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鈴木 竜世 院長の独自取材記事

さらクリニック

(海部郡蟹江町/富吉駅)

最終更新日:2019/08/28

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近鉄名古屋線・富吉駅から徒歩3分。「さらクリニック」は、2012年に鈴木竜世院長が開院した心療内科・精神科クリニックだ。明るい日差しが入る温かみあるウッド調の待合室。また、診察室とカウンセリングルーム、点滴ルームと、それぞれ快適に過ごせるよう部屋分けされている。長年の臨床経験と、豊富な知識を持つ鈴木院長。丁寧に向き合う人柄と、じっくりと話に耳を傾け、時間をかけて取り組む治療方針に、安心感を感じる患者は多く、地域にとって必要不可欠なクリニックとなっている。心を扱う専門家としてのモットーやアドバイスなど、幅広く聞いた。
(取材日2017年4月14日)

幅広い知識と経験で、地域の心の健康を支える

精神科の医師になられたきっかけ、開業までの経緯を教えてください。

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小学生の頃に、大腿骨の骨折でしばらく通院していた時期があるんです。だからでしょうか、私にとって病院というものは抵抗感がなくなじみのある場所でした。医師という職業もとても身近に感じていたので、大学は迷うことなく医学部を選びました。さまざまな分野の中から精神科を選んだのは、精神医学と分子遺伝学の研究をされていた大学の先輩に「精神医学のこれからの必要性」を説かれ、誘われたのがきっかけです。その後、大学病院や精神科専門の病院で多くの臨床経験を積み重ねてきました。医学教室の講師や診療部長としても勤務した実績もあります。開業したのは20年以上の知識と経験を集約した場をつくりたい、幼い頃からお世話になった地域に貢献したい、という願いから。生まれ育った地元であるこの場所を選びました。

現代の人の心や精神状態をどのように感じますか?

昨今、大人でも子どもであっても本当に忙しい時代だと感じます。社会人は夜遅くまで働き、子どもは部活動や塾通いなどで、規則正しい生活が不可能になってきていますよね。昔は、おじいちゃんやおばあちゃんと同居する家庭が多かったので、子育てや家事などいろいろと手伝ってくれましたが、今は核家族が増えて、ほとんどを自分たちでやらなくてはならず、大きな負担を感じている人も多いようです。忙しくなれば、まず睡眠時間が減りますよね。さらに食事がおろそかになり、運動をする機会も減ってきます。この睡眠と食事、運動の3本柱のバランスが、実は心の状態に深く影響するのです。環境をすぐに変えることは現代社会では難しくなっているのかもしれませんが、こうした生活習慣の見直しが、根本的な治癒力を向上させます。健康な心身をつくっていく一番の近道といえるでしょう。

どのような症状の患者が訪れますか?

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男女限らず年齢層は幅広いです。多いのは30代から50代でしょうか。不安や落ち込み、イライラ、眠れないといった症状を訴える方が中心です。最近、女性のかくれ貧血も増えてきています。鉄分不足が極端だと、根本的なエネルギーの再生能力が衰え、自己治癒力が下がってしまいます。結果、心身にさまざまな影響が出て当院を受診されるのです。また、朝が起きられない、学校に行けないといった子どもさんも来られます。こういった子どもさんの場合は、必要に応じて児童精神科の専門機関を紹介したりもします。今は、精神科へのハードルは高くないですからね。おかしいなと感じたら、早めに診察を受けるのは良いことだと思います。

患者へ伝えたいのは基本的な食事と睡眠、運動の大切さ

クリニックの診療について教えてください。

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まずは患者さんのお話をお伺いします。患者さんが、何を望んでいるかです。どういった状態になりたいのか、ご本人の要望に沿い、一番適した治療方法を提案します。当クリニックでは投薬療法や、カウンセリングなどの精神療法はもちろん、栄養や睡眠の指導を特に重要視しています。栄養指導では、血液検査データに基づいて普段の食事や補助食品で栄養バランスを整え、睡眠指導では、睡眠の大切さをアドバイスします。エネルギーが出ない、集中力がないなどは睡眠不足が原因だったりします。睡眠時間の確保が難しい昨今ですが、睡眠不足は日常生活の心身に最も影響を与えることを説明し、少しずつ生活を見直していきます。また夜寝ている割には昼もぼうっとしがちで、けだるく、意欲が出ないなどの症状には睡眠時無呼吸症候群を疑い、携帯型PSGによる簡易検査も可能です。加えて、運動が足りない方には血液循環を高めていくためのアドバイスや治療を行います。

診療する上で先生が大切にしていることは何でしょうか?

