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武内 拓 院長の独自取材記事

武内クリニック

(北葛城郡王寺町/王寺駅)

最終更新日:2023/11/22

武内拓院長 武内クリニック main

奈良交通バスの大田口停留所から徒歩1分、神前橋停留所から徒歩2分の場所にある「武内クリニック」。広い駐車場が目の前にあり、車でのアクセスにも便利だ。武内拓院長が、コンビニエンスストアの跡地に開業したのは、2011年のこと。専門である外科をはじめ、風邪や生活習慣病などに対応する内科・消化器内科・整形外科・リハビリテーション科・小児外科など、妻である武内亜紀子副院長とともに幅広い診療に対応している。患者のさまざまなニーズに応えられる「なんでも屋」でありたいと話す武内院長の言葉の裏には、地域の人々の健康を守るために力を尽くしたいという熱い思いがうかがえる。一見無口なように見えて、実は饒舌。一人の人として患者の一生に寄り添う武内院長に、医師としての思いを聞いた。

(取材日2023年11月2日)

通いやすさ・アクセスのしやすさにこだわった開業地

医師をめざしたきっかけから教えてください。

武内拓院長 武内クリニック1

祖父も父も医師でしたので、当然のごとく長男である自分は医師になるべきだと思っていましたし、違う道を考えたことはなかったですね。ただ、大学では最初理工学部に入学したんです。慶應義塾高等学校に通っていたので、慶應義塾大学の医学部をめざしたのですが、行けなかったんですよね。それで理工学部に入ったら、祖母と母に猛反対されまして。ずっと医師になるように育てられてきましたし、私自身2人の言うことは理解できたので、再チャレンジして駄目だったら理工学部に戻る、ということで受験し直したんです。そうしたら兵庫医科大学に受かったので、医師の道へと進みました。祖父や父と同じ外科を選び、卒業後は、父のいとこが教授をしていた奈良県立医科大学の第一外科学教室に入局しました。

この場所を選んで開業したのはなぜですか?

私としては、40歳前半から準備を始め、45歳くらいで開業しようと思っていたんです。それで38歳になった時、いくつか候補地を紹介してもらった中に、ここがあったんです。条件やイメージがぴったりだったことから、話がどんどん進んで開業に至りました。私は大阪の生まれですし、長男なので地元に戻って開業したいという思いもありました。実家のビルでの開業も考えたのですが、建物内の傾斜や段差が気になってしまって。高齢の患者さんが多いこと、骨折した方や整形外科の患者さんのことを考えると、バリアフリーでアクセスしやすいことは重要な条件でした。ここはもとはコンビニエンスストアだったので、車も入りやすく、車いすでの来院も可能です。私自身、小さい頃はこの近くの幼稚園に通っていたので、土地勘もあります。当時は妻が近くの奈良県西和医療センターに整形外科医として勤務していましたので、連携しやすいという考えもありました。

どのような診療が受けられますか?

武内拓院長 武内クリニック2

私の専門は外科、副院長である妻の専門は整形外科ですが、風邪や胃腸炎といった一般的な急性疾患から生活習慣病、健康診断にも対応する内科、消化器内科、リハビリテーション科、小児外科など、総合的な診療を行っています。幅広い診療で地域の方の健康を守っていきたいですね。経鼻内視鏡による胃の内視鏡検査、鎮痛・鎮静剤を用いた大腸内視鏡検査のほか、手術にも対応しています。実は、当院の裏にはコンビニエンスストアだった頃に使われていた倉庫があるんです。開業したばかりの頃スタッフに、「もし謎の感染症がはやったら、倉庫はその診察に使う」などと冗談めかして話をしたのですが、その10年後、新型コロナウイルス感染症の診療のために本当に使う必要が出てきました。まだPCR検査キットもない頃でしたが、当院は早くから診療にあたりました。

地域のかかりつけ医としての理想は「なんでも屋」

開業されて10年以上たちました。

武内拓院長 武内クリニック3

ずっと通ってくださっている患者さんも高齢になって通えなくなったら、在宅医療に切り替える必要がありますから、最期まで診させていただけるよう地域のかかりつけ医としてずっとやっていこうと強く思っています。患者さんとは、人と人とのお付き合いをしています。勤務医時代の患者さんのほとんどは、がんの患者さんでした。手術をしたら私の役目は終わるので、その方が普段どんなふうに過ごされているのかというのは、イメージが湧かなかったんですね。でも開業して長く診療していると、子どもだった患者さんがいつの間にか立派な大人になっていたりして、自分も年を取るはずだなぁ、と感じることもあります。そういうふうに成長が見えたり、ご家族とのつながりができたりするので、やっぱり今のほうが楽しいしやりがいがあります。医師の中には、手術の腕を上げることに生きがいを感じる先生もいますが、私は人とのお付き合いが好きなんでしょうね。

理想の医師像はありますか?

