鈴木 康博 院長の独自取材記事
ひまわり歯科クリニック
(さいたま市西区/指扇駅)
最終更新日:2025/04/28

JR川越線の指扇駅から徒歩約3分。幅広い年代の患者が家族ぐるみで通う「ひまわり歯科クリニック」は、鈴木康博院長の子どもが描いた絵をモチーフにしたロゴマークが印象的。ドアを開けるとゆったりした待合室があり、受付スタッフが明るい笑顔で迎えてくれる。同院では、一般歯科、矯正歯科、口腔外科とそれぞれ専門の異なる歯科医師と歯科衛生士が協力し、多角的な視点から治療を行うチーム医療を実践。クリニックの2階には予防専用フロアがあり、予防歯科にも力を入れている。穏やかな語り口で患者やスタッフから慕われている鈴木院長に、診療方針や予防歯科の意義などについて聞いた。
(取材日2016年7月28日/再取材日2024年12月20日)
各分野の技術力を結集したチーム医療で患者を笑顔に
明るくて開放的なクリニックですね。

クリニックっぽくない雰囲気づくりを心がけました。入りやすくて、オープンでリラックスでき、いつの間にか診療が終わっているような、そんな空間にしたかったんです。クリニックのコンセプトは「患者さんに笑って帰っていただく」こと。外観の明るくポップな色使いと、私の子どもが5歳の時に描いた絵が大きくデザインされた看板やエントランスのせいか、開業当時は小児専門のクリニックだと思われていたようですが、ご高齢の患者さんもだんだん増えて、今では小さなお子さんから、お父さんお母さん、おじいちゃんおばあちゃんまで、ご家族みんなで来てくださっている患者さんもいてうれしい限りです。
チーム医療を実践されておられるそうですね。
開業する時に一番に考えたのは「チーム医療」の実践。必ずしも私の治療方針だけがベストではないと思うので、異なる専門や考えの歯科医師が複数で診ることで、より良い医療を提供したいと思いました。例えるなら大学病院のカンファレンスのような雰囲気でしょうか。例えば噛み合わせ一つとっても、口腔外科や補綴の先生方は考え方が違っていたりします。外科的アプローチはこうだけど、噛み合わせの観点から見るとこうだ、などさまざまな立場の意見を聞いた上で、患者さんにベストな治療の提供をめざしています。またこうした過程でのいろいろな「気づき」も勉強になっていると思います。今後は私と同じようにチーム医療をめざす人材を育て、同じコンセプトのクリニックを増やしていきたいと思っています。
高齢者の治療では、慢性疾患についても配慮されているそうですね。

高齢の方は糖尿病や高血圧症など慢性疾患をお持ちの方が多いんです。何か疾患をお持ちの方の処置は、多くの歯科クリニックでは病院を紹介することが多いと思いますが、当院には大学病院から口腔外科が専門の信頼できる歯科医師が来てくれていますので、配慮が必要な難しい処置でも対応可能です。この先生は春から常勤医になってくれる予定ですので、ますます当院の治療の幅が広がるものと考えています。高齢の方はフットワーク軽く動けない方も多いので、いつもの歯科医院で処置ができたらうれしいと思いますしね。普段から自分のことを理解してくれている「かかりつけ歯科医院」なら安心できますよね。そのためには高度な技術や知識を持つことはもちろん、当院で対応できるかできないかをきちんと見極めることが重要。歯科医師が自信過剰にならないよう、患者さんの安全には細心の注意を払っています。
予防専用フロアを設置、予防の意義を浸透させたい
2階には予防歯科用フロアがありますね。

