佐藤 直 院長の独自取材記事
なおデンタルクリニック
(弥富市/近鉄弥富駅)
最終更新日:2025/06/18

三重県との県境に位置する弥富市。 国道1号線の三百島交差点を南へ150mほど進むと、広々とのどかな景色が広がる中に「なおデンタルクリニック」が見えてくる。佐藤直院長は、歯科治療をただ単に口腔内の治療と捉えるのではなく、全身の健康を維持するために必要な医療と考えている。また予防・メンテナンスを重視し、すべての患者の状態を自身で把握することにも力を注ぐ。「あなたの歯を治すことができる歯科医師はごまんといるけど、あなたのことをこんなにも思う歯科医師は私しかいません」と熱い気持ちを語る、患者思いで話しやすい雰囲気の佐藤院長に、診療方針や患者への思いなどを詳しく聞いた。
(取材日2024年02月22日)
常に対等な立場で患者と向き合う
開業に至るまでの経緯を教えてください。

朝日大学歯学部を卒業後、神奈川県の歯科医院で3年間勤務しました。父も歯科医師なのですが、患者さんを仰向けに寝かせた状態で行う水平診療をしていたこともあり、水平診療を勉強するのにはいいのではないかと勧めてくれたのが、その神奈川県の歯科医院でした。水平診療というのは、患者さんにとっても歯科医師にとっても体への負担が少ない診療スタイルなのです。そこでは歯周病や噛み合わせの専門的な治療方法や、歯科医師としての技術と心「口を診ず、人を診る」という診療における考え方や患者さんへの接し方など、多くを学びました。3年間勤務した後、津島市にある父の歯科医院に3年間勤務、その後2009年に当院を開業しました。ずっと父の背中を追いかけてきましたが、今は父を超える歯科医師になるために、私だからこそできる現代に合った治療法の導入や、新たな知識の吸収にも力を入れています。
開業されて約15年たちますが、当時と比べて変化したことはありますか?
地域の方々から信頼されていると感じる瞬間が増えたことですね。例えば、以前と比較すると主訴だけではなく小さな悩みも話してくださるようになって、患者さんとの距離が縮まったように思います。日々の暮らしで感じる悩みや違和感から病気が見つかることも考えられるので、より患者さんに寄り添った診療を行えるようになったと思います。親しみを込めて、私のことを「なおちゃん」と呼んでくれる方もいらっしゃるのですよ(笑)。地域の皆さんのおかげで毎日楽しく診療を行うことができています。
患者さんと接する際に大切にしていることを教えてください。

歯科医師だからといって上から目線ではなく、患者さんと対等な立場で接することを大切にしています。患者さんには「せっかく行ったのに対応が悪くて嫌な思いをした」とか「全然治らなかった」のようなマイナスな経験をしてほしくないのです。口腔内に何らかの症状を抱えて来院してくださっているので、その中でも「来て良かった」と思ってもらえるように診療しています。そのためにカウンセリングの時間をしっかり取って、症状や困っていることをしっかりと聞き、その上で私自身から見えてくることをお伝えします。その際は難しい専門用語は極力使用せず、わかりやすい言葉を使ってご説明するので安心してくださいね。症状を改善させるためには、生活習慣など患者さん自身に協力していただかないといけないこともあります。そのため患者さんにとっては耳が痛いこともお伝えしますが、私と一緒に二人三脚で症状の改善をめざしていきましょう。
口の中だけではなく、全身から生活環境まで診る診療
特に力を入れている治療を教えてください。

