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岡村 秀樹 院長の独自取材記事

岡村内科クリニック

(福岡市西区/姪浜駅)

最終更新日:2020/08/31

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下山門中学校バス停より徒歩約1分。福岡市西区下山門の住宅地の中にある「岡村内科クリニック」。2009年の開業より総合内科や血液内科をはじめ、糖尿病内科、在宅医療に力を入れ、地域のかかりつけ医として、幅広い年代の患者の健康を支えている。岡村秀樹院長は、岡山大学医学部を卒業後、九州大学の第一内科に入局して研鑽を積み、日本内科学会総合内科専門医と日本血液学会血液専門医の資格を持つ医師。主訴だけにとらわれず全身を診る姿勢を徹底し、病気を見逃さない診療に力を尽くしている。「患者さんにきちんと説明し、納得してもらってから治療に臨んでもらうのが私のスタンスです。まずは気軽に相談していただければと思います」と朗らかに話す岡村先生に、クリニックの特色や診療のポリシーなどを聞いた。
(取材日2020年7月9日)

血液内科の医師として地域医療に最善を尽くす

まずは医師を志したきっかけからお聞きします。

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私は、父と伯父が医師という環境の中で幼い頃から医療を身近に感じて育ちましたので、自然と医師になるものだろうと感じていました。はっきりと目標に定めたのは、中学生の時ではないでしょうか。父は自らに厳しい人で、一途に患者さんのために尽力する後ろ姿に大きな影響を受けました。大人になったら同じように、多くの人たちや社会のために貢献したい。振り返ると、そんな気持ちで勉強に打ち込んでいたように思います。また、父は九州大学第一内科出身の医師でしたので、やはり追いつきたいと、私も大学卒業後に入局。それまで学んでいた環境とは違う場所で新しい刺激を受け、視野を広げたいという思いにも背中を押されました。

血液内科の専門性を深められた動機は何ですか?

私が医療の道を歩み始めた40年くらい前は、今のようなMRIやCTといった検査機器はなく、目では直接確認できない臓器の状態を診断するのが難しい時代でした。けれど、血液なら採取して顕微鏡で直に観察できる。最初は、そんな浅はかな考えが専攻の動機でした。しかし、血液細胞は千差万別。顕微鏡で見ても、正常な細胞と異常な細胞の差は極めて微差で、当時は豊富な知見がなければ的確に診断するのが困難な分野でした。現在は、表面マーカー検査で数値化して血液の病気を診断できる方法がありますが、これまで培った幅広い経験や体に染み込んだ技術が日々の診療に生かされていると実感しています。

開業の経緯を教えてください。

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岡山大学医学部を卒業後は、九州大学病院や福岡大学病院のほか、複数の総合病院で研鑽を積みました。血液内科では、白血病や悪性リンパ腫といった重篤な患者さんの治療を数々経験しました。勤務医時代は病気で苦しむ人々を支え、やりがいを感じる一方で、もっと多くの方に貢献したいというジレンマもありました。というのも、大きな病院は内科の分野だけでも多様な診療科に細かく分かれ、私がいた血液内科で診るのは関連する限られた患者さんのみ。けれど、総合内科と血液内科の知見を存分に発揮できれば、さまざまな悩みを抱える地域の人々の力になれると一念発起し、開業を決意しました。

一部の症状にとらわれず、全身を診ることを心がける

どんな層の患者や主訴が多いですか?

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当院があるのは、福岡市の都心部から少し離れた姪浜エリア。昔ながらの住宅や新築のマンションが建ち並ぶ場所なので、若いファミリー層から高齢の方まで幅広い世代の患者さんに受診していただいております。風邪や胃腸の疾患、生活習慣病の方も多く来院されます。市内には血液内科を標榜しているクリニックが少ないので、市外や県外など遠方からご来院される方も珍しくありません。これまでにも、一般的な鉄欠乏性貧血をはじめ、難病の再生不良性貧血や特発性血小板減少性紫斑病といった病気の患者さんの診療にあたりました。さらに、血液内科のある地域の大規模病院からの依頼で、寛解の状態で症状が落ち着いている方の経過観察や日常的な診療を担当するケースも少なくありません。

診療におけるポリシーは何ですか?

