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天野 雅義 院長の独自取材記事

あまのクリニック

(北九州市小倉北区/片野駅)

最終更新日:2021/07/21

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自分の力で通院できない、または自宅で療養したいという人の強い味方となる在宅医療に注力する「あまのクリニック」。北九州市内を縦横に走る北九州高速道路の紫川IC近くに位置しており、市内全域を訪問範囲としている。認知症やがん終末期などの患者に寄り添う院長の天野雅義先生は、「病気であっても自宅で過ごしたい、自宅で医療を受けたいと希望される方は多いはず。そうした方たちにどうやったら医療を提供できるかを考えていきたい」と話す。また、今までの経験を生かして褥瘡や外傷などの外科治療にも対応している天野院長に、医師としてのこれまでのキャリアをはじめ、クリニックの特徴である訪問診療、今後の展望などについて詳しく話を聞いた。
(取材日2021年7月5日)

訪問診療を通して多くの人に医療を提供していきたい

まず、先生が医師をめざすようになったきっかけを教えてください。

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私の母が若い時に胆石症を患ったのですが、原因不明の中、緊急オペを行ってくれた外科の先生がいらっしゃいました。その時、人の命を助けるという医師の仕事の尊さを感じたのがきっかけで、医師をめざすようになりました。そういった経緯もあり、大学卒業後は迷うことなく外科の道を選びました。外科では治療のメインが手術となるものが多く、その手術を通して治療の結果を如実に感じることができるのが特徴の診療科だと思います。自分の医師としての技量が直結する分野だということにやりがいを感じたことも、一つの決め手となりました。

どのような症例に携わられたのでしょうか?

産業医科大学を卒業後、同大学の第一外科に入局したのですが、そこでは消化器や内分泌分野を専門に、食道や胃、大腸、乳腺、甲状腺などの疾患に携わってきました。特にがんの症例は多く、当時は胃がんの手術を受け持つことが多かったと記憶しています。その後、門司労災病院など地域の病院に勤務先を移してからはご高齢の患者さんの診療を行うことが多くなりましたので、高齢者医療の領域を学んできました。私の専門の外科分野での手術が中心ではあったものの、褥瘡などにも携わるようになり、徐々に現在の在宅医療という分野に興味を持つようになったのだと思います。通院が困難になっていく患者さんたちの姿を見る中で、こうした方々にも医療を提供していく体制を整えていきたいと考え、2011年に当院を開業しました。

クリニックづくりでこだわったポイントはありますか?

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まずは場所でしょうか。当院は外来の診療だけでなく訪問診療に注力していくため、北九州全域に伺いやすい現在の場所を選びました。都市高速のインターチェンジも近いですし、一般道でも東西南北に移動しやすい場所です。保険診療で対応可能な訪問診療はクリニックから16キロ圏内と規定されているものの、都市高速を使えばおおむね20〜25分で伺うことが可能なんです。とにかく困っている患者さんにできるだけ手を差し伸べられるような体制にしていきたいと思い、現在は当院の診療の中でも訪問診療が多くを占めています。外来では一般的な内科診療のほか、巻き爪など軽微な外傷の処置にも対応しています。訪問診療もあるので専門的な治療が必要な場合には基幹病院などを紹介するようにしています。

患者の希望や環境などに応じてアプローチを変えていく

訪問診療ではどのような患者さんを診療されているのでしょうか?

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基本的にご自身で通院できない方が前提となりますので、何らかの病気で歩けない方や寝たきりの方、そして認知症で外出が難しい方などが中心です。高齢者施設や個人宅での訪問診療に対応しているのですが、個人宅の患者さんの中には、がんの末期で最期の時間は自宅でご家族とともに過ごしたい方もいらっしゃいます。その場合は、痛みのコントロールなどで寄り添っていくことになります。大きな装置がないとできない、透析などが必要な疾患は難しい面がありますが、さまざまな病気をお持ちの患者さんに医療を提供することが可能です。

訪問診療を受けるためにはどのような手続きがあるのでしょうか?

施設に入所されている方の場合であれば、施設からご連絡いただくことが多いのですが、個人宅の方だと基幹病院の地域医療連携室やケアマネジャー、あるいはヘルパー事業所などからご連絡いただくことが多いですね。当院ではたとえどんな病気であってもすぐに断ることはせず、話し合いながらどのような寄り添い方にしていくのがいいのか、診療方針を決めていきますので、始めに相談の時間を設けさせていただきます。夜間の急変など、24時間365日、往診にも対応しています。

訪問診療の中で、先生が大切にしていることはありますか?

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私たち医師が提供できる医療、患者さんが望む医療、そして患者さんに必要な医療は、それぞれ別のものです。患者さんご本人のためにならない、そしてご本人が望んでいない医療であれば提供しても意味がありません。なるべく患者さんのお話を聞き、どのような最期を迎えたいのか、どのような医療を望んでいるのかを丁寧に伺った上で一人ひとりに合わせたアプローチの形をつくっていくことを心がけています。医師が患者さんのもとへ伺って医療を提供するということは、ある種、患者さんご自身の時間を大切にしていくということにもなるんです。患者さんやご家族の方が望む形で、医療と患者さんご自身の時間をできる限り両立していきたいと思っています。

外科の経験を生かして生活習慣病など幅広く対応

先生は外科がご専門ですが、生活習慣病などの内科疾患にも広く対応されていらっしゃいますね。

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寝たきりの方の褥瘡やちょっとした外傷の処置ができるのは、外科出身であることの強みですが、皆さんが思う以上に外科医も生活習慣病に携わっているんですよ。例えば外科の場合、手術前から全身を管理していきますので、高血圧や糖尿病、高脂血症といった病気にも普段から対応しています。そういった知識を生かしながら、現在も患者さんの生活指導などに取り組んでいます。在宅医療は、どちらかというと積極的な治療が難しい領域です。そのため糖尿病であっても、高齢でものを食べる量も少ないのであれば無理に制限することはありませんし、画一的な指導をすることもありません。100点の医療を望むのであれば病院のほうが向いていますが、ご自宅で過ごすということは80点の医療を受けつつ、ご本人とその家族が有意義な時間を過ごせるようにお手伝いをしていく分野であると考えています。

寝たきりの方など運動指導が難しいケースもあると思います。

確かに通院できない方が多いので実際に運動をしていただくのは難しいですね。それでもご自宅でできる簡単な運動指導はしていますよ。スクワットを例に挙げれば、5〜10センチ程度お尻を下げるだけでも構いません。ほかにも関節が固まらない程度に上肢や下肢を動かす運動を行うことも重要です。何事も最初から無理と決めつけずに、まずはやってみることが大切です。

今後の展望も含め読者の方にメッセージをお願いします。

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まだまだ志半ばではありますが、最終的にはさまざまな領域の疾患に対して、訪問診療で対応していけるよう体制を整えていきたいと思っています。周辺の皮膚科や眼科などの先生方にも協力していただき連携することで、患者さんはより安心してご自宅で過ごしていただけるようになると思います。そのためには在宅医療自体をもっと周知していくことが必要ですので、医療関係者への勉強会なども機会があれば再開していきたいと思っています。高度な医療、専門的な医療でなければ、ほとんどの疾患は在宅で対応することが可能だと思います。家で過ごしたい、家で治療を受けたいと考える方はまずはご相談ください。病状などを踏まえて、さまざまな選択肢、アプローチの方法を提案していきたいと思いますので、まずは皆さんの希望をお聞かせください。

自由診療費用の目安

自由診療とは

巻き爪治療/2200円~

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