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吉川 聡介 院長の独自取材記事

耳鼻咽喉科・小児科せんちゅうクリニック

(豊中市/千里中央駅)

最終更新日:2019/10/31

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北大阪急行の千里中央駅から徒歩約1分、大阪モノレールの千里中央駅から徒歩約5分。17階建てマンションの2階に設けられたメディカルモール内に「耳鼻咽喉科・小児科せんちゅうクリニック」がある。駅からモールまではアーケードが設けられているので、天候の悪い日も快適にアクセスが可能。同クリニックは耳鼻咽喉科の診療所として開業し、新たに小児科の院長を迎えて小児科を併設。耳鼻咽喉科と小児科の同日受診も可能になった。院長の吉川聡介先生は、日本小児神経学会の小児神経専門医の資格を持っており、発達障害などの診断にも保護者に寄り添いながら丁寧に取り組んでいる。吉川先生に小児科の医師として大切にしていることやクリニックの診療ポリシー、地域医療にかける意気込みなどを語ってもらった。
(取材日2019年9月13日)

しっかりと話に耳を傾け、目を見て会話する

どんな患者さんが来られますか?

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地域のクリニックなので、圧倒的に多いのは、やはり咳、発熱、鼻水といった症状を訴える患者さんです。そうした中でも最近は、朝起きられない、学校に行けないなど心身症的な問題を抱えた子どもが比較的多いですね。また、僕がちょうど本院の院長と知り合いになった頃から、自閉症、ADHD(注意欠陥・多動性障害)、学習障害、アスペルガー症候群といった発達障害の患者さんが目立って増えてきました。患者さん全体の中で高い割合を占めているわけではないのですが、ご本人やご家族の需要に対して、医師や医療機関が不足しているのが現状です。

患者さんと接する際に大切にされていることを教えてください。

患者さん、ご家族の立場になるということが大前提です。今は電子カルテを使用しているので、問診をしながら聞き取った内容を入力していくほうが、時間を有効に使うことができます。しかし、そうすると診察中にパソコンの画面を見ることが多くなって、患者さん、とりわけ付き添いの保護者と目を合わせてコミュニケーションすることが少なくなってしまいます。お子さんの診療の際は、保護者にしっかりと語りかけ、話に耳を傾けて、不安を解消してあげることが大事だと思っているので、保護者とのコミュニケーションはとても大事にしています。

発達障害の診療ではどのようなことをされるのですか。

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診療は、お子さんの特徴やそれに対する保護者の気持ちなどを語っていただいくことから始まります。家庭での様子、幼稚園や学校といった集団生活の中での様子なども、具体的に伺った上で、評価していきます。ただし、話を聞いて具体的な数値に置き換えるわけではありません。判断テストはありますが、特定の傾向があるということがわかるだけで、何点以上になると確実にこの疾患というものではありません。医師によって見立てが異なることもあると思います。

診断を伝える際には配慮も必要ですね。

保護者ならどなたでも、子どもさんには「普通の子と同じように育って、将来は社会に出て仕事を持って」と考えておられます。ところが、発達障害が疑われるようなことがあって、不安を抱えて来院されます。そんな時に、「このお子さんは発達障害です」と断言すると、大きなショックを感じる方が少なくありません。保護者の中には、「うちの子は発達障害ではない」と思いたい方もおられれば、はっきりと診断をつけてほしいという方もおられます。また、診断をつけることで障害者手帳の交付が可能となり患者さんや保護者にとって利益となることもあるので、情報の伝え方には細心の注意を払っています。

一部分ではなく全体を診られる小児科を選んだ

小児科の医師を志したのはなぜですか。

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周りに医師がいたわけではなく、高校生の時に自分の意志で医者になろうと決めました。僕自身、10代のころに軽い不整脈があって、病院に通っていた時期があります。先生方や看護師さんの仕事ぶりを見て、こんな仕事に就ければいいなとは考えていました。スゴ腕の外科医が主人公の漫画に刺激を受けたという部分もあります。小児科を選んだのは、子どもが好きというのが一番の理由です。体の特定の部分を専門的に診るのではなく、全体を診たいという思いもありました。