父親もそうだったのですが、祖父の時代は近くに大きな病院もなかったので、小さな手術も自分でやっていましたし、いろんな症状、疾患を診ることができる「なんでも屋」だったと思うんです。私も、患者さんのさまざまな症状に対応できる、「なんでも屋」になりたいと思っているんです。ですから勤務医時代も外科の診療だけでなく、あえて救急病院の当直に入るようにして、夜間に飛び込んで来るさまざまな患者さんを診ていました。そうやって何にでも対応できるようスキルを磨いていた経験が、今に生きていると思います。

診療体制について教えてください。

武内拓院長 武内クリニック4

妻が勤務先を退職して当院の医師として合流したことで、ようやく理想の診療体制が完成したと思っています。妻に診てほしいと来院する患者さんも増え、それに伴って内科の患者さんも自然と増えてきました。せっかくだから一緒に診てもらおうか、という方が多いのだと思います。ですから、これ以上手を広げるのではなく、目の前の診療をきっちりと行っていきたいと思います。実際のところ、朝のうちに1件内視鏡検査をして、その後外来診療、お昼時間に訪問診療に行き、戻ったらまた内視鏡検査をして、その後19時30分まで外来診療というように、1日のスケジュールが埋まっていますし、休診日には、グループホームの訪問診療などを行っているので、これ以上は手を広げられないなと思っています。

患者との信頼関係を大切に、末永く通える医院をめざす

診療で気をつけていること、心がけていることは何ですか?

武内拓院長 武内クリニック5

ありがたいことにたくさんの患者さんに来ていただいていますが、診療時間は決まっているので、限られた時間の中で対応しなければなりません。でも、どんな状況でも病気や不調のサインなどの重要なことを見逃さないように、丁寧に診察することを心がけています。もし何かおかしいと感じたときは、患者さんには少し時間を取らせるけれどこの検査をやっておこうとか、病院と連携しよう、という判断をします。そういう「この症状には何かあるな」と感じる嗅覚を大切にしていますし、これまでの診療経験と日々の積み重ねで、その嗅覚はどんどん磨かれていると感じます。

ご多忙の中、休日のリラックス法を教えてください。

休みの日はしっかり休んで、お酒を飲んでおいしいものを食べて過ごします。連休があると近場の別荘に行って温泉に入り、おいしい刺身を食べてリフレッシュしています。日曜には子どもとバッティングセンターにも行くこともあります。まだまだ子どもには負けないくらい打てますが、実は初めて行った時に体中が痛くなってしまって。慌てて、毎朝5分の筋力トレーニングを始めました。少し早めに出勤し、検査機器を立ち上げている間に腕立て伏せと腹筋をするのが日課です。中学・高校とスポーツの経験はありませんが、大学ではアメリカンフットボール部に所属していました。先輩に勧誘された時に、経験がなくても大丈夫と言われて入部したのですが、思った以上にきつくて「だまされた!」と思いました(笑)。でも父には「絶対に途中で投げ出すなよ」と言われましたし、ここでやめたら今後何かある度に甘えが出る人生になるなと思ったので、卒業まで続けたんです。

最後に、読者へのメッセージをお願いします。

武内拓院長 武内クリニック6

「何かあったら武内さんに行ったら診てもらえる」と思ってもらえるような診療を心がけていますし、また信頼してもらえるような医師であり続けたいと思っています。そのためには、これからも勉強を続けていきたいですね。最近は、わざわざ会場に足を運ばなくてもオンラインで行っている勉強会もありますので、積極的に参加しています。私自身健康に気を配りながら、長く診療を続けていきたいと思いますので、ぜひ家族ぐるみで気軽に来院いただきたいですね。

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