薬や湿布で改善しない痛みには
ペインクリニックでの診療
ルナペインクリニック
(東大阪市/布施駅)
最終更新日:2021/10/12


- 保険診療
まだ日本ではなじみが薄いペインクリニック。ペインクリニックとは、さまざまな「痛み」に対して薬や麻酔薬、リハビリテーションなどを通して専門的にアプローチしていく診療科のこと。麻酔科標榜医である「ルナペインクリニック」の氏野博昭院長は、「長年の痛みを抱えている人や、治療を諦めてしまっている人の力になりたい」と日々、診療に力を入れている。「ペインクリニックへの敷居を下げて気軽に来てもらうことが、最初の一歩」という氏野院長に、ペインクリニックや神経ブロック治療の基礎知識、同院ならではの特徴などについて教えてもらった。
(取材日2020年6月25日)
目次
さまざまな体の痛みに対してアプローチするペインクリニック
- Qペインクリニックとはどんなところですか?
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A
▲痛みに対して専門的にアプローチしていく
腰痛、膝痛、頭痛、ぎっくり腰、喉の痛みなどから、帯状疱疹などの神経痛など幅広い「痛み」を診断して治療するのがペインクリニックです。麻酔科から発展してきた分野であり、麻酔や痛みに関する専門的な知識や技術を習得している麻酔科標榜医が在籍していることがほとんどで、日本ではペインクリニックの数はまだ多くはないのが現状です。
- Q神経ブロック治療について詳しく教えてください。
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A
▲神経ブロック治療に注力し、なかなか治らない痛みの相談を受ける
当院では代表的な「星状神経節ブロック」と「硬膜外ブロック」を中心に行っています。星状神経節ブロックは、交感神経の集まっている喉の辺りに注射して、首や顔の血の巡りを良くし、頭頚部の炎症を抑えていきます。硬膜外ブロックは、脊髄の近くに注射をし、腰痛や背部の痛みを取り除きます。患者さんの痛みの種類や症状により、これらを使い分けています。
- Q神経ブロック治療を受ける際の具体的な手順は?
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A
▲長年ペインクリニック領域の研鑽を積んできた氏野博昭院長
まずレントゲンを撮り、どの部位に痛みの原因があるのかを患者さんと一緒に確認します。部位によって神経ブロックをする箇所を決定します。その後、ベッドに横たわってもらい、注射を実施。注射が苦手な人も多いかもしれませんが、針は特殊な細いものを使い、注射自体にかかる時間は数秒から数分です。しびれなどが起きないか確認するために20~30分間、当院で休憩をしていただいた後、帰宅となります。一度の治療で済む患者さんもいれば、複数回の治療が必要な人などなどさまざまです。
- Q神経ブロック治療のメリットは何でしょうか?
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A
▲患者の悩みに応じて幅広い治療法を用意
神経ブロック治療では、副作用があまりないと考えられているため、妊娠している人や高齢者なども治療を受けていただけます。例えば、頭痛や吐き気などの副作用が出るから鎮痛薬が飲めないという方にも、神経ブロック治療をお勧めしています。また、星状神経節ブロックでは交感神経に局所麻酔を行いますので、交感神経の機能を一時的に抑え、副交感神経を活発にする効果が望め、かつ自立神経を整える効果も期待されています。他にも帯状疱疹に対しての治療としても活用できるため、積極的に相談に来ていただきたいですね。
- Qこちらのクリニックならではの特徴は?
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A
▲長年の痛みに悩み、治療を諦めた人の力になりたい、と話す
当院は、整形外科、内科、リハビリテーション科の診療も行い、地域の皆さんの悩みに幅広く応えているクリニックです。ペインクリニックと聞くと少し敷居が高く感じられるかもしれませんが、整形外科や内科を受診するような感覚で通院していただき、必要なら神経ブロック治療も選択できると考えていただければと思います。診療では、患者さんが薬や湿布の処方を希望しているのか、あるいは神経ブロック治療を希望しているのか、お話をしっかり聞くことを大切にしています。患者さんの要望に沿わないことは決して行いませんのでご安心ください。