内科一筋で歩んできて約40年。感冒や花粉症などの一般的な病気から白血病といった重篤な疾患まで、幅広い病状に対応してきました。長い道のりの中で一貫して心がけているのは、一部の症状にとらわれず全身を診ること。これは出身医局の九州大学第一内科の伝統の教えでもあります。しっかりとした問診で患者さんの主訴に耳を傾けるのはもちろん、関連するあらゆる疾患を想定する姿勢を忘れません。例えば、手のしびれを訴える方が受診された場合、しびれが片手だけなら脳梗塞や頚椎症など、両手なら糖尿病といった全身性の病気を疑い迅速に精密検査を行います。さらに、糖尿病は網膜症や歯周病を招きやすいので、専門医との連携を図り、定期的な検査や経過観察で異常がないか慎重に見極めます。開業した内科の医師は、地域のかかりつけ医として治療のきっかけとなるため、病気の見逃しがあってはなりません。全身をくまなく診察することは私たちの使命です。

他の医師との連携についてお尋ねします。

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クリニックの医師の大きな役割は、まず病気を見つけること。専門性を発揮しつつ治療できる疾患には当然、全力で対応します。しかし、大規模病院と比べて医療体制に限りがあるのも事実。そのため専門外や重症で緊急性の必要な疾患の場合は迅速な連携が欠かせません。特に心筋梗塞や脳梗塞は、時間との勝負。一定時間内に適切な治療を施す必要があります。当院では、今までのキャリアを生かし、さまざまな分野を専門とする先生方とネットワークを築いているので、幅広い病状に素早く対応する連携が可能です。どの診療科を受診すれば良いかわからない時もご相談に応じます。まずは十分にお話を聞き、状況を精査した後、必要に応じて適した医療機関をご紹介します。

和顔愛語の姿勢で、一人ひとりに寄り添う診療を徹底

診療において、大切にしていることは何ですか?

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一つは、どんな些細な悩みや不安も受け入れることを心がけています。決して見逃さない、聞き逃さないという意識ですね。それとしっかりと話して、患者さん一人ひとりが納得できる方向性を示すことも重要だと考えています。例えばこれまでには、セカンドオピニオンを求めて当院を頼って来られた患者さんもいました。その場合、患者さんの中に以前の診察や治療に納得できない気持ちがあることが少なくありません。だからこそ、広い視野で病気を捉えて適切に診断し、わかりやすくご説明するよう努めています。治療は医師の押しつけであってはいけません。きちんと選択肢を用意し、患者さんの意思を尊重しながら治療を進める姿勢が大切だと考えています。

在宅医療も行われているそうですね。

当院では地域の訪問看護ステーションと連携して在宅医療にも取り組んでいます。在宅医療には、大きく2つの役割があります。1つは、脳梗塞の後遺症や高齢による認知症などで、通院が困難になった方の病気のケア。もう1つは、人生の最期を迎えようとする方に対して行う「ターミナルケア」です。特に後者の場合、重要となるのがご本人やご家族の意思の確認。ご希望によって対応がまったく異なるため、最期をどこで迎えたいのかをまず伺うようにしています。病院や施設を希望される場合は、早めにご紹介します。なぜかというと、入院・入所先の担当医と患者さんが、信頼関係を築く時間を少しでも長くつくれるようにするためです。ターミナルケアでは、自宅であるか否かに関わらず、お互いに信頼し合うことが極めて重要になります。ご自宅を選ばれる場合は、私が提供できる医療を提示し、ご納得いただいた上で、対応させていただきます。

最後に今後の展望や、読者へのメッセージをお願いします。

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開業に向けて勤務医として幕を閉じようとしていた時、ある患者さんから「和顔愛語」と書かれた直筆の色紙を頂きました。それは私が心がけていた診療スタイルを表した言葉。もちろん、その信念を人に話したことはなかったものの、患者さんからの激励と感謝のメッセージだったと感じています。今でも穏やかな顔で優しく接し、患者さんに寄り添う診療を提供していきたいという思いに変わりはありません。これからも地域の方々のために力を尽くし、貢献できればと考えています。気になることがあれば、いつでもご相談ください。

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