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石井 泰彦 院長、石井 玄彦 先生の独自取材記事

石井耳鼻咽喉科診療所

(横浜市中区/桜木町駅)

最終更新日:2019/11/01

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昭和初期から横浜に根差し、地域医療を支えてきた「石井耳鼻咽喉科診療所」。300年を超える医師家系の12代目にあたる石井泰彦院長は「鼻と耳は喉の奥でつながり、影響し合うため、本当の原因を突き止めるのが難しい」と耳鼻咽喉科診療の特性を語る。常に原因の解明に努め、治りにくいとされる耳や鼻の病気の治療に尽力してきた耳鼻咽喉科のエキスパートだ。そんな父の背中を見て育ち、同じ耳鼻咽喉科の道を歩んだのが石井玄彦先生。大学病院で内視鏡手術やアレルギー治療を数多く手がけてきた。父や祖父が築いてきた歴史を受け継ぎながら、新しい技術も導入し、時代に合ったより良い診療を積極的に提供したいと意欲的だ。そんな2人に、同院の特徴や耳鼻咽喉科の診療について聞いた。
(取材日2019年2月26日)

桜木町で90年にわたり、耳鼻咽喉科の診療を続ける

まずこちらのクリニックの成り立ちを教えてください。

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【石井院長】石井家はもともと九州黒田藩の典医(将軍家や大名に仕える医師)の家系で、私で12代目です。クリニックとしては、先々代が近代医療の時代を迎えた昭和初期に、ここ横浜に開院したのが始まりです。ですから私は横浜生まれの横浜育ちです。1984年に開業し、父が亡くなるまで20年間、一緒に診療にあたり、その後は私が院長として診療を続けてきました。

昨年から、玄彦先生が常勤として診療に携われているそうですね。

【玄彦先生】はい。日本医科大学耳鼻咽喉科学教室に在籍しておりましたが、2018年からこちらでほぼ毎日診療に携わるようになりました。大学病院では鼻の内視鏡手術やアレルギー治療を主に手がけ、また大学病院がアレルギー治療に力を入れていたので、舌下免疫療法やレーザー治療をはじめ、花粉症や通年性のアレルギー性鼻炎についての研究や治療も数多く手がけました。学んだ知識や資格を生かし、地域の皆さまが安全かつ簡便に当院を利用できるように努めていきたいですね。日本耳鼻咽喉科学会耳鼻咽喉科専門医の資格も取得し一段落したので、こちらに戻ってきた次第です。

クリニックとしては、どのような特徴がありますか?

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【玄彦先生】患者さんは成人の方が中心で、症状としては鼻から喉に鼻汁が流れていく後鼻漏や頭痛、目の周りの重苦しさ、耳のかゆみや痛み、顔周りや喉の違和感などの不調にお悩みの方が多いですね。エリアとしては桜木町や関内、南区などにお住まい・お勤めの方、また場所柄、観光客や外国人船員の方も来られます。当院には入院設備があり、一般的な診療の他、入院が必要な手術など重症例も手がけるのが大きな特徴です。鼻の真ん中にある壁のゆがみ(鼻中隔弯曲症)を正していく鼻中隔矯正術や、下甲介(かこうかい)という鼻の横から中央へ張り出している骨を変化させる下甲介切除手術、鼻汁の通り道を改善するための副鼻腔手術などを行っています。歴代、根治をめざす鼻や耳の治療を実践してきましたので、私もそれを継承しつつ、時代に合った形で大規模病院に近いレベルの治療を提供したいと考えています。

低侵襲の手術も手がけ、鼻や耳の病気の根治をめざす

診療方針についてお聞かせください。

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【石井院長】耳鼻咽喉科の病気は治らないことが多いといわれますが、それは初期症状が軽いため放置する傾向があるからです。不調を抱えながらも、どこが悪いのかを自覚しにくい。そのため症状が悪化してから来院される方が多いのですね。耳も鼻も喉もすべてつながっていて、お互いに影響し合い、症状が複雑に現れるため、病の原因である黒幕、本質を捉えにくいのです。さらに、鼻水などの表面的な症状を抗生物質で抑えると、ばい菌が奥のほうに隠れ込み、慢性化して治りにくくなることがあります。ですから、やはり原因を突き止めて根治をめざすことが一番大切だと考えています。症状自体は煩わしいですが、病状を教えてくれる声でもありますから、それを黙らせて済ませるだけではなく、正体をつかんで問題を解決することが必要だと思っています。