虫歯治療などの一般歯科がメインではありますが、特に力を入れているのは噛み合わせ治療です。歯周病や虫歯で歯をなくす方が多いとよくいわれていますが、私個人の経験からすると、歯をなくす根本の原因は噛み合わせの悪さだと感じているのです。過度の食いしばりや歯ぎしりは、噛み合わせが正しい位置ではない場合に起こりやすく、歯が削れたり顎の骨にもダメージを与えるのですよ。その結果、顎関節症になったり、咀嚼がうまくできず口腔環境が乱れることで歯周病や虫歯にもつながります。現代は顎を使わずに食べられるようなやわらかい食べ物が多いので、舌の筋肉が衰えて飲み込みづらくなったり、歯並びも悪くなりやすい傾向にあるのです。なので少しでも長くご自身の歯が健康に保たれるように、当院では噛み合わせ治療に力を入れています。
噛み合わせ治療とは、具体的にどのような治療なのでしょうか?
お子さんの場合は、まだ歯や顎が動きやすい時期ということもあり、マウスピース型装置を用いて歯並びや噛み合わせを良い状態に持っていくことをめざします。併せて口腔筋機能療法により、適切な舌の動きや口周りの筋肉の使い方を習得してもらうようにしています。大人の方ですと、補綴物が噛み合わせの不具合の原因になっていることも考えられるため、確認しながら調整するほか、顎や歯に余分な力がかからないように、口周りの筋肉をほぐすことも行います。頭痛や全身の倦怠感などの不定愁訴の原因が噛み合わせにあることも考えられるため、そのような症状を抱えている方は気軽に相談してくださいね。
予防歯科も重視しているそうですね。

当院では、子どもの頃のフッ素塗布や、毎日のブラッシングはもちろんのこと、虫歯や歯周病の治療・ケアまで、すべてのことが、今後トラブルを起こしにくくするための予防だと考えています。中でも重要なのは、定期的にチェックを受け、良い状態を維持すること。なのでまずは今のお口の状態を知ってもらい、何か問題があればその原因を明確にし、何に気をつけ、どう対処すれば良いのかを詳しくお伝えしたいと思っています。知ることで「気にしなければいけないな」と思うようになるものですよね。歯のケアや生活習慣で直したほうが良いことがあれば、はっきりお伝えしますので、時には厳しく感じるかもしれません。患者さんに「ほかの歯科医院では言われたことない」と、良い意味でも悪い意味でも言われるかもしれませんが、患者さんのためになる大事なことだと思うからこそ、お伝えせずにはいられないですね。
誰よりも患者のことを思う歯科医師をめざして
審美面に配慮した診療にも対応されているそうですね。

私には口腔内の治療だけではなく、歯科の観点から全身の健康に着目したり生活環境の改善なども促したりして、患者さんの人生を支えていきたいという信念があります。そんな中で例えば、鏡に映る自分のことを「きれいだな」「若々しいな」と思えたら、自分に自信を持つことができて人生がより良い方向に進んでいくきっかけにもなると思っています。そのために審美面に配慮した診療にも対応しているのです。
今後の展望についてお聞かせください。
患者さんの求めていることにしっかりと耳を傾けながら、基本の治療をきめ細かに丁寧に行っていくことで、口腔内だけでなく全身の健康も支えることができる歯科医院をめざしていきたいです。いろいろと手を広げるのではなく、口腔衛生の管理や噛み合わせについての知識を正しくお伝えし、正しく実践に移してもらえるよう日々取り組んでいます。根気強く、時間をかけて患者さんと向き合った結果「来て良かった」という言葉をいただくことができたら本当にうれしく思います。これからも歯を長く持たせるために、必要なことなどをしっかりと伝えていきたいですね。
最後に、読者へのメッセージをお願いします。

「あなたの歯を治すことができる歯科医師はごまんといるけど、あなたのことをこんなにも思う歯科医師は私しかいないです」そのような思いで日々の診療を行っています。患者さんにはすてきな人生を歩んでほしいので、私にできることは他にもないかと日々模索しています。噛み合わせの改善を図ることで、頭痛や倦怠感などの改善につながることもあります。歯の治療って本当に全身の健康に直結しているのですよ。なので主訴に関するお話以外に、健康に対するお悩みを聞くことも大切にしています。その中でプライベートの相談をしていただいても構いません。そこに関しては聞く事しかできないですが、話すことで少しでも患者さんの気持ちが軽くなるのであればいつでも話してくださいね。
自由診療費用の目安
自由診療とはマウスピース型装置を用いた咬合誘導/6万3000円~
オールセラミック/11万円~