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岡 誠介 院長の独自取材記事

おか顕微鏡歯科医院

(大阪市浪速区/大国町駅)

最終更新日:2019/08/28

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大阪の大動脈、大阪市営地下鉄御堂筋線の大国町駅を出ると「おか顕微鏡歯科医院」が見える。院長の岡誠介先生は、歯科医師になって3年目に手術用顕微鏡(マイクロスコープ)を使った拡大精密治療を知り、その質の高さに大きな衝撃を受けた。数年をかけて技術を習得し、現在では顕微鏡を用いて治療からケアまでトータルに提供できる歯科医院だ。一方で、3児の父親でもある岡院長は、キッズスペースや託児室の導入など子どもへ温かいまなざしを注ぐ。「貴重な歯を守るために最小限の治療をして、痛い、怖い、行きたくない所という歯科のイメージを変えたい」という岡院長に、顕微鏡歯科治療や理想の歯科診療について話を聞いた。
(取材日2017年4月18日)

治療をできるだけしたくない、顕微鏡歯科治療への想い

「顕微鏡歯科治療」とは、どのような治療をするのですか。

裸眼の2~24倍程度まで拡大できる顕微鏡(マイクロスコープ)で患部を見ながら治療を行います。患部が驚くほど大きく見えるので、裸眼では見えないごく初期の虫歯やこまかな歯のヒビなど、これまでは特定できなかった痛みの原因も突き止めることができます。また、口の中は奥になればなるほど暗く見えにくいので、時には経験や感覚に基づいた勘頼みの治療が行われていますが、顕微鏡には照明があり、口の奥まで明るく照らし出します。明るく拡大した視野であれば、必要最小限なごく狭い範囲だけをピンポイントで削ることができるのです。お米に文字を刻む事が安易にできるような精密さですので、健康な歯を削りすぎたり、治療すべき部分を間違えたりすることもありません。なお、顕微鏡歯科治療には熟練した技術と長い治療時間が必要ですので、自由診療で行っています。また、治療の様子はすべて録画するので、患者さんと見ながら説明することもできます。

治療を最小限で行うメリットについて、具体的な例があれば教えてください。

メリットは、歯科治療を繰り返し行うことで奪われる歯の寿命を伸ばすことです。最小限の治療を行うことにより、歯を失う主な原因の1つである歯が割れてしまう破折(はせつ)の予防です。歯折は、若い頃に虫歯治療で歯の神経(歯髄)を抜いた歯で多く起こります。そこで当院の生活歯髄治療では、歯髄を残す努力をしています。また、他院で抜くしかないといわれた虫歯も、顕微鏡で見ながら小さな範囲の治療を積み重ねて、抜かずに治療できる場合があります。痛みはつらいものですが、体の異常がこれ以上進まないように伝えてくれるシグナルでもあります。歯髄がなくなると痛みを感じなくなるので、虫歯の痛みからは解消されますが、歯の根元に新たな異常が生じても、痛まないので気づくことができません。このような事態を避けるためにも、私は生まれもった歯をできるだけ減らさないように治療しています。

顕微鏡歯科治療を始めたきっかけをお聞かせください。

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大学卒業後、歯科医師になって3年目に、顕微鏡歯科治療を知りました。それまでにも治療経験を重ね、技術的には上達しているつもりでしたが、顕微鏡で歯を見たときには「今までの自分の治療は何だったんだろう、全然あかんやん」と大きなショックを受けました。顕微鏡だからできる丁寧で精密な治療は、家族や友人に行いたい、何よりも虫歯治療経験の多い私自身が受けたい歯科治療だったのです。また、患者の痛みを解消することはもちろんですが、最初から痛みや症状が起きないように、あるいは再発しないようにすることが、歯科医師の本当の目標だと考えていたので、オンリーワンの治療を提供しようと心を決め、その後は顕微鏡歯科の技術習得に力を入れてきました。

歯科医師として成長の10年、研鑽の日々

どうして歯科医師になろうと思ったのですか。

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私の父がこの大国町、実は現在の当院の隣で歯科医院を開業しています。ただ、歯科医師の息子にはよくある話ですが、周りから「歯科医になるんだろう」とさんざん言われて嫌気がさしていたので、私はなるつもりは全くありませんでした。この仕事に真剣に取り組み始めたのは、大学を卒業してからなんです。臨床研修で実際に患者を診ると、やはり最初は技術的に未熟で思うように治療できないこともあります。でも患者さんは、医師なら誰でも上手に治してくれると信じて診察台に座る。それに応えたいと思い、最初5年間は2つの病院をかけもちして、休みもとらず治療に取り組みました。

