リハビリテーションで
術後の回復、肩・腰の痛み軽減を図る
井出整形外科クリニック
(横浜市西区/西横浜駅)
最終更新日:2025/06/18


- 保険診療
長きにわたって地域に密着し、整形外科、内科、リハビリテーション科を専門とした医療を提供してきた「井出整形外科クリニック」。まさにこの場所で生まれ育った井出学先生は、2020年から診療に参加し、クリニックの体制を刷新。2023年には院長に就任し、新たな診療方針を打ち出している。その一環として2024年4月より、理学療法士を常駐させ、患者としっかりとコミュニケーションを取りながら行う運動器リハビリをスタート。井出院長による診察と理学療法士によるリハビリの両輪がそろうことで、どのような医療を提供し、患者がどんなメリットを得ることができるのか。井出院長に語ってもらった。
(取材日2024年6月10日)
目次
理学療法士との連携で根本から体を正すリハビリをめざす
- Qこちらではどのような治療を行っているのですか?
-
A
▲多角的な視点から診療と治療に挑む
まずは痛みの原因の特定に努めます。肩凝りや腰痛でも、重篤な病気が原因の可能性もあり、そうした病気の有無は、最初の診察で絶対に見逃してはいけないところです。重篤な病気がないことが確認できたら、次に痛みが発生する原因を探ります。といっても、背骨関係の痛みは画像では特定できないことのほうが多いんですね。そこで、超音波検査をしながら、ハイドロリリースといって、筋膜へ薬液を注射して痛みの改善を図る方法を採用し、効果が出るかどうかを確認する「診断的治療」を行うこともあります。そうして原因を特定し、注射などで痛みの軽減を図りつつ併せて運動器リハビリも行います。
- Qこちらのリハビリの特徴は何ですか?
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A
▲井出院長と理学療法士が密に連携を図る
医師と理学療法士の連携ですね。診察室とリハビリ室が隣接しているので、私はよくリハビリ室に出向いて理学療法士とコミュニケーションを取ります。痛みの原因となる可能性のある部位や、実際に打った注射の位置などを理学療法士に伝えて、一方で理学療法士から、より有用なリハビリのフィードバックを受ける。例えば多くの人が悩む肩凝りですが、必ずしも肩に原因があるとは限らず、骨盤の動きの悪さが原因となっているケースもあるんです。あるいは、扁平足が原因ということもあり得ます。ですので、当院では理学療法士と連携して、そうした「土台」から修正していくことをめざしています。症状を根本から見据えて改善していきたいのです。
- Q理学療法士によるリハビリをスタートされたのはなぜですか?
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A
▲患者や地域のニーズに合わせてクリニックを進化させる
手術前・手術後の診療に一貫して対応できる体制をつくりたかったからです。以前、当院からの紹介で大きな病院で手術を受けられた患者さんから、術後のリハビリの予約を取りにくいという声がありました。大きな病院ではどうしても入院患者さん中心なので、外来のリハビリに場所や人員を割けないことが少なくないんですね。ならば、当院で術後のリハビリを提供できたらよいのではないかと考えました。実際の手術の情報を共有してもらうことで、術前・術後の診療に一貫して携わることができます。また、もともと当院に通院されていない方でも、術後のリハビリにおいてお役に立てるとも考えました。
- Q手術後の患者さんを中心に受け入れていらっしゃるのですか?
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A
▲幅広い症状に理学療法士がリハビリで対応
それだけではありません。手術にまで至らない、運動器障害の方は当て木やギプスを用いた治療になるケースが多いのですが、それらを外した時に患部が固まっていて、不都合が生じる可能性もあります。そうした急性期の、いわゆるケガの際にもお役に立てます。あるいは慢性期の肩凝りや腰痛といった、手術までは必要ないけれど、日常生活を送る上ではつらくて障害になり、ストレスもたまってしまうような痛みを持つ患者さんにも通っていただきたいと思っています。
- Q新体制となり、今後クリニックのめざすところは?
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A
▲互いを信頼しながら新たな医院体制を築く
診察とリハビリの両面から、よりきめ細かく、かつ迅速に痛みを根本から取り去ることをめざします。痛みがひどいときには臆せず鎮痛剤も併用しながら、理学療法士とともに、その方にとっての最良の治療方針を提案できたら。また、私が患者さんによく言っているのは、「最終的にはセルフストレッチをマスターしてください」ということ。当院で行うリハビリに加えて、ご自宅でのホームエクササイズを欠かさず続けていただき、ご自身の運動器の不調に関しては、生活習慣から正して自分で解決できるようになっていただけたらと願っています。