小泉 儀明 院長、阿部 友里子 副院長の独自取材記事
こいずみ矯正歯科クリニック
(さいたま市浦和区/浦和駅)
最終更新日:2021/10/12
痛みが少なく、矯正期間ができる限り短く、装置が目立たないようにしたい。そんな要望に応えながら一人ひとりに合わせた矯正を提供する「こいずみ矯正歯科クリニック」。浦和駅から徒歩1分のビル5階にあり、平日は夜8時まで、土日も診療を行うなど忙しい人でも通いやすいだろう。エレベーターを降りて院内に入ると観葉植物が配置されたゆとりある空間。落ち着いた雰囲気で通院が特別な楽しみになりそうだ。話を聞いたのは小泉儀明院長と阿部友里子副院長。矯正歯科を専門に研鑽を積んだ2人が協力し、それぞれの得意分野を生かした矯正を行うことで子どもから大人まで幅広い症状に対応している。そんな2人に、日々の診療やモットーについてじっくり話を聞いた。
(取材日2019年09月11日)
矯正歯科の専門家2人によるコンビネーション治療
こちらでは、院長と副院長が協力して診療にあたっているとか。
【小泉院長】私も副院長も矯正歯科を専門に経験を積んできました。開院後は2人で意見を出し合い、互いの治療内容を入念にチェックすることで患者さんにより精度の高い矯正を提供しようと努めています。良い治療を行おうとするとどうするべきか選択を迫られる場面が少なからずありますし、1人ではどうしても気づけないこともありますからね。
幅広い年齢の方の矯正を手がけているのですね。
【阿部副院長】患者さんはお子さんからご高齢の方まで幅広いですね。大人になってから矯正を考える方も増えています。矯正方法もオーソドックスな表側矯正のほか装置が見えにくいリンガル矯正、取り外し可能なマウスピース型装置を使った矯正など多種多様。症状やご希望に合わせて選べます。矯正していることを人に知られたくない、費用面が心配、などご要望やご不明点があれば丁寧にご説明しています。またスタッフもより患者さんに近い目線からお声がけさせていただいています。
年齢により矯正の目的は違うのですか?
【小泉院長】成長段階にあるお子さんの矯正と大人のそれでは目的が異なります。永久歯に生え変わる前のお子さんの場合、顎や歯の正しい成長を促す土台づくりが大きな目的。一方、大人の場合は見た目や機能など、お口全体のバランスを整えるために良い噛み合わせをつくっていきます。噛み合わせの問題の要因は多岐にわたり、まずはその見極めが肝心ですね。
【阿部副院長】顎の成長をコントロールしながら骨格的なアプローチによる矯正ができるのはお子さんのうちだけです。特に下顎の成長を抑えるのは困難で、放置していると外科手術が必要なほど重度な噛み合わせの不正を招くことも。ちょっとした生活習慣や食べ方の癖が顎の成長に影響を与えることもあります。特にお子さんは噛みやすいところで噛む癖がつきやすいので、噛みたい位置でスムーズに噛める状態を早めにつくっていくことも重要です。
専門性の高い技術とこまやかな心配りで要望に応える
診療で心がけていることは何ですか?
【小泉院長】患者さんが何を最も大切に考えているかお聞きすることですね。矯正の方法は一つではないので、ご要望に可能な限りお応えできるよう、そのご要望の背景も含めしっかり理解する必要があります。もちろん専門的に見て難しい場合はその旨ご説明しますが、ではどうすればご要望に近づけるのか、患者さんと一緒に考えていきます。また小児矯正の場合、初めから1日中装置をつけるのはお子さんにも親御さんにもハードルが高いため、短時間の装着から徐々に慣れていくなどの工夫も必要です。そして矯正を成功させるための一番の秘訣は継続して受診いただくこと。リラックスして通えるよう、笑顔でお迎えして笑顔でお帰りいただくことをクリニック全体で心がけています。
副院長はいかがでしょう。
【阿部副院長】患者さんとのコミュニケーションですね。矯正に痛みはつきものですが、普段からコミュニケーションが取れていれば、痛みが出たときに「痛い」とおっしゃっていただけると思うんです。お一人お一人に合った処置をするためにも気になることは遠慮なくお話しいただける関係でありたいですね。また私自身母親になり、親御さんの気持ちが実感として理解できるようになりました。子どもに装置を使わせる大変さ、食べ方の癖を直すことの難しさも身にしみて感じます。定期的に通院させるだけでも大変ですよね。当院はどなたでも通いやすい環境をめざし、院内は段差がなくスペースは広めにとっており、ベビーカー、お子さま連れでも安心して通院いただけます。お困りのことがあればお気軽にお申し出くださいね。
矯正を始めるのに良いタイミングというものがあるのでしょうか。
【小泉院長】子どもから大人にかけて受けていただくのが理想です。早く始めるに越したことはないのですが、患者さんの生活背景などにより始めるベストタイミングは異なるでしょう。お子さんの場合、精神的な年齢や家庭の状況、受験なども関わってきますから開始時期、矯正方法などご相談ください。大人の場合も仕事の状況や結婚の時期など、また女性は妊娠・出産、育児などにも左右されますから、その方に合った良いタイミングで始められるようアドバイスいたします。
副院長はどのようにお考えですか?