2012年にこの場所で開業後、病院名を変更されたそうですね。

父の医院の隣に、2012年に「そらデンタルクリニック」として開業し、一般的な地域密着診療を行っていました。しかし、当時から顕微鏡歯科治療を学び始めていたので、思い切って顕微鏡を導入し、その後、「おか顕微鏡歯科医院」に改称して、新たなスタートを切ったわけです。院内も改装して、カフェや美容室のような白を基調にした明るく開放的な雰囲気にしました。ただ覚悟のうえでしたが、当初は、歯の治療は保険診療が当たり前と考える方が大半ですので、患者さんが大幅に減って大変でした。ですが顕微鏡治療を習得するために、丁寧に診療したり、勉強会に参加したりと、技術を習得するうえでは貴重な時間になりました。

現在はどのような患者さんが受診されていますか。

現在、5割は「そらデンタルクリニック」の頃から受診している地元の患者さんで、保険診療での治療が主になります。逆に顕微鏡での治療を希望する方は、関西一円や北陸からも来られます。症状に悩み当院のホームページを見た方や、顕微鏡歯科治療を受けた患者さんから紹介されて来る方もいます。顕微鏡歯科治療は、作業が精密なため1回の診療時間が長く、自由診療ですので費用もかさみます。だから、緊急性の低い症状であれば「3ヵ月や半年に1ヵ所ずつでもよいから、1つずつ確実に治していきましょう」とお伝えします。1度でも経験された方は、次からも顕微鏡歯科治療しか受けないですね。

少ない治療と手厚い予防で愛される歯科医院に

先生のプライベートについても聞かせてください。

大学時代には硬式テニス部に入って、練習はあまりしませんでしたが(笑)、いわば青春を満喫していました。今は、日々仕事のモチベーションの源となる勉強会の仲間と、月1回ほど食事に行き、意見を交換する貴重な機会になっています。家庭では3人の子どもがいます。治療中は座ってばかりなので、どうしても運動不足になるんですよ。その解消も兼ねて、休みの日は子どもたちといっぱい遊ぶようにしています。

待合室にキッズスペースを設けたり、保育士がつく無料の託児サービスもしていますね。

そらデンタルクリニック時代からの実感として虫歯のある子どもは多いので、子どもも来院しやすいようにしています。実は顕微鏡歯科治療を始めた当初は、子どもの診察は得意分野ではないと考え、キッズスペースなどを閉鎖して、来院されにくくしていました。しかし患者さんからの要望も多く、地域医療の受け皿として必要ではないかと思うようになり、新たに託児室を増やし、お子さんや子育て中の方が来院しやすいようにしました。「子どもは宝」ですから、大人は気を配ってケアしてあげる必要があります。また、子どもの頃に歯科医院は怖いというイメージを持たなければ、いざ治療というときに前向きに受診できるのではないかと思います。歯科医師は患者さんを助けたいと思っているので、歯科医院は痛いところ、怖いところだと思われるのは残念でなりません。世間とのイメージのずれをなくして、医院を周囲から愛される場所にしたいです。

最後に、患者さんに向けてメッセージをお願いします。

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歯科治療は、実はとても難しい治療だと考えています。歯は1度削ってしまうと2度と元に戻りません。治療とはいうものの人工的に補っただけですから、周囲には再発のリスクがあります。だからこそ、幼い頃からのケアや日頃の予防には力を入れてほしいですね。歯科医院にも、ぜひ痛みのない時期からお掃除にきてください。それでも治療が必要になったときには、顕微鏡を用いて最小限の範囲を治療して、健康な部分を最大限に保存する方向で考えてもらいたいですね。費用をかけてでも小さく治療して、これからは歯を大事にしようと思ってほしいのです。治療を繰り返すことは、最終的に歯を失う原因になります。大事な歯ですので、治療を始める前には医師と十分なコミュニケーションをとり、治療方針についてよく考えることが大事です。1本でも多くの歯を残して、楽しくストレスのないお食事をしていただけたらと思います。

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