患者さんとのファーストコンタクトで的確な見立てをした上で、治療方針の提案をしていくことを心がけています。何度も言うようですが、大切なのは、食事と運動、そして睡眠です。お薬はあくまでも補助的なもの。基本的な生活の見直しこそが、本来の自然治癒力を高め、根本的な改善につながるのです。診療の際には患者さんにも生活改善の大切さをお伝えし、納得して実行してくださる方はやはり早い回復が見られます。ただ環境を変えていくことは、たいへん時間がかかるもの。あせらずじっくり時間をかけて、本当の意味での心の健康を取り戻すお手伝いをしていくことが、私の一番の望みです。

小児慢性疲労症候群について教えてください。

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昨今の子どもさんは、睡眠時間が足りないと感じます。昔は夜の9時頃には子どもは寝ていましたよね。今は、塾や部活、ゲームなどで夜遅くまで起きていることが多く、昼夜が逆転してしまい睡眠障害を起こしてしまうんです。その疲労の蓄積から、小児慢性疲労症候群といわれる状態に陥る場合もあります。慢性的に眠れない場合は、神経系の伝達物質が枯渇している可能性が高いため、それをお薬で補助しながら、生活リズムを整えていくとずいぶん改善されます。実は、良い睡眠は脳の機能が回復されるので、記憶力や身体能力が上がり効果的なんです。たとえ30分でも長く眠ってほしいですね。こういったことを子どもさんや親御さんにも自覚していただくことが大切です。当クリニックでは、そんな子どもさんの支えになれたらと考えています。もしも、お子さんが朝起きれずに学校に行けない、やる気が出ないといったことで困っている親御さんは、一度ご相談ください。

あくまでも患者の意志を尊重した治療方針でサポート

診察におけるモットーは何ですか?

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診察の際に肝に銘じていることは、あくまでも患者さん本人の希望に沿うことです。こちらの独りよがりな進め方をしても、本人が納得していなければ改善につながっていきません。何を求めて受診するのかは人それぞれ違います。手探りではありますが、しっかりと話を伺いながら、当院でできること、できないことの判断を早い段階で見極めていくことが大事なんです。例えば脳の精密検査を要する場合は、大学病院や総合病院の紹介をしたりもします。クリニックはそういったサテライトの役目もあるのだと思いますね。今後も適切な方法をいち早く読み取ることを大切にし、レベルを上げていきたいです。数ヵ月から数年にかけ過程を診させていただく患者さんもいらっしゃいます。その中で改善していかれる姿を目にすることは何よりもうれしいことですからね。

今後の展望を教えてください。

医療の発展とともに、私やスタッフを含め個人のスキルを上げていくこと、より良い治療をしていくことが目標です。最初からピンポイントで治療の方針を決めることは難しいですが、できるだけ早い段階で患者さんに最適な方法を提案したいと常に思っています。そして「何かあったら気軽に相談できる場所がある」、そんな安心感を患者さんに与えられるよう万全の体制を整え、地域に根差したクリニックをめざしていきたいと考えています。

最後に、読者へメッセージをお願いします。

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しっかり寝て、バランスよく食べて、適度な運動をして、人生を楽しんでください。シンプルなことのように思えますが、実はこれが本当に難しいんです。でも一番大切なことなのです。私の「人生の楽しむコツ」は、オンとオフの切り替えです。休日はしっかり身体を休ませますし、3人の子育てがひと段落した今、友人と旅行にも出かけリフレッシュします。心身を健康に保つことでイキイキできるのだと思います。ここには多くの症状に対応できる治療方法があります。気になることがあれば一人で悩まず、何でも気軽にお尋ねくださいね。

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