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中村 恭介 理事長の独自取材記事

グランクリニック

(名古屋市中区/矢場町駅)

最終更新日:2019/08/28

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矢場町駅の目の前のビルの3階に位置する「医療法人美彩会 グランクリニック」。院内には季節ごとの飾りつけだけでなく、手作りのお知らせなどが掲示されている。これらは昔から絵を描くことが好きだった理事長の中村恭介先生の手作りで、その時々の流行や時事ネタを取り入れ、とても楽しげな雰囲気となっている。医師をめざすことになってから現在まで、一貫して形成外科、整形外科を専門とし、美容皮膚科や美容外科でも多くの研鑽も積んできた中村先生。その背景には、治療を通して形を整える、“つくる”ことへの想いが込められていた。現在も第一線で診療にあたる中村先生に、診療に対する想いを聞いた。(取材日2016年10月21日)

形成外科はゼロからプラスを“つくる医療”

医師を志したきっかけについて教えてください。

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実は、はじめから医師になろうと考えてもなかったんです。学生時代の得意科目は美術や図工、技術・家庭科と、昔からものづくり好きな子どもでした。出身の旭丘高校には美術科もあったので、高校進学の時も美術科に行くことを考えていたくらいなんです。まだ10代ですからね、将来どうなりたいかを決めきることもできなかったんだと思います。でも高校では理系に進んだこと、いとこに医学部に進んだ人が多かったことから、だんだんと医学部に進んでみようかなと考えるようになりました。きっかけとしては周りの影響もありましたが、香川医科大学医学部(現香川大学医学部)に進学が決まった時点で、「形成外科を専門としよう」と心に決めていましたね。

どうして数ある診療科目の中でも、形成外科をご専門とすることを決めたのですか?

形成外科の分野は、医療の中でも数少ない、“つくる医療”だと思ったからです。医療の多くは、悪くなった部分を薬や外科的処置を通して取り除いたり元に戻したりすることが求められていますよね。これを僕はマイナスをゼロ、正常値に戻すためのもの、と考えました。対して形成外科は、不要なものを取り除いたり、なくしたものを再建したり、形を整えることで以前よりより良い状態にする、ゼロをプラスにできるものと考えたのです。医学部に進学した20数年前にはまだマイナーだった形成外科の分野ですが、ここでなら医療の中でも“つくる”ことに深く関われる、と思ったんです。

大学卒業後は形成外科と整形外科を専門に研鑽を積まれたそうですね。

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大学卒業後に入局した医局が、整形外科の中に形成外科が含まれているところでした。自然と治療に携わる機会が増え、整形外科の知識や経験を積むことができました。形成外科と整形外科の経験を同時に積めたことで全身の骨の仕組みなどを深く学ぶことができたのは、今でもいい経験になったと思っています。当院では形成外科の他にも、整形外科やリハビリテーション科、美容皮膚科や美容外科を標榜していますが、これらの診療科目はそれぞれに密接な関わりを持っています。最近は美容皮膚科や美容外科を標榜するクリニックも多いですが、それら単体だとできる範囲が限定的ですよね。「肌をきれいにしたい」「フェイスラインを整えたい」という要望に対し、原因だけでなく皮膚と筋肉との関わり合いなどを熟知しているからこそできる最適な治療があると考えています。

形成外科と整形外科の知識・経験を生かした治療を提供

「整形外科」と「形成外科」の違いは何でしょうか?

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整形外科は頭以外の骨や筋肉、腱を診る診療科です。もともと「整形」は「乱れた形を正しくそろえる」という意味を持つ言葉で、力を加えたり、たたいたりして正常に戻す、ということが基本となっています。対して形成外科は文字通り「形を成す」、つまり形を作りなおしたり整えたりすることを目的としています。診療の対象となるのは頭の中以外のすべて。整形外科は骨や筋肉、腱を主に診る、と言いましたが、脳以外の多くの組織が形成外科の範囲に含まれます。内科的診療はあまり行いませんが、扱う領域が広いため確かな基礎力が求められ、私が医師になった頃は、欧米では外科での研鑽を積まなければ、形成外科の分野を専門とすることが認められていないほどでした。

得意とする治療は何ですか?

