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長縄 智彦 院長の独自取材記事

長なわ歯科医院

(横浜市西区/平沼橋駅)

最終更新日:2021/12/13

長縄智彦院長 長なわ歯科医院 main

相鉄本線の平沼橋駅より徒歩3分。大通りに面した自然光あふれる「長なわ歯科医院」は、この地域に根差すこと25年、長きにわたって地域の人々の口の健康を支えてきた歯科医院だ。院長の長縄智彦先生は、話しているだけで人の気持ちを晴れやかにするような雰囲気の持ち主。「歯科治療が健康のすべてではない」と、歯科医療を通じて生活習慣の改善の提案をするなど、ちょっとした工夫でより健康になれるよう、一人ひとりの患者とじっくり向き合い、患者の声に丁寧に耳を傾ける。できるだけ再治療をなくすために、早い時期から歯科用マイクロスコープを使って精密な治療を行っている長縄院長に、歯科医師になったきっかけやマイクロスコープを使った治療、噛み合わせの重要性についてたっぷりと話を聞いた。

(再取材日2019年12月6日)

地域に根差した歯科医療を提供し続けたい

こちらの歯科医院には、どんな患者さんが多く来院しますか?

長縄智彦院長 長なわ歯科医院1

平沼橋周辺は昔ながらの街並みと、新しく建設されたマンションが混在していますので若い方もいらっしゃるのですが、やはり古くから何代にもわたってこの辺りに住んでいる患者さんが多いですね。親子3代で通ってくださるご家族もいらっしゃいます。よく泣いていた当時幼稚園だったお子さんが大人になってからひょっこり来てくれたりすると時の流れを感じます。私は童顔だからか「先生はあまり変わりませんね」とよく言われますが、何年たっても顔なじみの先生がいるというのは開業医ならではの良さだと思います。この先も今と同じ顔で、というのはさすがに無理ですが、この場所で地域に根差した歯科医療を提供し続けていきたいと思います。

そもそも先生はなぜ歯科医師になろうと思われたのですか?

身内に歯科医師がいたわけでもないのですが、2〜3歳の頃、遊びに行った祖父の家でたまたまこたつの上に置いてあった入れ歯を見たんです。大きな土台に歯がたくさんついていて、「何これ?」と聞いたら、祖父がそれを口にスッポリ入れるじゃないですか。「なんだこれは!」と幼心に衝撃を受けましたね。その後しばらくは歯の絵をよく描いていたそうですよ。そんなことがあって歯に興味を持つようになり、気がつけば歯科医師になっていました。「三つ子の魂百まで」といいますが、幼少期の影響というのは侮れませんね。

診療の際に心がけていることなどありましたら教えてください。

長縄智彦院長 長なわ歯科医院2

歯の治療は1回で終わるものではありませんから、基本的な治療をきちんと行うことを大切にしています。詰める、根の処置をするなどの治療の基本となるものを常に見直して、より良いものを提供していきたいと思っています。患者さんはもちろん、歯科医師にとっても再治療はあまり行いたくないことです。その再治療をなるべくしないためにはどうしたらいいかと考え、一人ひとりの患者さんに適した治療法を取り入れるようにしています。

歯科用マイクロスコープでの精密治療で再治療を減らす

早い時期からマイクロスコープを使った治療を取り入れていらっしゃいますね。

長縄智彦院長 長なわ歯科医院3

マイクロスコープを使った治療のメリットについてはかなり前から知識としてはよくわかっていたのですが、実際にマイクロスコープを使って口腔内の様子を見た時は「肉眼の20〜30倍見えるとはこういうことか!」と頭をガツンとやられるくらい驚きました。どんなに目を凝らしても肉眼では絶対に見ることのできない世界です。表面の小さな傷から、ピッタリ合っているように見えていたかぶせ物と歯の間にあるわずかな隙間が、たいへん見やすくなるのです。これだけ見えれば今まで難しかったような精度の高い治療をめざせるだけでなく、なぜ虫歯が再発するのか、なぜかぶせ物がうまくいかなかったのかを知るのにも有用です。虫歯や歯周病の治療後の再発リスクを下げ、耐久性を上げるためにも、マイクロスコープは役立つと考えました。

マイクロスコープによる治療の導入で患者さんの意識も変わるでしょうか?

