吉岡 和彦 院長、吉岡 華子 副院長の独自取材記事
よしおか歯科こども歯科
(福岡市中央区/西鉄平尾駅)
最終更新日:2023/11/02
西鉄平尾駅から高宮通りを薬院方面へ向かう途中にある「よしおか歯科こども歯科」。吉岡和彦院長が一般診療を、吉岡華子副院長が小児歯科と矯正の診療を主に担当しながら、それぞれの得意分野を生かした守備範囲の広い治療を実践するクリニックだ。注目したいのは、吉岡院長によるマイクロスコープを用いた処置で、歯の神経の痛んだ一部分だけを除去し、歯の寿命を縮めないために神経をできる限り残す治療に心血を注いでいる。小児の歯に対しても、乳歯から永久歯へ生え替わる段階も見据えた深い視点で、華子先生がオーラルケアから噛み合わせまでをサポート。歯を元気に保つことで人生の豊かさが広がるとの考えから、優しい治療を心がける吉岡院長と華子先生に、歯の健康の大切さについて話を聞いた。
(取材日2020年7月27日/情報更新日2023年10月30日)
2人の息を合わせ、専門的かつ総合的な診療をめざす
お二人のご専門について教えてください。
【吉岡院長】大学の補綴科で卒業後5年ほど修行をしていました。入れ歯やインプラントを作ったりするところで、セラミックの使用もそこで数多く経験しています。その後開業医の先生のもとで2年ほど研鑽を積んだ後開業しました。今はマイクロスコープを用いた治療に力を入れています。
【華子副院長】私は大学卒業後に小児科専門の先生のもとで7年勤め、3人目の出産を機に辞めて、その後当クリニックの開院から3〜4年たった頃に副院長として就任しました。
【吉岡院長】2人がそろうことで、それぞれの専門分野を合わせたオールマイティーな治療を行えるようになりました。何か困ったことが起きて患者さまが来院されたときに、おおむね院内で対応できるのが当クリニックの強みです。私の弟も他県で根管治療を専門的に行っているので、必要に応じてこちらへ来てもらったりもしています。
マイクロスコープを用いてどういう治療を行っていますか?
【吉岡院長】マイクロスコープは、肉眼の20倍まで視野を拡大することができる歯科専門の顕微鏡です。当クリニックの方針は歯を元気に保つこと。従来は神経を取っていたようなむし歯でも、マイクロスコープを用いることで神経の一部分だけを精密に切り取る処置ができるようになりました。大きなむし歯がある小児の歯でも、神経の感染したところだけを部分的に取り除き、神経をなるべく残す治療が行えます。小児歯科は華子先生が担当ですが、このような専門治療では私が外科的処置を行って連携を取っています。
歯の神経はなるべく残したほうが良いのですね。
【華子副院長】神経を取ってしまうと歯の寿命が短くなってしまうんです。昔は、後からしみたりするのが嫌だからと神経を取り去るケースもありましたが、痛覚がなくなるとむし歯になっても痛みを感じないので治療に来るのが遅れてしまいます。むし歯が進行すると歯が割れる原因にもなりますから、歯にとっては決して良い対処とは言えないんです。
【吉岡院長】歯にかぶせた銀歯の境目からむし歯になることがあるんですが、神経を取ると歯が死んでしまうので、しみたり痛んだりというサインに気づけません。かなり進行してから来られる患者さまもおられますので、神経を残すことは歯の寿命にとってとても重要です。
ライフステージに応じた「歯の元気」を守る
歯の未来を大切にしていらっしゃいますね。
【吉岡院長】すべての年齢を通じて大切なのは、なるべく人生の最後まで自分の歯を残すことです。しかし年配の方で歯がなくなっている場合、糖尿病や高血圧など病気をお持ちのケースも少なくありません。病院の先生から栄養をきちんと取りなさいと言われても、歯がないから食べられなくて、実は病気より先に、歯を治療しないといけなかったりするわけです。あまり良くない治療を受けてこられた方や、これから壊れそうな状況の方も少なからずいらっしゃいますので、場合によっては、元あった環境を新たにつくり直して再構築することもありますね。そういう時には矯正やインプラント、また噛み合わせの知識が必要になりますから、2人で力を合わせて1人の患者さまを丁寧に診るようにしています。
子どもの歯についてはいかがでしょう?
