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石田 進 院長の独自取材記事

石田ペインクリニック

(名古屋市瑞穂区/瑞穂区役所駅)

最終更新日:2025/12/05

石田進院長 石田ペインクリニック main

瑞穂区役所駅・3番出口から直進し徒歩1分の場所にある「石田ペインクリニック」。2010年に開業し、脊柱管狭窄症や頸椎症、帯状疱疹後神経痛の治療に注力している。院長の石田進先生は、名古屋市立大学卒業後、麻酔科医として脳死移植など専門性の高い医療に携わってきた経験を持つ。現在は、眠れない、歩けないほどの痛みに悩む患者に対し、神経ブロック注射を中心とした疼痛治療を行っている。「神経痛の苦しみを手術以外で解消できる見込みがあるペインクリニックをもっと知ってほしいです」と、語る石田院長に、クリニックの強みやペインクリニックとは何かをを語ってもらった。

(取材日2025年11月12日)

ペインクリニックの認知度を上げて多くの人を救いたい

ペインクリニックでは、どのような治療が可能ですか?

石田進院長 石田ペインクリニック1

痛み止めやリハビリでは改善が難しいけれど、手術まで行わなくても良い患者さんに対して、神経ブロック注射を中心とした疼痛緩和のための治療を提供できる診療科です。ペインクリニックはまだまだ認知度が低く、「どんな症状の場合に行けばいいのか」と、悩まれる方も多いと思います。主に神経痛の方が対象で、具体的には、脊柱管狭窄症、頸椎症、帯状疱疹後神経痛の3つが代表的な対象疾患です。脊柱管狭窄症は腰から足にかけての痛みで歩行困難になる方が多く、頸椎症は首の痛みで眠れなくなる方が多いです。寝返りを打つたびに目が覚めてしまうような痛みが2〜3週間続くなど、患者さんは本当につらい思いをされています。帯状疱疹後の神経痛も、非常に激しい痛みで生活に支障をきたします。そういった痛みに悩む方の疼痛緩和がを図るのがペインクリニックなのです。

整形外科との違いはどんなところでしょうか?

整形外科は主に、痛み止めとリハビリを行います。それでも回復しない場合は、手術という流れになることが多いです。ペインクリニックではブロック注射により、リハビリと手術の間を埋める役割を担っています。手術は怖い、高齢で手術のリスクが高い、持病があって手術を受けられないなどの理由で手術を避けたい方もいらっしゃいます。しかし、リハビリだけでは生活に支障が出てしまい、歩けない、眠れない、仕事の収入が下がってしまうといった悩みを抱える方に対して、手術以外の方法で痛みを和らげることが見込めるのが、ペインクリニックの強みです。

ペインクリニックを開業されたきっかけをお聞かせください。

石田進院長 石田ペインクリニック2

勤務医として働く中で、痛みは命には関わらないけれど、生活していく上で非常に大切な分野だと感じるようになったからです。勤務医時代は、麻酔科の医師として集中治療室で命に関わる医療を中心に行っていました。一方で、ペインクリニック専門の外来で痛みに悩む患者さんを診療する中、命に関わらないけれど、痛みで生活に困っている方が多くいらっしゃると知ったのです。当時、ペインクリニックを専門とする医療機関は非常に少なく、痛みで困っている方がたくさんいらっしゃいました。そこで、私がペインクリニックを開業することで、そういった方々の力になれるのではないかと考えました。しかし、開業から15年たった今でも、ペインクリニックの認知度はまだまだ低いと感じています。もっと多くの方に知っていただくことで、すくい上げられる患者さんも増えるはずです。それが私の願いでもあります。

エックス線検査で確認しながら神経ブロック注射を実施

クリニックの強みや特徴をお聞かせください。

石田進院長 石田ペインクリニック3

エックス線検査による透視下で神経ブロック注射を行えることでしょうか。確認しながら適切な位置に注射をすることで、より効果的に痛みを取ることが見込めます。当院では、特に脊柱管狭窄症、頸椎症、帯状疱疹後神経痛の治療に注力しています。先述したように、この3つの疾患の方は、痛みで生活が困難な方や仕事に支障が出る方も少なくありません。この悩みに対して、手術せずにアプローチできることが、当院の強みだと考えています。症例によっては超音波検査も使い、さまざまな患者さんに対応できる体制を整えています。

患者さんと接するときに大切にしていることは何でしょうか?