【阿部副院長】「やってみようかな」と思ったときにご相談いただき、話を聞いてみて「やろう」と思われた時がその方のタイミングなのだと思います。また、今から矯正を始めて何ヵ月以内に終わらせたいとおっしゃる患者さんもいらっしゃいますが、早く装置を外したいのには必ず何らかの理由があるものです。例えば結婚式を控えている場合、その日までに治療を完了できなくても、いったん装置を外すことでご要望にお応えできるかもしれません。ご要望の背景までしっかり伺い、お互いに納得して良い方向を一緒に探していければいいですね。
小学校に入学したら矯正歯科で歯並びのチェックを
印象に残っている患者さんはいらっしゃいますか?
【阿部副院長】長年歯科治療で苦労されていた方、新幹線で他県から通院していた頑張り屋のお子さんなど、たくさんのお顔が浮かびますね。小学校から矯正を始めて、最初は嫌々でしたが徐々に心を開いてくれて学校の話、悩み事なども話してくれるようになったお子さんが最後の診療時にくれた手紙は、今でも大切にしています。また大学病院時代には私自身まだ若かったこともあり、思春期のお子さんが来られるとたわいない話をしていました。そんな難しい年代のお子さんの親御さんから、治療だけでなく子どもの話を聞いてもらってありがたかった、というお言葉をいただいたこともあります。
院長にも印象に残っている患者さん、出来事などありますか?
【小泉院長】私は駆け出しの頃に患者さんに言われた言葉が強く印象に残っています。診療中に患者さんの話をしっかり聞くことができずに会話が食い違ってしまって、慌てて謝罪しましたが「先生にとって僕はone of themかもしれないけれど、僕にとって先生はonly oneなんですよ」と。以降、患者さんとのちょっとした会話を大切にしなくてはと常に意識しています。診療を通して患者さんから教えてもらうことも多く、人間として成長させていただいていると感じますね。
読者へのメッセージをお願いします。
【小泉院長】矯正歯科は歯科の中でも特殊な分野で、矯正方法や費用、抜歯が必要か否かなどわからないことや不安に感じられることが多いものです。インターネットなどで情報を得ることもできますが、お口の中は一人ひとり違いますし生活背景もそれぞれですから、専門の歯科医師にご相談いただくのが一番の近道なんです。ご相談いただいた上でご自身が納得されて矯正をスタートするなり見送るなり、判断されてはいかがでしょうか。お子さんに関しては親御さんがお口の状態を把握して、必要な治療を適切な時期に検討されればよいと思います。そのためにも7、8歳になるまでに一度は矯正歯科で歯並びや噛み合わせを診てもらうと安心でしょう。
副院長からもお願いします。
【阿部副院長】矯正は、受ければきっと良かったと思っていただけるものだと思うんです。私自身、前歯に隙間があって悩んでいましたが、矯正を受けて思いきり笑えるようになりました。始めてみようかなと思われた際に専門家に相談して、納得してスタートするのがその方のベストタイミングなのだと思います。ご自身のことでもお子さんのことでも、少しでも気になることがあれば相談にいらしてください。お待ちしています。
自由診療費用の目安
自由診療とは【成人矯正】表側矯正/66万~82万5000円、リンガル矯正/121万円~、ハーフリンガル矯正/104万5000円、部分矯正/16万5000円~、マウスピース型装置を使った矯正/88万円~、その他処置・管理料金/3300~5500円
【小児矯正】第1期矯正/33万円~、第2期矯正/上記成人矯正費用から第1期矯正の費用を引いた金額が目安になります。
※歯科分野の記事に関しては、歯科技工士法に基づき記事の作成・情報提供をしております。
マウスピース型装置を用いた矯正については、効果・効能に関して個人差があるため、必ず歯科医師の十分な説明を受け同意のもと行うようにお願いいたします。