林 俊一 院長の独自取材記事
林歯科医院
(横浜市西区/横浜駅)
最終更新日:2024/03/13
横浜市西区の大通りに面した場所にある「林歯科医院」。林俊一院長が2004年に開院して、今年の7月で20周年を迎える。林院長の母方の家系はもともと歯科医師が多く、今でも親戚に7人の歯科医師がいるという。地域のさまざまな歯科治療のニーズに応えるため、今もなお勉強会や研究会に定期的に出向いて自己研鑽に励んでいる。そこで学んだことを治療に積極的に取り入れるのが林院長のスタイル。患者の多くは受診した人の紹介だそうで、患者満足度の高い接遇に努めている様子がうかがえる。「痛くない、長持ちする治療を提供したい」と語る林院長に、治療方針や患者へ伝えたいこと、スタッフとの連携、そして今後の夢について語ってもらった。
(取材日2024年2月15日)
さまざまな歯科治療のニーズに応える歯科医院に
どのような患者さんが来られていますか?
近隣の方が多いですね。当院の目の前にバス停がありますが、バスで来る方はあまりいないです。開院した頃はもちろん初診の方ばかりでしたが、今ではほとんどの方がご紹介でいらしてくれています。ありがたいことに、受診された方がご家族やご友人に当院のことを紹介してくださっているようです。当院の上には保育園が入っていますし、住宅地という場所柄、夕方の時間は比較的お子さんが多いですね。また、当院は予防歯科の大切さを患者さんにお伝えしていて、定期的にメンテナンスにいらっしゃる方も多いです。
林先生が歯科医師をめざしたきっかけを教えてください。
母方の伯父が地域に古くからある歯科医院の2代目で、歯科医師として地域の方にとても慕われていました。人格者なところや、おおらかな姿を幼い頃から間近で見ていて伯父に憧れていたんです。それで私も歯科医師をめざすようになりました。もともと母方の親戚には歯科医師が多かったという環境も影響しているかもしれません。大学卒業後は伯父の歯科医院に勤務しました。10年ほどした頃、そろそろ独立して親にも「林歯科医院」という看板を見せたいという思いが芽生え、現在の場所に開院しました。
初診ではどういった診療をするのでしょうか。
痛みがあるなど緊急処置が必要な場合を除き、初診では資料集めをします。どういうことを行うかといいますと、口腔内写真撮影やエックス線撮影、歯周病検査などの診査・診断です。すべての歯や歯周組織、噛み合わせなど、主訴である部分だけでなく、総合的に「一口腔一単位」で見ることが大事だと思っています。入念に資料集めを行うことで、原因をしっかりと突き止めて、トータル的な視点で治療計画を立てることができます。その後に患者さんに治療方針をご説明して、治療をする・しないのご判断をしていただきます。患者さんの歯を長期的に考えるためには資料集めは欠かせません。
心がけているのは「長持ちする治療」
診療するときに心がけていることを教えてください。
痛くない、長持ちする治療です。麻酔は細い針を使用して丁寧にゆっくりと行います。痛くなくても麻酔が苦手な方もいるので、安心していただけるように優しく声をかけることも忘れません。長持ちする治療というのは、なぜ虫歯になったのか、それをしっかり分析した上で治療をすることです。例えば、普段の歯ブラシがきちんとできていないようでしたら、治療をする前に歯磨き指導やクリーニングに1週間に1回を目安に5、6回通っていただきます。歯茎が腫れていればそちらの治療を優先します。歯並びが悪ければ、磨けていない部分がどうしてもあるので、もっときれいに磨けるようにするために矯正の先生をご紹介しますし、噛み合わせが悪ければ奥歯の生存率が下がってしまうので、この場合も矯正を提案します。痛いところはもちろん最優先に処置しますが、それで終わりにせず、虫歯の根本的な原因を考えて、その対応もするのが長持ちする治療だと思っています。
先生が患者さんに伝えたいことはどのようなことでしょうか。
歯を長持ちさせるには基礎治療が大事になってきます。口の中の衛生状態が良くないと予後も良くならず、再び虫歯になってしまうこともあるので、根本的に口腔衛生状態を良くすることが大切であることを患者さんにお伝えしたいですね。また当院のスタッフもそれに全力を注いでいます。治療期間が長いと思われる方もいるかもしれませんが、長持ちさせるための治療ということをご理解いただけたらと思います。治療後は定期的なメンテナンスをお勧めしています。
定期的なメンテナンスには歯科衛生士さんの存在が欠かせませんね。
当院には歯科衛生士が3人、歯科助手が2人います。定期的にメンテナンスに来ていただくためには、スタッフが患者さんとしっかりコミュニケーションを取って、信頼関係を築いていくことがとても大切だと思っています。もちろん、私とスタッフ間での患者さんの情報共有も不可欠なので、「嘔吐反射がある」ですとか、「椅子を倒しすぎない」ですとか、細かいことまでカルテに記載するようにしています。メンテナンスの期間がちょっと空いてしまった患者さんには、スタッフがはがきをお送りしています。歯の様子のお伺いや当院の近況などをお一人お一人に手書きしているんですよ。メンテナンスにいらっしゃった患者さんには、こういうこまやかな心遣いが伝わったのかもしれないなと感じることがあります。
自己研鑽に励むのは患者の要望に応えたいから
先生は大学ご卒業後も積極的に勉強会やセミナーに参加されていますね。
大学卒業後は歯科医院でひたすら診療に注力していたので、「もっと勉強しないと」という焦りが正直ありました。そこから時間や費用を惜しまず勉強会に積極的に参加し始めました。それは歯科治療に関する多くの情報を得たり、さまざまな機器の使いこなす技術を磨いたりするためです。患者さんからの要望にもっとお応えしたいという気持ちが原動力になっています。この年になると、周りは若い人ばかりになって少し浮いているかもしれませんが、知りたいという欲には勝てません。勉強会に参加する期間は以前に比べて短くなりましたが、もう少しインプラント治療については深めたいなと思っています。
設備や機器が充実していますが、治療がやりやすくなったと感じる機器はありますか?
光学印象ですね。口腔内をカメラでスキャンしてデジタルデータに変換してくれます。これも勉強しに行って取り入れた機器の一つです。詰め物を作る過程で、従来は粘土のようなものを患者さんに噛んでいただいて型採りをしていましたが、これを使えば嘔吐反射のある患者さんでも不安が軽減されると思います。高精度な上に、患者さんに負担もかからないので、痛くない治療をめざしている当院の方針にも合っています。
先生の現在の楽しみは何でしょうか。
かつてはトライアスロンやマラソンが趣味でしたが、開院前に大会でケガをして以来やめてしまいました。今の一番の楽しみは娘の成長です。娘は「歯科医師になりたい」と言って、私の母校に入り、現在歯学部の4年生なんです。娘とはとても仲良く、今でもいろいろなところに出かけています。少し先になるとは思いますが、ゆくゆくは当院で一緒に働けたらうれしいですね。
最後に、読者へのメッセージをお願いします。
最良と思われる治療から、期間や費用面を考慮した治療までいくつかの治療法をご提案させていただきます。どの治療にするかを決めるのは患者さんご自身です。不安なことや気になることがありましたら、遠慮せずにおっしゃってください。当院の歯科衛生士、歯科助手、協力してくれている歯科技工士とチーム一丸となって患者さんのご要望に、丁寧にそして全力で応えていきたいと思っています。
自由診療費用の目安
自由診療とはインプラント治療/50万円