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沈黙の臓器といわれる肝臓
疾患の早期発見には健診が第一

天神田中内科クリニック

(高槻市/高槻駅)

最終更新日:2025/01/16

天神田中内科クリニック 沈黙の臓器といわれる肝臓 疾患の早期発見には健診が第一 天神田中内科クリニック 沈黙の臓器といわれる肝臓 疾患の早期発見には健診が第一
  • 保険診療

肝臓は「沈黙の臓器」といわれるように、悪くなっても自覚症状に乏しく、疾患の発見が遅くなってしまうケースが多く見られる。「肝臓の疾患には肝炎、脂肪肝、肝硬変、肝臓がんなどがありますが、これらのうち多くは初期の段階では自覚症状がほぼなく、自分で気づくことはとても難しいです」と話すのは、「天神田中内科クリニック」の田中基晴院長。そこで同院では重篤な状態になるのを防ぐために、血液検査や肝臓の硬さを計測するためのエコー装置を導入し、肝臓疾患の早期発見に努めている。これらの疾患が起こる原因や、具体的な検査方法、予防のために気をつけたいことについて詳しく聞いた。

(取材日2024年1月15日)

AST(GOT)とALT(GPT)、γ-GTPの数値が高いと精密検査が必要に

Q肝臓の病気にはどのようなものがありますか?
A
天神田中内科クリニック 院長は肝臓疾患が専門

▲院長は肝臓疾患が専門

主な病気は急性肝炎、慢性肝炎、肝硬変、肝臓がんなどです。肝臓の病気というとアルコールが原因のものをイメージする方が多いと思いますが、実際にはウイルス感染によるもの、長年の生活習慣が原因となるものも多いんですよ。例えばB型肝炎・C型肝炎は血液によって感染するウイルス性の疾患、非アルコール性脂肪性肝炎(NASH)は肝臓に中性脂肪が蓄積されて発症する疾患です。またこれらの疾患は、初期段階では自覚症状がほとんどないのが特徴です。治療せずに放置すると、肝硬変・肝臓がんなど、より重篤な病気へと進展していく危険性があります。

Qどのような方が肝疾患への意識を高める必要がありますか?
A
天神田中内科クリニック 早い段階で精密検査を受けてほしい

▲早い段階で精密検査を受けてほしい

先ほどお伝えしたとおり、肝臓疾患の原因はさまざまですから、基本的にはどんな方も関心を持っていただきたいです。特に健康診断で肝機能の数値の異常を指摘された方は注意が必要です。「飲み過ぎだからお酒を控えればいいだろう」とか「自分はお酒を飲まないから少しくらい数値が悪くても大丈夫」などと自己判断する人も少なくないですが、早い段階で精密検査を受けておかないと重篤な病気になる兆候を見逃してしまう恐れがあります。検査数値に関しては、AST(GOT)とALT(GPT)、γ-GTPの数値が異常値になっていないか気をつけて見ておきましょう。ALTに関しては50以上が要精密検査の目安です。

Q最近お酒を飲まない人の脂肪肝も問題になっていますね。
A
天神田中内科クリニック 院長は丁寧にしっかりと説明することを心がけている

▲院長は丁寧にしっかりと説明することを心がけている

そうですね。脂肪肝とは肝臓に中性脂肪が蓄積した状態のことをいいますが、そうなる原因としてはアルコール以外にも食事の取りすぎ、運動不足などが挙げられます。メタボリックシンドロームと違って、細身の人でも脂肪肝になる可能性はありますし、年齢を問わず発症するリスクがあるので注意しましょう。脂肪肝の状態が続くと、肝臓が慢性的に炎症を起こして硬くなり、肝硬変へと進展しやすくなります。また肝細胞が破壊され、正常に再生されずにがん細胞へと変異すると肝臓がんを発症してしまうこともあります。全員が重症化するわけではありませんが、早い段階で発見し、原因となっている生活習慣を改善することが重要です。

Q肝疾患を発見するにはどのような検査を行うのでしょうか?
A
天神田中内科クリニック 充実した検査機器をそろえる

▲充実した検査機器をそろえる

健診で異常を指摘された人に対しては、まず、気づかないうちに肝炎ウイルスに感染しているケースを考慮して血液検査を実施。ウイルス性肝炎の罹患の有無を確認します。また薬剤によって肝臓の異常を示す数値が高くなっていることもあるので、服用している薬についても問診します。それから脂肪肝かどうかを判断するためには画像診断が必要になるので、エコーによって肝臓の状態を直接確認していきます。当院では患者さんご自身でもエコー画像をご覧いただくことができます。隣の腎臓と比べて肝臓の色が白くなっていると、脂肪肝と診断されます。

Q私たちが日頃から気をつけるべきことは何でしょう?
A
天神田中内科クリニック 定期的な健康診断を受けてほしいと語る院長

▲定期的な健康診断を受けてほしいと語る院長

肝臓のトラブルを防ぐためにも、定期的に健康診断を受けましょう。肝炎の状態から肝臓がんへと移行するまでには長い年月がかかるので、健診の頻度は年に1回程度で十分です。自営業などで職場の健康診断がない場合は、特定健康診断の制度を活用することをお勧めします。異常を指摘された場合は、自己判断せずに必ず精密検査を受けてください。日常生活では飲みすぎ、食べすぎに注意し、適切な運動を。特に揚げ物など脂肪分の多い食べ物の食べすぎは禁物で、お酒を飲む人は週2日以上の休肝日を設けていただきたいです。普段から適正体重を維持し、体重が増えてきた自覚があるようならば、意識して減量に取り組んでいただければと思います。

ドクターからのメッセージ

田中 基晴院長

健康診断で肝臓の異常を指摘されても、再検査を受けない人は少なくありません。非アルコール性の脂肪性肝炎の存在が広く知られていないこともあり、お酒を飲まない人は肝臓の病気に対する意識が薄いのが現状です。どうか定期的に健康診断を受け、数値などで指摘があれば必ず再検査を受けてください。飲酒の習慣がある人は、休肝日を設置するなどして、全体の飲酒量を減らすことが肝硬変予防への第一歩です。リスクの高い人を一人でも多く見つけ、早めの治療につなぐのが私たちの役割ですから、気になることがあったら何でもご相談ください。

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