当院の2階に予防歯科専用フロアを設けました。1階とは雰囲気を変えダウンライト照明や木目調インテリア、ユニットはソファーベッド仕様にしてリラックスできる落ち着いた空間にしました。そして各ユニットの間に大きな仕切りを設置し個別に出入り口を設けることで患者さんの動線を分け、プライバシーにも配慮。居心地の良さを重視し、定期的に通いたくなるような場所にしています。男女の区別なく、美容室やエステサロンに行くような感覚で来てほしいですね。「クリニックは痛くなったら行くのではなく、痛くならないように行く所」と、これまでの歯科のイメージを変えていきたいのです。そして虫歯や歯周病の発症を防ぐためのサポートをし、患者さんの健康寿命を延ばしていきたいという狙いがあります。慢性疾患と歯周病の関係性は多くの方が知るところですが、口は健康の入り口。口腔内を清潔にして細菌を減らすことが、健康への近道だと思っています。
ここでは歯科衛生士さんが活躍されているそうですね。
予防歯科専用フロアでは患者さんごとに担当歯科衛生士を決め、歯科衛生士が最初にお口の中を拝見し検査をさせていただいています。何か問題点があれは、それを歯科衛生士が私たち歯科医師に伝えるシステムにしています。患者さんの窓口を一本化することで、患者さんと歯科衛生士のコミュニケーションも密になり信頼関係を築いていただけると思いますし、歯科衛生士も良い意味で緊張感が出るため責任感を持って対応してくれます。また担当歯科衛生士を決める際には、患者さんの個性や求めるものをくみ取り相性の良さそうな人を選んでいます。もちろん途中でより良いペアをつくるために交代することもあります。また、当院の歯科衛生士はコミュニケーションの研修を受け研鑽を積んでいます。患者さんが求めるものを瞬時にキャッチして適切な対応が取れるように努めていますし、患者さんの気持ちに寄り添い、心に届くようなお話しができるよう心がけています。
患者さんの間では、歯の健康に対する意識も高まっているでしょうね。

そうなっていけば良いなと思います。当院は開業から15年を迎えました。しかし患者さんにとって当院がこの地で15年やっているということは関係ありません。初めていらっしゃる方の中には、まだまだ歯科医院は痛くなったら行く所というお考えの方も多いので、地域の方々の予防歯科に対する意識を高めていただくために私たちができることは、もっともっとあると思っています。また定期的に来院してくださっている方に対しても、毎回違うことをお伝えしたいですね。歯の磨き方にもトレンドがありますし、歯ブラシも細分化していて、虫歯の方、歯周病のある方、歯茎に炎症がある方とでは、向いている歯ブラシの形状が違うのです。患者さんの状況に合わせて適した情報をお伝えしていきます。
気軽に来て、笑顔で帰る。長く付き合えるクリニックに
院長が日々の診察で心がけていることは何ですか?

患者さんとコミュニケーションを取り、笑顔で帰っていただくことです。そのためにカウンセリングを丁寧に行い、患者さんと一緒に治療プランを考えます。そして、こちらからお伝えできることはすべてお伝えしたいですね。私たちの願いは、患者さんに最後まで治療を受けてもらうこと。どこも治療するところがない状態や達成感を味わっていただきたいのです。食べられる物が増えれば、楽しみも増え、人生も豊かになりますよね。また当院では審美歯科にも注力しています。これは単なる見た目のきれいさだけでなく、機能美の追究です。例えば、きれいな歯並びは磨きやすく虫歯や歯周病などのトラブルを起こしにくく、歯を守ることにつながります。目標は高齢になり、もし介護が必要になったとき、介護者の方がきちんとお手入れしやすく、歯の健康、引いては身体の健康を守りやすくなっていること。生涯にわたりお口を通じて患者さんの健康に貢献したいのです。
歯科医師になって良かったと思うことは?
歯の痛みへ対処をすることや、歯の機能を改善できるよう導くのが歯科医師の仕事。患者さんが笑顔でお帰りになる時や、私たちの歯の健康に対する気持ちが伝わった時も、歯科医師になって良かったと思う瞬間ですね。皆さんの歯の健康に対する意識を少しでも高めることができたらうれしいですね。
読者へのメッセージをお願いします。

歯科業界は技術革新がとても早いので、当院においても、常に新しいことを提供できる環境にしたいと考えています。治療に関して患者さんの選択肢を増やしていきたいですね。私たちは「できるだけ歯を抜かない」ということも重視しています。高齢になっても自分の歯がたくさん残っているほうが、おいしく食べられて、健康でいられると思います。チーム医療の利を生かして、より良い治療を行っていきたいですね。セカンドオピニオンも積極的に受け入れています。現在受けている治療に少しでも疑問があれば、気軽にご相談ください。
自由診療費用の目安
自由診療とはI期矯正(小児):55万円~/成人矯正:64万9000円~
インプラント治療:40万7000円~(検査・手術・かぶせ物治療含)
ホワイトニング:2万8600円~