激しい痛みで悩んでいる患者さんに対して、少しでも痛みを和らげるために治療を行うことで、より良い生活を送っていただけるようお力になりたいと思っています。神経ブロックは手術療法よりリスクが低いとはいえ、多少のリスクを伴う治療です。そのため、しっかりと問診を行い、患者さんの状態を把握した上で治療を進めています。痛みの原因や程度は一人ひとり異なりますし、患者さんが具体的に何に困っているのか、どのような生活を送りたいのかまで丁寧にお聞きすることがポイントです。また、当院で対応できない症状の場合は、適切な医療機関をご紹介しています。それぞれの専門分野に応じた医療機関と連携することで、患者さんにとって最善の選択ができるよう心がけています。

スタッフの方々はどのような雰囲気でしょうか?

石田進院長 石田ペインクリニック4

看護師が5人、医療事務が5人の計10人のスタッフがいます。慢性的な痛みで悩む患者さんは、医師には言えないようなことを看護師に相談されることも多いです。スタッフたちは、そういった患者さんの声に丁寧に耳を傾け、励ましながら優しく対応してくれています。患者さんの中には、看護師のファンになってくださる方もいるんですよ。また、働き始める前には勉強会を行い、患者さんが急に体調を崩したときの対応シミュレーションも行っています。

「社会に役立つ仕事を」という恩師の言葉で医療の道へ

先生が医師をめざしたきっかけを教えてください。

石田進院長 石田ペインクリニック5

中学生の時の担任の先生が「社会のために役立つ仕事に就きなさい」と、おっしゃっていて、それがずっと心に残っていました。高校3年生になり進路を決めるタイミングで、社会のために役立つ仕事とは何だろうと改めて考えた結果、医師をめざそうと決めたのです。その後、入学した名古屋市立大学の麻酔科は、麻酔および集中治療を同時に行うことで知られる施設でした。集中治療室で命に関わる患者さんをたくさん診る科だったので、医師として命に関わる仕事がしたいという思いから、麻酔科に入局しました。

勤務医時代はどのような経験をされてきたのでしょうか?

日本赤十字社愛知医療センター名古屋第二病院では、脳死移植の麻酔管理にも携わりました。当時、年に数回の脳死移植手術を経験しました。心臓や肺、腎臓などの臓器移植手術は、一刻を争う医療です。ドナーの方から臓器を取り出し、ヘリコプターで搬送して、移植を待つ患者さんのもとへ届けるという一連の流れの中で、麻酔科医としての役割を果たすことができました。命を次の人に引き継ぐために、その瞬間に立ち会ったことは医師としてかけがえのない経験となりました。

最後に、読者の方へメッセージをお願いします。

石田進院長 石田ペインクリニック6

眠れない、歩けない、仕事に支障が出ているという方は、どうか我慢せずにペインクリニックにご相談ください。脊柱管狭窄症では歩けなくなる方が多く、特にご高齢の方は痛みで歩けないと健康寿命が大きく短くなってしまいます。頸椎症では眠れないほどの痛みが続く方もいらっしゃいますが、眠れない状態で何ヵ月も待つのは本当につらいことです。手術はもちろん有用な治療法ですが、すべての方に適しているわけではありません。神経ブロック治療という選択肢があることを知っていただき、痛みで生活の質が下がってしまう前に、ぜひ一度ご相談いただければと思います。私たちは患者さんに寄り添い、より良い生活を送っていただけるようサポートしていきたいと考えています。

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