小児科の中でも小児神経の分野を専門にされました。

研修でいろいろな部門を経験した際に重症の患者さんがおられ、その患者さんにずっとついていたという経験や、指導してくださった先生の影響があって、小児神経の領域を深く学ぼうと思いました。その患者さんは脳炎に伴うさまざまな障害があり、呼吸や栄養摂取など全身の管理が必要でした。さらに診療で脳のCT画像や脳波の検査なども経験して、神経の領域に次第に興味を持つようになったのです。

研修後はいくつかの病院で勤務されましたね。

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大阪労災病院には足かけ12年間ほど在籍して、本当にさまざまな症例を経験することができ、とても勉強になりました。当時、小児科は医師5人体制で、それぞれが異なる専門領域を持っていました。僕が担当していた小児神経の領域では、てんかんの患者さんが多かったのですが、特に印象に残っているのは乳児ボツリヌス症の患者さんです。0歳児がハチミツを摂取して、腸管内でボツリヌス菌が発芽して、神経毒を発生するという疾患です。その症例については、症例報告論文で発表させていただきました。

このクリニックの院長になられた経緯を教えてください。

当院は、大阪市内の耳鼻咽喉科クリニックの分院としてスタートしています。僕が総合病院に赴任した際に、当院の本院の院長と知り合いになり、耳鼻咽喉科と併設という形で、週1回、本院で小児科の診療を始めたのが、そもそもの始まりです。その後、当院に小児科を設置することになり、院長としてフルタイムで診療するようになりました。大規模な基幹病院からクリニックに変わると、ギャップのようなものを感じると思います。しかし、僕の場合は、大規模な基幹病院の後に中規模の総合病院にある外来のみの小児科、その後クリニックの本院とステップを踏んできたので、あまりギャップを感じことはありませんでした。とはいえ、病院内の医師として診療にあたってきたのとは違い、院長は経営や人事などにも責任を持つことが求められるので、身が引き締まる思いです。

地域の信頼を得られるクリニックをめざす

発達障害が疑われる場合、受診の目安を教えてください。

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落ち着きがない、忘れ物が多い、空気を読めないというお子さんは、一定数います。ご家族や周囲の方が、それを問題とするかどうかが判断の基準ですが、お子さんの言動が原因で社会生活に著しい支障をきたしている場合は受診のタイミングです。例えば、授業中に落ち着きがなくて先生に注意されている間はまだいいのですが、落ち着きのなさが他の子の学習の妨げになっているとすれば問題です。こうしたお子さんの場合は、担任の先生などからお知らせが届くと思うので、その時点で相談されることをお勧めします。

耳鼻咽喉科と小児科が併設されたクリニックですね。

例えば、風邪の症状で小児科クリニックを受診して、中耳炎の可能性があるというとき、新たに耳鼻咽喉科を受診するのは結構な手間がかかります。こうした場合に、耳鼻咽喉科と小児科が併設されていて助かるという声を患者さんから頂戴しています。一方、どちらの診療科でも対応できるケースでは、鼻水の症状が強ければ耳鼻咽喉科、胸の音を聴いたほうがいいと判断した時は小児科という具合に、症状によってどちらを受診していただくか判断します。

読者にアドバイス、メッセージをお願いします。

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感染症、ワクチン接種、乳児健診といった小児科の一般的な診療内容のほか、発達障害の取り組みには力を注いでいます。発達障害が診られる医療機関は半年待ち、1年待ちというところも珍しくないので、状況の改善に少しでも役立てればと思っています。意外に悩んでいる方が多い夜尿症についても、しっかり対応していきます。また、待合室には絵本をそろえました。最近はスマホが普及して、本を読まない親御さん、子どもさんが増えていますが、本の中にはコミュニケーションのいろいろなヒントがあるので、ぜひお子さんと一緒に楽しんでください。新スタート間もないクリニックですが、誠心誠意取り組んで、保護者に信頼していただける楽しいクリニックをめざしていきます。問題や悩み事があるときは、ぜひお気軽にご相談ください。

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