当院では、患者さんにも虫歯や歯周病がある口の中の状況をマイクロスコープの画像で見ていただくようにしています。自分の目で画像を見れば、良い意味でショックを受け、治療に前向きになっていただけると思います。歯の磨き方、ちょっとしたブラシの使い方など、真剣に取り組んでいただくきっかけになるでしょう。知るということ、正しい情報を得るということの意義は大きいですね。

噛み合わせについても教えてください。

長縄智彦院長 長なわ歯科医院4

歯が痛くなると頭痛がしたり、耳鳴りがすることがあります。多くの場合、その歯の治療によって、そういう症状もある程度治まることが期待できるのですが、そうでない方は、虫歯などに原因があるのでなく、噛み合わせが原因と思われる場合があります。例えば、夜に食いしばりを起こすことで筋がこわばります。そのこわばりによって血液の流れが阻害され、結果的に頭全体の血の巡りに関係して頭痛、肩凝りなどが出てきやすくなるとも考えられるのです。それを改善する目的で装置などを装着して眠る方法もありますが、寝方や食生活などによって変わってくるということもあります。寝方については諸説あるのですが、ある程度自由に動くほうがいいようです。寝返りをうつことによって血流を良くしようとしているともいわれますから、それをブロックするような寝方はよくないでしょう。

歯科治療を通じて体全体の健康を

先生は歯科治療を通じて「病気をなくすこと」をめざしておられると伺いました。

長縄智彦院長 長なわ歯科医院5

当院では通常の問診票のほかに、生活習慣に関する問診票を用意して、習慣的に摂取している飲食物、頭痛や肩凝りの有無などを記入していただきます。生活習慣の中には虫歯の原因が潜んでいることがあり、例えば、熱中症対策にスポーツドリンクをよく飲む、口を開けて寝ている、頬づえをつく癖があるなど普段何げなくやっていることがお口の中に悪影響を及ぼしていることがあります。「歯が弱い体質だから」と諦めていた方でも思わぬ原因が見つかることがあります。歯科医療でお口の中の状態を良くするだけではなく、その先の本物の健康を手に入れるお手伝いができるよう心がけて診療しています。

座右の銘などありましたら教えてください。

座右の銘は「仕事と思うな、人生と思え」です。これは以前たまたま訪れた古民家に貼ってあった言葉なのですが、見た瞬間にズシンと胸に響きました。それまでは仕事とプライベートを分けて考えていたのですが、仕事を人生と思うことで、仕事も家庭もすべて同じ人生の一部であり、すべてはつながっているのだということに気づかされました。仕事も大切な人生ですが、自分の健康を管理したり楽しむことも大切な人生の一部だと思えるようになり、いろいろなことが今まで以上に面白くなってきました。仕事が人生のすべてではないように、歯科治療が健康のすべてではありません。いくら歯の治療をしても、患者さん自身の意識が変わらないと根本的治療には至らないこともあります。決して押しつけるつもりはありませんが、私自身が今まで多くのご縁から気づきのヒントをいただいてきたように、自分もまた誰かのヒントになれたらうれしいですね。

今後の展望をお聞かせください。

長縄智彦院長 長なわ歯科医院6

今までしてきたことは、自分の中ではまだ100パーセントではありません。日進月歩の歯科医療の世界では、未知の部分が必ず出てきますので、今後もしっかりと勉強して知識や技術をアップデートしていきたいと思います。診療を通じて気づいたこと、疑問を感じたことを追求し、勉強していくのは歯科医師としての使命です。それが結果的に地域全体の健康、幸せにつながっていけばうれしいですね。

最後に、読者へのメッセージをお願いいたします。

今は情報量がとても多い世の中ですから、自分に適した情報を取捨選択していくのは大変だと思います。当院は健康を維持するための案内役として、皆さんを手助けしていければ、と思っています。1人で悩みを抱え込むより、2人で考えたほうが良い方法が見つかるかもしれませんし、知識や機材を使えば今までわからなかったことがわかるかもしれません。一人ひとりの患者さんとじっくり向き合い、歯の治療を通じて全体を見直すヒントがないかを常に考えながら診療していますので、検診でも相談でも気軽にお越しいただければと思っています。

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