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織田 暁寿 院長の独自取材記事

ホームクリニック柏

(柏市/柏駅)

最終更新日:2021/10/12

織田暁寿院長 ホームクリニック柏 main

高齢者をはじめ、地域住民が彩りある人生を送るためのサポート事業「柏プロジェクト」に取り組む柏市。このプロジェクトに参加し、地域医療に尽力しているのが「ホームクリニック柏」の織田暁寿(おだ・あきとし)院長だ。織田院長は、子どもから高齢者まで年齢や性別、病気の種類を問わず幅広く診療する家庭医療が専門領域。その中でもとりわけ在宅診療や病気の予防に力を入れ、地域全体の健康状態の向上に努めている。そんな織田院長に、家庭医療を専門とする強みや、患者や地域医療への想いをたっぷり語ってもらった。

(取材日2015年10月14日)

地域に根づいた医療を提供したいと家庭医療の道へ

先生の専門領域である家庭医療とは?

織田暁寿院長 ホームクリニック柏1

家庭医療は、アメリカやヨーロッパなどの欧米医療では、内科や外科などと同様に一般的な診療科目です。わかりやすく言うと、体に何か異変があったとき、どんな症状であってもまずは受診するかかりつけ医のようなものですね。風邪をひいたら内科、ケガをしたら整形外科、アレルギーが出たら皮膚科。これまでは、そうして受診する科目を選別していたと思います。その一通りのトレーニングを受け、すべてを一手に担うのが、私たち家庭医療を専門とする医師なのです。日本にはまだ浸透していませんが、今後はそういったスタイルが主流になってくるとされています。

先生はなぜ家庭医療の分野に進もうと思ったのですか?

私はもともと消化器外科が専門でした。多くの外科手術を行ってきましたが、中にはどうしても治らない患者さんに出会うこともありました。手術や抗がん剤治療ではこれ以上どうすることもできない場面に直面したときのやるせない悲しさは、今でも忘れられません。そんな患者さんに、終末期をゆっくりと安心した状態で過ごしてもらうにはどうしたらいいだろうかと考えた時、在宅医療や地域医療の重要性をあらためて実感したのです。医師になった頃から、いずれは地域に根差した「町のお医者さん」をめざしていたこともあり、家庭医療についてきちんと学ぶことにしました。千葉県の亀田総合病院にて3年間の研修を受け、内科や外科、小児科、皮膚科、産婦人科と、とにかくたくさんの診療科を回って学びながら経験を積み、さまざまな症状にもしっかりと対応できる力を養いました。

その後、こちらのクリニックを開業されたのですか?

織田暁寿院長 ホームクリニック柏2

はい。患者さんの診療をしていく中で、家庭医療をするからにはもっとしっかりと地域に根づいていきたいと思い、開業医の道を選ぶことにしたのです。ちょうどこの場所で地域医療のできる医師を探していると知り合いの先生からご紹介いただき、医院を継承するかたちで院長となりました。それまで通ってくださっていた患者さんも引き続き診ています。実は柏市は、市全体で地域医療のプロジェクトに取り組んでいるモデル地域なのです。今後増え続けるであろう後期高齢者の皆さんの健康を医療面から支えること。そして、生きがいを持って過ごしていただくこと。その2つの柱を掲げて立ち上げた「柏プロジェクト」に私も参加しています。地域医療は、医療と介護、福祉が一体となって初めて成り立つものです。他業種の人々が集まり、一丸となって講演会を開催したり勉強会に参加したりするほか、病診連携も密に行い、地域の医療体制を整えています。

地域医療の要は、患者をずっと支えていける在宅診療

地域医療の核となる診療は?

織田暁寿院長 ホームクリニック柏3

やはり在宅医療ですね。現在もニーズの高い在宅医療ですが、今後はもっともっと医療において重要な役割を果たすようになると思います。当院では、午前中は外来をしていますが、午後の時間はほとんどを往診に充てていますよ。患者さんが通院困難になってしまったときに、いかに医療面で支えることができるか。それは、地域医療の要ですよね。急性期の場合は、設備の整っている病院に入院することが好ましいですが、慢性期の場合は、病院でも在宅医療でもできることは同じです。そのため、やはり多くの方が病院よりもご自宅で過ごしたいと願うようです。病気であっても、人生を自分らしく過ごしていただくために、在宅医療は必要不可欠なのだと思うのです。

