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田中 基晴 院長の独自取材記事

天神田中内科クリニック

(高槻市/高槻駅)

最終更新日:2022/06/28

田中基晴院長 天神田中内科クリニック main

JR京都線高槻駅北口から北へ徒歩約3分、上宮天満宮へ向かう道路沿いのビルに「天神田中内科クリニック」がある。院長の田中基晴(たなか・もとはる)先生は、総合病院などでさまざまな内科疾患の治療経験を積み、専門とする肝臓・消化器を中心に内科全般の診療で地域医療に貢献したいとクリニックを開院した。病気が進行する前に発見し、適切な治療を開始するために充実した検査機器を備え、必要な場合はより専門的な医療機関へとつないでいく。勤務医時代から変わらず、症状や不調に悩む人に寄り添う姿勢を大切にし、「患者の目を見て話し、言いたいことを言ってもらうこと」をモットーにしている。田中院長に地域医療にかける思いや、医師としてのこだわりなどを話してもらった。

(取材日2022年2月15日)

早期に病気を見つけ適切な治療開始につなげる

先生は肝臓と消化器を専門にされているのですね。

田中基晴院長 天神田中内科クリニック1

大学生時代は大腸を専門にしようと勉強していました。しかし、研修医時代にある先生と出会い、その先生と同じ肝臓を学ぶようになりました。どれだけ忙しいときでも必ず病棟の患者さんを一人ひとり見て回る方で、とても感銘を受けたのです。母校が肝炎の診療に力を入れていたことも背中を押してくれました。大学院で4年間研究生活を送った後、総合病院で肝臓疾患を中心に消化器全般の診療にあたりました。消化器疾患から風邪に至るまで幅広い症例を診ることができ、肝臓がんの治療を担当するケースもたくさんありました。

充実した検査機器をそろえておられます。

肝臓の診療では血液検査が重要なので血球計数器や生化学検査計を備えており、採血結果が約30分でわかるようになっています。糖尿病や腎臓病、生活習慣病の場合も、素早く検査結果を出して、治療方針を決定できる点がメリットです。また、肝臓の硬さを計測するエコー装置を導入しています。従来よりも精細な画像で確認できるので、肝臓の検査はもちろん、動脈硬化の度合いを見る頸動脈のチェックなどにも使えます。

肝臓疾患の特徴と予防するためのアドバイスをお願いします。

田中基晴院長 天神田中内科クリニック2

肝臓は「沈黙の臓器」といわれるように、悪くなっても自覚症状に乏しいのが特徴です。このため、脂肪肝を放置して糖尿病になり、糖尿病が悪化して腎臓病を発症、やがて透析が必要になるケースも見られます。また、脂肪肝は20〜30年かけて肝硬変に移行する危険性もあります。しかし、脂肪肝の状態で適切な対処を行えば、糖尿病や腎臓病、肝硬変を防ぐことにつなげられます。糖尿病と診断されると多くの方は「仕方ない」と治療を開始されるのですが、その前の脂肪肝の状態からケアして、より重篤な状態になるのを防ぐことがとても重要です。健康診断で異常を指摘されたときは、見過ごしたり後回しにしたりせずに、できるだけ早く受診してください。自営業などで職場の定期健診がない方も、自治体が行う特定健診の機会を有効に利用していただきたいと思います。

治療に漢方薬を取り入れておられますね。

西洋薬は、基本的に有効成分が1つで効き目がシャープとされています。一方、漢方薬はいろいろな有効成分が含まれていて、複合的に作用するのが特徴です。このため、症状のはっきりしている場合は西洋薬を用いますが、だるい、調子が悪い、ふらつくといった不定愁訴や、「フレイル」と呼ばれる高齢者の衰弱・筋力や活動性の低下には、漢方薬を用いるケースが多いですね。患者さんの症状やご要望に合わせて漢方薬と西洋薬を使い分け、または併用することもあります。月に2回、薬のことを中心にした勉強会を開催しています。薬の担当者を招いて病気に対する薬の分類や薬効などについて話してもらい、私が患者さんの症状と薬の関係について説明することもあります。

患者の目線に立ち気持ちに寄り添った診療

患者さんと接する際に、どんなことを心がけていますか?

