広い内部で閉所が怖い人も受けやすい
新鋭のMRIを活用した検査
大橋・谷整形外科
(岐阜市/西岐阜駅)
最終更新日:2025/04/30


- 保険診療
MRIの圧迫感が苦手で、検査を受けるのに抵抗感を抱いている人は多いのではないだろうか。その後の治療にも大きく関わるMRI検査だが、特に閉所に恐怖心がある人のMRI検査に伴う苦痛は計り知れず、中には検査を諦めてしまう人さえいるという。数多くの人工股関節・膝関節置換術を手がける「大橋・谷整形外科」では、患者のMRI検査における不安にも寄り添い、苦痛な場面が少ない新鋭のMRIを導入。広く設計された内部で、かつ短時間で行うことができ、画像の解像度も高いため精密な検査が可能だ。同院の理事長を務める大橋俊郎先生は「新たなMRI導入にあたって、患者さんの苦痛軽減は絶対条件でした」と話す。患者の声に真摯に耳を傾け診療に落とし込んでいる大橋理事長に、導入した新鋭のMRIを活用した検査の特徴について話を聞いた。
(取材日2025年3月6日)
目次
患者の声を吸い上げ導入した新鋭MRI。苦痛を感じる場面が少なく、AI機能搭載でより精密な検査が可能に
- QMRIとCTの違いを教えてください。
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A
▲患者の負担軽減につながると話す理事長
整形領域に限りますが、CTは骨の観察に用います。当院では人工関節手術の計画の解析にもCTを使用しています。一方、MRIは軟部組織や神経の観察に用います。例えば軟骨、膝の半月板、靱帯、脂肪、筋肉などのやわらかい部分ですね。これらではCTでは詳しく見ることができませんので、MRIで観察します。症状に応じて使い分けますが、例えば椎間板ヘルニアでは椎間板というやわらかいクッションの部分を確認する必要があるためMRIを用います。また、MRIは被ばくがありません。近年はCTでしかわからなかったことがMRIで観察可能になってきています。もちろんCTが必要な場合もありますので適宜使い分けていくことが必要です。
- Qこちらでは新鋭のMRIを導入されたようですね。
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A
▲スピーディーかつ精密に検査が行える
当院では2代目のMRIで、次に導入するものは患者さんの負担軽減に最も重きを置いて、苦痛な場面が少ないものにしたいという思いがありました。具体的には圧迫感が少なく、検査時間が短くて済みます。また、閉所に強い恐怖心を持つ患者さんにとって、MRI特有の圧迫感は大きな負担となりますが、今回導入した機器は従来よりも内部が10cm広く、窮屈感が大幅に緩和されると思います。また、従来のMRIでは時間を短縮するには画質を下げる必要がありましたが、新しいMRIはAIによるノイズ除去システムが備わっているため、時間を短縮しても画質は下がらず、むしろ今まで以上に高画質で理想に近いMRIといえます。
- Qどのような方に検査をお勧めしたいですか?
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A
▲患者の待ち時間も少ない
圧迫感がネックで今までMRI検査ができなかった患者さんですね。実際、今回新しい装置に替わったことで、これならできると言ってくださる患者さんも多くいらっしゃいます。また、画質が良いので、確認したい箇所をしっかりと写すことができます。何度も撮り直す必要がないため、検査時間が短くて済むことも、圧迫感が苦手だった方にはメリットでしょう。また、広くなったことで、さまざまな姿勢で撮ることも可能になりました。例えば、痛みで仰向けが難しい患者さんであっても横向きで撮ることができますし、従来のMRIでは入ることが難しかった体格の大きい方も、検査を諦めることなく受けていただけるようになりました。
- Q検査ではどのような疾患がわかりますか?
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A
▲他の医療機関からの紹介も受け入れる
膝、足首、股関節などの関節系の疾患ですね。あとは脊椎、手の疾患、先ほどお話しした椎間板ヘルニアなどもわかります。また、整形外科領域以外の疾患も画像でわかることがあります。一番多いのは腰椎のMRIで動脈瘤が見つかるケースです。産婦人科領域や前立腺における疾患、腫瘍などの発見も役立ちます。このようにMRI検査において異常所見が見つかった際は患者さんにお伝えし、専門の医療機関を紹介します。動脈瘤の場合、当院では岐阜ハートセンターと提携していますので、ご紹介して迅速な治療につなげています。
- Q検査では診療放射線技師がしっかり対応してくださるのですね。
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A
▲診療放射線技師がしっかり対応してくれる
MRI検査は、必ず診療放射線技師、または臨床検査技師が行います。当院では診療放射線技師が対応しています。専門家といえど人が対応しますので、検査においてどうしても個々の得意不得意が出てくることがあります。当院の検査室ではMRIのほか、一般撮影、CT検査、骨密度検査、超音波検査の機器が備わっており、3人の診療放射線技師が同じ室内でそれぞれの業務にあたっています。そのため、疑問点があった場合にすぐに相談できる環境でもあります。より的確な診断に導くためにも、少しでも気になったことがあれば確認して、相談しながら検査を進めています。