玄彦先生はいかがですか。

【玄彦先生】院長と同様に、表面的な症状だけでなく、原因を突き止めて根治をめざすことを大切にしています。アレルギーや鼻の病気は、症状が出たら受診して薬を服用するという方が多いと思いますが、それでは治らない方や繰り返す方には、対症療法ではなく手術療法や免疫療法を提案します。手術は日帰り、もしくは1泊2日の入院で行います。アレルギーも、種類によっては免疫療法を行えば、時間はかかりますが投薬しなくても生活できるレベルまでの改善も期待できます。もちろん、そこまでの治療を希望されない方もいらっしゃるので、患者さんのニーズに合わせて、多様な治療法を用意することも大切だと考えています。忙しい日常生活の中で、鼻や耳の治療はおろそかになりがちですが、できるだけ患者さんの都合を考慮し、治療を提案しています。

院長先生からどのような影響を受けられましたか?

【玄彦先生】父からはいろいろなことを教わっています。綿棒や針先を扱うときは、その先に目がついているような感覚で内部の構造をイメージすることや、機材や医薬品が少ない状況でも治療ができるように想定して修練しておくことは常々言われてきました。世代が違うので、治療方針や常識の在り方が違うこともありますが、プライベートは結構仲良くしています。代を積み重ねていることで、時代とともに経験した苦難や災害などの話を父から聞くことが度々あります。時代が変化しても、また同じようなことが起きたときにどうするかを想定する上で、非常に参考になっています。

プライベートについても少し教えてください。

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【石井院長】息子と診療するようになって、私は楽になりましたね。プライベートでは、以前は絵を描くのが趣味で、雪深い新潟などにも出かけていました。一緒に旅行することもありましたが、息子にも子どもができて忙しく、最近は旅行の機会も減りました。
【玄彦先生】今は、休みの日は子どもと過ごすことが多いですね。健康法としては父と一緒に水泳をしています。

舌下免疫療法、睡眠時無呼吸症候群の治療にも注力

今後の展望についてお聞かせください。

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【石井院長】私自身は今まで取り組んできた診療を続けていくことと、息子の診療を支えていくということですね。
【玄彦先生】大学病院では複数の医師で1人の患者さんを診てきましたが、開業医は一対一で患者さんを診ていくので、やはり責任の重みが違うと感じますね。今まで父や祖父が積み重ねてきたものを大切にしながら、時代に合った形の診療を私がさらに積み重ねていきたいと考えています。例えば、新しい医療機器や電子化された媒体も積極的に取り入れて、もう一段階上の治療や提案ができるようにしていきたい。またアレルギーに対して根本的な治癒を図る舌下免疫療法や、最近需要が増えている睡眠時無呼吸症候群の検査・治療にも力を入れていきたいと思っています。

最後に読者へのメッセージをお願いします。

【石井院長】耳鼻咽喉科は空気の流れという実態の捉えにくいものを扱っているため、深い理解に至るのに時間が要ります。そのため、丁寧な問診と適切な検査によって症状の黒幕を見定め、説明の努力を重ねながら、今後も鼻と耳の関わりを改善するための治療に取り組んでいきたいと思います。また、親子の場合、お母さんの状態が悪いとお子さんの状態も悪い場合が多いように思います。お母さんが鼻の奥にずっとばい菌を持っていると、接触によりばい菌が移ることがあるのです。お子さんだけでなく、お母さん自身もしっかりと治してくださいね。

玄彦先生もメッセージをお願いします。

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【玄彦先生】鼻や耳の病気で手術が必要な場合、大規模病院を受診するのは大変という方が多いと思います。当院では平日は手術を行っており、軽症から中等症であれば十分に対応が可能です。日程調整が困難な方や、別の病院で数ヵ月待ちと言われた方にはぜひご利用いただきたいですね。また、シェーバーというポリープなどの病的粘膜を迅速に除去できる機械を導入したことで、手術時間が短縮され、患者さんの負担を軽減できるようになりました。また、当院では状態が悪くてもすぐに手術を提案することはあまりありません。長いこと鼻、耳の症状でお悩みの方や、喉の違和感や咳で内科にかかっても変化のない方など、慢性的な症状でお越しの方には検査を行い、耳、鼻、喉のつながりからしっかり説明します。以前に比べて何かしら不調のある場合は、ぜひご相談ください。

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