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井出 学 先生の独自取材記事

井出整形外科内科クリニック

(横浜市西区/西横浜駅)

最終更新日:2023/01/16

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相鉄本線・西横浜駅から徒歩7分、大谷公園の目の前にある「井出整形外科内科クリニック」は、1985年の開院以来、整形外科、内科、リハビリテーション科を専門に地域密着型の医療を展開してきた。2020年から同院の診療に参加している井出学先生は、父である井出博院長から段階的に同院を引き継ぎ、クリニックのリニューアルを指揮、新たな診療体制と方針を掲げ、2023年からの本格始動を予定している。信念を持って医療に向き合う井出院長が築き上げてきた同院の身近なクリニックとしての良さと、脊椎外科を専門に高度な医療に携わってきた学先生の知識と経験が組み合わさり、新体制で地域に医療を提供していく。爽やかな笑顔と穏やかで優しい語り口が印象的な学先生に、これからの展望や診療方針を聞いた。

(取材日2022年9月2日)

脊椎外科の専門性を生かした治療を地域に還元

こちらのクリニックについて教えてください。

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当院は1985年に父の井出博院長が開院し、父が整形外科を、母の陽子副院長が内科を担当してきました。僕は2年前から月に2回、隔週の土曜日に診療を行っていました。2022年の4月からは、横浜市立大学附属市民総合医療センターの脊椎専門の外来と兼務しながら、毎週金曜日と土曜日に当院で診療しています。現在は、ちょうど父から同院を引き継ぐ過渡期でして、今後は建物をリニューアルして老朽化した部分を新しくしたり、リハビリテーション室を拡張し理学療法士さんと協力して運動器リハビリを始める予定です。また、ホームページをつくり、クリニックの情報発信を始め、さらにオンライン予約システムを導入するなどして新しい体制づくりに取り組んでいます。

クリニックを引き継ごうと思われたのはなぜですか?

現在、働いている総合病院では、整形外科の病気の中でも手術が必要な方をメインに診療しています。絶対に必要な手術もありますが、手術は必ずしも万能ではなく、手術をせずに治るのであればそれに越したことはないという考えが年々強くなっていました。それに、自分の患者さんに神経ブロック注射や先進的なリハビリテーションなどの治療を継続できれば良いのですが、大学病院でそれを行うには数的な制限やマンパワーの問題で難しい。そこがジレンマでした。手術まではいかない患者さんや、既往症など他の病気を持っているなどの理由で「その痛みは諦めてください」と言われている患者さんもいらっしゃいます。そういう方に対して、もう少し医療介入できるのではないかという思いがあります。狭間の状態で苦しんでいる方々に貢献したいという思いで、クリニックを引き継ぐことを決めました。

力を入れていきたいのはどのような治療ですか?

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これまで通り、一般的な整形外科の疾患に幅広く対応していきたいです。その中で、今後さらに力を入れたいのは、専門である脊椎外科の中でも、圧迫骨折、つまり骨粗しょう症が土台にあって背骨を骨折してしまったという方の治療です。骨折に対するコルセット治療、保存治療に加え、骨粗しょう症の治療にも力を入れてきたので、これまでの経験を生かしていきたいです。あとは予防的な治療です。骨折して病院に運ばれてきて、調べたら骨粗しょう症だったというケースは多く、事前にわかっていたら、骨折に至らなかったのになと思う方を数多く診てきました。理想は、骨密度も検診などで、特に女性の方には積極的に骨粗しょう症の発見のためのアプローチをし、骨折の発生を少なくする予防的医療に注力していきたいと思っています。あとは、手術をしなくてはいけない状況を見極めながら、痛みに対してはエコーを使った神経ブロック注射なども取り入れていきたいです。

痛みに真剣に向き合い患者に寄り添う医療を

大学病院ではどのような治療に携わっておられるのですか?