【華子副院長】人生において、なるべく長く自分の歯で食べられることを私も念頭に置いて、小児の頃から噛み合わせを見ています。歯の磨き方指導やむし歯治療を行いながら、歯並びが悪くなりそうだとか、歯が重なっていてむし歯になりそうな部分があるとか、考えられる将来の予測を患者さまご自身やご家族と共有します。それを理解していただくだけでおうちでのメンテナンスが変わったり、リスクが減らせたりしますから。一番むし歯のリスクが高いのは、部活や友達付き合いが忙しくなる中学生、高校生の頃ですが、なるべくチェックは続けていただきたいですね。大人になって一般診療にバトンタッチした時に、メンテナンスだけで済む環境が理想です。
家族全員、一生を通じて診てもらえるのですね。
【華子副院長】そこも当院の強みだと思います。親子で通ってくださる方もいますし、お子さまが先に通われていて、付き添いのお母さまが「私も診てほしい」と来られることも多いですよ。
【吉岡院長】むし歯予防というのは、昔言われていたほど歯磨きだけが重要なのではなく、細菌や生活習慣も関係しているんですね。以前、しっかり歯磨きしているのにむし歯ができるという患者さまが来られた時、生活習慣をお聞きしたら、歯磨きの後に飲食をする習慣がついていたことがありました。それが1日の終わりの楽しみで、無意識でやっていたそうなんですね。今は歯磨きのタイミングを守ってくださって、少しずつ改善されています。このように、生活習慣に原因があるケースも見逃せません。正しい治療やアドバイスを行うために、治療の前には必ずヒアリングの時間を取ってお話を伺います。
歯科医院が苦手でも受診しやすい明るさと優しい治療を
診療では「対話」を大事にされているそうですね。
【吉岡院長】最初のうちはホームページに歯の話をいろいろと書いていたのですが、細かな話を読んでいただくのはなかなか難しいので、今は来られた皆さまと直接お話しするようにしています。また、患者さまの治療への希望や生活習慣、お忙しさなど、ヒアリングを丁寧に行うようにしてからは患者さまの求めるものが理解でき、お互いにやりやすくなりました。たまに歯科医師として気になるところと患者さまが気にされているところが違って驚くこともあります。中には、将来歯が抜けるとわかっていても、歯科医院が嫌いだから今のままでいいとおっしゃる方もいますので、無理強いはいたしません。その代わり、いざという時に慌てずに済むように、今後どのようなトラブルが起きるかの予測をお伝えしてお帰りいただいています。
歯の治療が苦手な方も通いやすいように配慮されているんですね。
【華子副院長】はい。インターネット予約システムなどは得意なスタッフが取り入れてくれました。お母さま方も仕事などでお忙しいですから、思い立ったときにすぐ予約できるようにしたんです。受診日前日に確認メールが届くので便利ですよ。2次元バーコードを読み込むだけで受付が完了するシステムも入れて、多くの方に活用していただいています。
【吉岡院長】この場所は以前も歯科医院だったんですが、少し暗い雰囲気だったので、開業の際に明るく清潔なイメージでと改装をお願いしました。マイクロスコープの画像は、患者さまも一緒に確認できるよう診療台の前に大きなテレビを設置し、横の壁には説明用のテレビを別に取りつけるなど、受診しやすく理解しやすい環境をめざしています。
最後に、読者へのメッセージをお願いします。
【華子副院長】デンタルケアのメインは、やはりおいしくご飯を食べられるよう整えることだと思います。そしてスマイルラインですね。顔の半分近くを占める口元は人に与える印象がやはり大きいので、笑った時にきれいなラインが出るようにメンテナンスをするのも大切だと感じます。
【吉岡院長】今、30〜50代で矯正をしている女性が増えています。矯正治療を行うのは、見た目の問題もありますが、歯並びが悪いと歯周病やむし歯にかかるリスクが高くなりますので、口内環境を整える意味でも大切です。矯正が大人になってからでもできると知らずに治療が遅れた方も少なくありません。今は治療法がいろいろありますから、気になることはどうぞお気軽にご相談ください。
自由診療費用の目安
自由診療とはインプラント治療/40万円~(1本)、セラミック治療/6万円~(部位とサイズによって変動)、矯正歯科/65万円~(全顎)、マウスピース型装置を用いた矯正/85万円~
(自由診療のみクレジットカード利用可能)
※歯科分野の記事に関しては、歯科技工士法に基づき記事の作成・情報提供をしております。
マウスピース型装置を用いた矯正については、効果・効能に関して個人差があるため、必ず歯科医師の十分な説明を受け同意のもと行うようにお願いいたします。