の入り口は、アレルギー疾患や予防接種などのために来られる発熱症状のない患者さん、駐車場のある南側の入り口は発熱患者さん専用の入り口になっています。小さいお子さんを連れての通院の負担を少しでも軽減できればと、雨の日でもぬれないように、建物の周りには広めのひさしを設けています。院内は、小さな中庭を中心とした回廊のような構造になっているのが特徴です。それぞれの入り口から入った患者さんの動線が交わることはなく、感染の可能性がある患者さんは4室ある個室にご案内します。南北どちらの待合室にも授乳室や宿題ができるようなスペースがあるので、学生の患者さんにも待ち時間を有効に使っていただきたいですね。

先生はなぜ小児科の医師をめざしたのですか。

実は、薬学部を卒業して薬剤師の資格も取得した後に、医学部に進んで医師になりました。「医師になって、もう少し人と深く関わりながら仕事がしたい」という気持ちが抑えられなくなったのです。医学部では各科をローテーションして研鑽を積みます。小児科へ行った際に、子どもの持つ無限の可能性がとても魅力的に感じられ、彼ら彼女らの未来を守り育てるために、自分の力を発揮できたら楽しいだろうと感じたことが小児科の医師をめざした理由です。喘息のせいで日常生活上の制限が多かったお子さんが笑顔でいられたら、本当にうれしく感じます。

今後の目標を聞かせてください。

西川嘉英院長 にしかわこどもクリニック6

呼吸器の検査設備を充実させ、インフルエンザなどを発症直後でもスピーディーに診断できる迅速検査の機器も導入したいと考えています。また、明らかな疾患はないけれど、うまくいかない、悩みを抱えているといったお子さんに対して、自立できるように発達を促すための療育が求められていると実感しています。現在の状況ではなかなか実践が難しいのですが、専門的な知識を持った方にアドバイスを受けながら取り組んでいこうと考えているところです。「来て良かった」と思っていただけるクリニックが当院の目標です。お子さんのことで悩んでいるなら、お気軽にご来院ください。

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