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基本的には背骨の手術をしています。骨にアプローチして圧迫された神経の解放をめざす手術や、背骨の変形を矯正することをめざす手術などを行ってきました。脊椎の範囲は、絶対に手術が必要となる症例もありますが、手術が必要かどうか診断のグレーゾーンとなる範囲も大きく、患者さんの持病や生活背景、痛みの程度などにもよりますので、手術に踏みきるか見極めが難しい分野です。そういう意味で、診断を事前にしっかりして、放置したことで将来起こり得るリスクと手術をしないことで期待できるメリットを予測し、患者さんにそれをお伝えした上でどういう選択をするのか相談しながら決めています。

手術以外の治療についても教えてください。

椎間板ヘルニアや頸椎神経根症などには神経ブロック注射を用いることが多いですね。現在、大学で取り組んでいる頸椎の神経ブロック注射は、適切な位置に注射を打つためエコー(超音波)で該当箇所を見ながら行う手法を使っています。エコーでは注射の針も確認できますから、大事な血管や神経に触れずに注射することがめざせるんです。同じ治療は当院でも行っています。痛みの原因がわからないからと鍼灸や整体に頼る患者さんもいらっしゃいますが、医療でも介入して安全に治療していきたいですね。

診療の際、大切にしていることは何でしょう?

医学的に放っておけない病気が潜んでいるかどうかを絶対に見逃したくないので、患者さんからはしっかりとお話を聞きます。それと、あまり患者さんに余計な不安を抱かせたくないので、根拠ある説明を心がけていますね。時には痛みの原因が見つからないこともありますが、患者さんの不安を思うとただ単に「原因となる病気はないですよ」とは言いたくないので、「心配はないですよ。一緒にその痛みを何とかしてきましょう」という姿勢で患者さんに向き合っています。痛みがあっても「諦めて」と言われている人も多いので、自分はもう治らないと思い込んでいらっしゃる方に、医療の手を差し伸べていきたいですね。患者さんの痛みに寄り添うクリニックでありたいと考えています。

院長から引き継いでいきたいものは?

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父は昔の人ということもあって「信念を持て」とよく言います。利益に走るのではなく、信念を持って医療に従事しなさいということだと思います。今後も2年ぐらいは父と一緒に診療を続ける予定です。患者さんには少しずつ僕の外来に来ていただくような流れにしていきますが、院長に診てもらいたいという長年通っている患者さんには、できる限り院長に診ていってもらいたいですね。

気軽に安心して相談できるクリニックをめざして

先生が医師を志したきっかけは?

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医師以外に考えられる道は他になかったですね。一番強く印象に残っているのは、小学生の頃、父に公園へ連れて行ってもらった時のことです。ジャングルジムから落下し、ケガをしてしまった子どもを父がその場ですぐに処置している様子を見て「すごいな」と思い、最初に医療を意識しました。そこですでに医師の道を進む気持ちが決まっていたのだと思います。医師になってからも、最初から外傷やケガの治療をしたいという気持ちが大きく、整形外科以外は考えていませんでしたね。

これまでと変わらない点と変えていく点について教えてください。

2023年の4月からは僕が本格的に当院で診療を始め、整形外科は二診制になります。副院長も診療を続けていく意向なので、整形外科、内科という体制は変わらないですね。内科に関しては、これまで通り高血圧症や高脂血症などに対応し、比較的状態の落ち着いている近隣の方々を診させていただくつもりです。整形外科に関しては、今までより専門性の高い治療を導入していこうと考えています。先ほどお話しした神経ブロック注射や、骨粗しょう症の新薬も取り入れ、進化する治療を地域の患者さんに還元していきたいですね。

今後の展望と読者へのメッセージをお願いします。

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医療に携わる者として、社会貢献をしたいという気持ちが根底にあります。当院を引き継ごうと決めた時から、今後は福祉の分野や、近隣の学校医、園医などにもできる限り取り組んで、地域に貢献していきたいと考えていました。地域に密着し、自分が役に立てることがあればと思います。気軽に来てもらい安心して帰っていただく、そして、また安心して来てもらえるようなクリニックでありたいですね。例えば、慢性的な肩凝りをしょうがないと諦めているような方、何ヵ月も痛みに悩まされている方、いろんなところへ行っても良くならないという方は相談してほしいですし、逆に痛みで受診したことがないという方にも気軽に来ていただける、そういうクリニックでありたいと思います。

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