開院前は先天異常の形成治療に多く関わっていましたが、その中でも昔から現在まで、眼瞼下垂の治療に携わることが多かったですね。眼瞼下垂は、以前は先天性のものと、後天性のものは加齢が原因となる場合が多かったのです。しかし20年ほど前から先天性でも加齢性でもない、コンタクトレンズによる眼瞼下垂が増えてきました。この背景にはコンタクトレンズの普及が関わっていて、継続使用が原因となって眼瞼下垂が増加し始めたのです。コンタクトレンズが普及し始めたのが今から35年ほど前。その後10年以上継続使用していた方の中に、眼瞼下垂の症状を訴える方が増えてきた、というわけです。当時、コンタクトレンズが原因の眼瞼下垂に対する術式が信州大学によって今に近いものに確立し、安定的に患者さんへ供給できるようになり治療を求める患者さんも増えてきました。

どのような患者さんが来院されますか?

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形成外科では眼瞼下垂や逆まつげなど、まぶたに関連する悩みを訴える方が多いですね。他にもほくろやできものやあざ、やけど痕などの治療を希望される方も多いです。主に30代後半から60代の女性が中心ですが、ほくろやあざなど、見た目に悩むのは大人だけではありません。本人が気にしているのであれば小学生であっても治療を行います。ポイントは“本人が”気にしているかどうか。親御さんから相談を受けることもありますが、本人が気にしていないのであれば治療は控えたほうが良いですね。というのも、治療となれば当然手術などで痛みを伴います。本人が「治療したい」と思っていない場合は、治療そのものが苦痛となり、場合によっては病院嫌いになってしまうかもしれません。それはやはり良くないことです。本人が望んでいるのであれば治療に耐えることもできますし、喜びも大きくなります。その気持ちを尊重したいと考えています。

“完全ワンドクター主義”を軸に患者の声に耳を傾ける

診療で心がけていることは何ですか?

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患者の悩みに耳を傾け、背中を押すこともあれば、引き留めることもあります。特に美容外科ではブレーキ役を担うことも多いですね。美容外科は明確なゴールがない分、要望を聞き入れるだけではなくリスクも踏まえてきちんとお話しし、方針を定めることが大切となります。そのためにも医師側に方針にぶれがあってはいけません。当院では私がカウンセリングから治療、アフターケアまでを担当する“完全ワンドクター主義”を採用することで、ボタンの掛け違いのない治療の実現に努めています。効率を考えると最良とはいえないかもしれません。しかし診療のたびに違う医師が現れ、言われることにも多少の違いがあると、患者さんは不安になるばかりですよね。同じ医師に診てもらえるだけで安心感にもつながりますので、患者さんの求める治療のためにも、このスタイルを大切にしています。

確かに、何でも相談できる関係性にもつながりそうですね。

相談といえば、治療前のカウンセリング時に特に気を付けなければいけないのが、患者さんの第一の目的は何かをきちんとヒアリングすることです。形成外科と美容外科、どちらで治療を行うか迷っている患者さんも多く、患者さんが治療で何を求めているかをきちんと把握しなければ、費用にも大きな差が出てしまいます。例えば眼瞼下垂の治療にしても、単に症状を改善したい場合は保険適用となりますし、改善した後、きれいな二重まぶたにしたいなど、形をより良く整えたい希望が第一目的の場合は自費診療となります。治療の軸をどこに定めたいのかを把握することも非常に重要なのです。

読者へのメッセージをお願いいたします。

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保険適用となる治療も多くあります。それなのに、インターネットなどの情報で「美容外科でしか治せない」と思い、自費診療を受けてしまうケースは決して珍しいことではありません。でもそれはすごくもったいないことですし、私たちもそれを望んでいるわけではありません。流れ込んでくる情報をうのみにせず、自分自身で確認することが大切です。そのためにも、まずは一度クリニックへ足を運んでほしいですね。先ほども挙げた通り、同じ病態であっても患者さんが求めるものによって、治療法も期間も費用も異なってきます。情報通りの治療なんてものはないのです。自分のための治療を探すためにも、クリニックを頼ってほしいですね。

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