田中基晴院長 天神田中内科クリニック3

勤務医時代はベッド横の椅子などに座るか、膝をついてお話を聞くようにしていました。当時から、患者さんと接する姿勢は変わっていません。患者さんの目を見て、同じ目線で会話するように心がけています。言いたいことを言ってもらうこと、こちらの話を聞いていただくことが大切なので、雰囲気づくりに配慮して、看護師やスタッフにも丁寧で落ち着いた対応をするよう伝えています。患者さんは症状に苦しんで来院されるので、明るく、優しくお迎えしたいんです。落ち着いて過ごしていただけるよう、待合室のインテリアやBGMにも気をつけています。

先生の話し方のコツを教えてください。

質問には丁寧にしっかりと説明すること、専門外でもわかる範囲でお答えすることです。話し方も大事です。「ちゃんとお薬を飲んでますよね」と聞くと、患者さんは飲んでいなくても飲んでいると答えてしまいがちです。ところが、「お薬は余っていませんか」と尋ねると「実は……」と正直に答えてくださることもあります(笑)。なるべく本音を話してくださるような問いかけを心がけています。

生活習慣病の予防や治療ではどんなことが大事ですか?

田中基晴院長 天神田中内科クリニック4

ご自身の体や病気のことを、もっとよく知ってもらいたいと思います。自分の体がどういう状態で、悪化するとどうなるのかを把握することが重要です。例えば、糖尿病や高血圧については怖い病気という意識が定着していますが、脂質異常症の方は、通院を継続するモチベーションが低い傾向があります。コレステロール値が高いから数値を下げるために投薬しているのに、数値に変化があると治療をやめてしまう。薬で期待できるのは数値を下げることだけであって、根本的な生活習慣の改善をしなければ、解決にならないということがしっかりと認識されていないのです。こうした事態を避けるためにも、不安や疑問をいつでも気軽に相談できるかかりつけ医を持つことが大事だと思います。

モチベーションを維持するのはなかなか大変です。

治療や生活改善に対する意欲を維持するためには、病気の状態や患者さんの頑張りの見える化が欠かせません。当院では、肝臓のエコー検査をする際に患者さんにも画像をご覧いただきます。画像によって肝臓の状態を可視化すれば現状がよくわかりますし、生活習慣の改善などに取り組めば回復している様子も画像で確認できるからです。患者さんにも、スマートフォンやパソコンに体重や血圧、血糖値を入力できるアプリを導入してもらっています。入力した数値はクリニックでも見られるので、日々の変化を一緒に確認して、生活改善に対するモチベーションにつなげています。

内科全般のさまざまな症状や悩みに対応する

幅広い症状に対応しておられますね。

田中基晴院長 天神田中内科クリニック5

最近は睡眠時無呼吸症候群の患者さんが増加傾向で、放置すると高血圧につながりやすいなど生活習慣病との関係が指摘されています。小さな測定機器を持ち帰っていただき、2~3日就寝時に装着していただければ診断が可能です。症状が進んでいる場合は、基本的に鼻に装着するマスクを用いた治療を開始します。このほか、高齢化に伴い骨粗しょう症の問題も深刻化しています。欧米では問題が起こる前に治療を開始する考え方が定着していますが、日本は骨折などが起こってから治療を開始するケースが少なくありません。骨折は生活の質を下げ、健康寿命を短くしてしまいます。60歳を超えたら骨密度の検査をして、骨粗しょう症と診断された場合は早めに治療を開始することをお勧めします。

訪問診療も手がけておられます。

長く地域に密着し、できる限り患者さんに対して私が継続的に治療をしていけるように、通院が困難な患者さんに対して訪問診療に取り組むようになりました。現在は週に2回、患者さんのご自宅などを訪問しています。患者さんとの話は雑談も多いのですが、全身状態や痛みの把握に加えて、楽しくお話しして精神面を支えることも訪問診療の大事な役割だと感じています。また、事前に看取りをご希望された方には、ご連絡いただければ深夜でも時間を問わず対応しています。

読者にメッセージをお願いします。

田中基晴院長 天神田中内科クリニック6

近年は医療の専門化が進み、ご自身の症状や悩みに合わせてクリニックをかけ持ちで受診されている方が増えています。しかし、時間や移動の手間もかかり、医療費もかさみます。その度に違う薬局を利用すれば薬がかぶる心配もあります。当院は肝臓、消化器について専門的な診療を提供すると同時に、内科全般について対応できるよう研鑽を積んでいます。心配なことや気になることがあれば、どうぞお気軽にご相談ください。

自由診療費用の目安

自由診療とは

インフルエンザワクチン/1回目3600円、2回目3100円

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