予防医療にも力を入れているそうですね。

予防できる病気はできる限り防げるように心がけています。一般的に予防医療というと、検診や予防接種が主ですが、それだけでは深い予防医療はできません。そこで当院では年代や性別、持病、生活習慣などを考え、患者さんそれぞれに合わせた予防法をお勧めしています。例えば、お子さんならば予防接種のほかに生活の中で事故を防ぐアドバイスもしています。というのも、実はお子さんの健康問題は、病気よりも事故が原因ということが多いのです。成人の場合には、生活習慣の改善や血圧管理、うつのスクリーニングなどを行っています。うつはご自身では気づいていない方も多いため、初診の問診で兆候を拾い上げることが必要です。ほかにも高齢の患者さんや妊婦さんなど、一人ひとりに適切な予防法が必ずあります。当院では、家庭医療の専門家だからこそ可能な、深いところまで介入した予防医療をご提供しています。

患者層について伺います。

織田暁寿院長 ホームクリニック柏4

家庭医療を学んだ医師の強みは、病気や年齢問わず診療できること。そのため当院の患者層は、お子さんから高齢者の方まで多岐にわたっています。例えば、赤ちゃんの予防接種でいらしたお母さんが産後の体調相談をされたり、そのお母さんのお母さんが糖尿病の治療で通われていたりと、一家で通ってくださっているご家族も多いです。実は、ご家族全体を診ているからこそ見えてくる病気というものがあります。皆さんのバッググラウンドを知ることは、診断の面でも治療の面でも役に立ちます。例えばお子さんがひどい喘息になってしまい、治療をしてもなかなか治らなかったのに、ご夫婦で協力して治療に取り組むようになった途端、症状が改善に向かうことも。同じ病気であっても、患者さんの環境によって治療方針が変わることもあるのですよ。

めざすのは地域のコミュニティースペース

患者さんと接する際に気をつけていることは?

織田暁寿院長 ホームクリニック柏5

何事も患者さんと相談しながら決めていくことを心がけています。医学的に正しい治療法であっても、その治療に対して患者さんはどう考えているかをしっかりと確認することは欠かせません。例えば血圧のお薬を1種類増やす場合にも、患者さんが「薬は飲みたくない」と思っていらっしゃるかもしれない。そんなときは決して無理強いはせず、心からご納得いただける方法を探っていきます。そのためにも、お話をする時間をたっぷり取り、患者さんがお話ししたいことがあるならば、まずはとことん耳を傾ける。それがたとえ世間話でも同様です。そこから病気の問題点が拾えることも多いのです。医療の常識に捉われず、常に患者さんと同じ感覚を持っていたいと考えています。

「患者さんと同じ感覚」とは?

医療の世界にいると、その常識に捉われて「医学的に正しいこと」を優先してしまいがちです。しかしそれでは患者さんの気持ちに寄り添うことはできません。患者さんの目線に立って、医療に対する一般的な感覚を忘れないことが大切だと考えています。私は学生時代からバレーボールをしていて、今でも社会人チームに所属しています。そのチームには他業種の仲間がたくさんいて、試合や飲み会の場を通して、その仲間たちと他愛もない話をしています。すると医療の世界では知ることのなかった情報を得ることができるんですね。いろんな職種の人と交流することでバランス感覚を磨けているのだと感じるのです。私の中の常識が、患者さんにとってはそうではないということを思い出させてくれる場ですね。

今後、どのようなクリニックになっていきたいですか?

織田暁寿院長 ホームクリニック柏6

クリニックを開業する時、患者さんが立ち寄りやすい雰囲気にしたいと考えて設計しました。この地域では、月に一度「ふれあいサロン桜台」という集会を開催しています。地域の皆さんが集まってお茶を飲みながらお話をするような会なのですが、その会場として当院を使っていただくこともあり、その際には健康相談や健康についての講習会をしています。私はこのクリニックがそんな地域のコミュニティースペースのようになってくれればうれしいです。めざしているのは、具合が悪くない日でも、町の誰もが気軽に立ち寄ることができるクリニック。その中で、健康上の問題がある時にはどんなことでもまずは相談してみようと思っていただける、そんなクリニックです。患者さんにとって心の面でバリアフリーな存在になっていきたいです。

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