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山口 壮 院長の独自取材記事

山口医院

(大田区/大岡山駅)

最終更新日:2024/01/30

山口壮院長 山口医院 main

90年以上の歴史を持つ「山口医院」。閑静な住宅街にある同院は、地域に寄り添った医療を提供し続けている。3代目院長は山口壮先生。豊富な経験に加え、専門の先生の協力も得ながら、内科・脳神経外科・整形外科・外科・肛門外科・リハビリテーション科と多様な診療科に対応している。「地域のかかりつけ医として患者さんのニーズに応えられるように、体制の整備に尽力しています」とほほ笑む院長。特に最近は、消化器内科に加え、循環器領域を診られるよう体制を整えたという。地域医療を重視する山口院長に、同院の歴史や今後の展望について聞かせてもらった。

(取材日2023年9月26日)

祖父と父から受け継いだ、古き良き医療体制

まずは、クリニックの歴史と特徴をお聞かせください。

山口壮院長 山口医院1

当院は1932年に、先々代院長である祖父が開業したクリニックです。父が先代、そして私が3代目院長を務めています。当院の特徴は、90年以上にわたって地域に根差した医療を提供し続けてきた歴史でしょう。子どもから高齢者までさまざまな世代の主訴に対応するために、知識を深めたり、他院の経験豊富な医師に協力してもらうなどして、幅広い領域を診てきました。また、患者さんが訴える症状はもちろん、生活背景や別件の悩み事・相談事についても、寄り添い丁寧にお伺いする姿勢を大切にしてまいりました。そんな古き良き地域医療を、私自身も発展させながら受け継いでいます。

山口院長が多くの影響を受けたというお父さまは、どのような医師だったのでしょうか?

父は患者さんが困っていれば、昼夜問わず診療を受け入れたり、往診に出かけたりする昔ながらの町医者でした。私が子どもの頃、患者さんから連絡が来るとすぐに診療に駆けつける姿が今でも強く記憶に残っています。また、父は私への指導は厳しかったのですが、誰に対してもとても優しくてフレンドリーな人でもありました。85歳まで現役だったことも加わり、89歳で亡くなった際には300人以上の方が葬儀に参列してくださりました。多くの方が涙する様子を見て、父がいかに地域に根づいた医師だったかを改めて感じました。私も教わったことを大切にしながら、父のような医師をめざそうと思っています。

現在の診療内容や、設備・機器について教えてください。

山口壮院長 山口医院2

総合病院で培った臨床経験を生かし、脳神経外科だけではなく、各分野のベテラン医師たちを配し、内科・整形外科・外科・肛門外科・リハビリテーション科なども標榜しております。当院はクリニックとしては、比較的精密な検査ができるように内視鏡 、CT スキャン、超音波装置等を備えております。また、より高度なレベルの適切な医療機関への紹介がスピーディーにできるように多くの病院とも連携しているのも特徴としてあげられると思います。

聞く姿勢を大切に、スポーツ医学や訪問診療にも注力

力を入れている分野を教えてください。

山口壮院長 山口医院3

ボクシング界のスポーツ医学に長年携わってきました。ボクシングとの出会いは、医学部受験の真只中の高校3年生。塾へ向かう途中にあったボクシングジムに興味を引かれ、かっこ良さに魅了されました。勉強に飽きた時など、親に内緒でこっそりとジムに行くなどしていました。浪人時代も勉強しながらジムに通い、無事に医学部に合格した後は大学のボクシング部に入るなど、熱中していました。大学卒業後、ボクシング部 OB から連盟を通じて「リングドクター」としてお誘いを受け、ボクシングと一層深い関りを持つようになりました。当時「アマチュアボクシング」ではその医療体制やルールが定まっていなかったので、ガイドラインの整備やリングドクターの育成にも尽力することに。こうした取り組みを続けるうちに、国際競技大会の役員や競技用医療統括など多様な経験をさせていただくことになったのです。

訪問診療にも注力しているとお伺いしました。

父の代から多くの患者さんを診させていただいておりますが、中には高齢になり来院が難しくなった方もいます。そのような方も最後まで責任を持って拝見させていただきたいと思い、訪問診療にも注力しております。そんな中で、特に高齢者の場合、医食同源や肺炎のリスク軽減の観点より、2023年8月から歯科医師にも在籍してもらい、訪問診療での歯科診療の提供を始めました。これにより医科と歯科が情報共有することで迅速に対応できるようにもなりました。

患者さんと接する際に心がけていることはありますか?

山口壮院長 山口医院4

開業医の基本は「見る、聴く、触る」だと考えており、患者さんとのコミュニケーションを大切にし、よく観察することを重視しています。特に心がけているのは、患者さんの話をしっかりと聞くことです。家族ぐるみでお付き合いしていただいている患者さんであれば、ご家族から見た様子もお伺いするようにしています。症状だけではなく生活背景についてお聞きすることで、患者さん自身が気がついていない症状や原因、別の病気の発見につながる可能性があるからです。また、患者さんの緊張が解けると「そういえば……」といろいろと思い出すこともあるので、話をする際はなるべく時間をかけています。このような「話を聞く」姿勢については、スタッフにも強く意識するように伝えてあります。

多様なスタッフとともに、地域のニーズに応えていく

スタッフについて教えてください。

山口壮院長 山口医院5

看護師と受付担当はもちろんですが、理学療法士、診療放射線技師なども配し、また隣接してリハビリデイサービスも設立しております。地域のニーズに合わせて、今後も拡充は続ける予定です。スタッフたちには、ホスピタリティーの意識を持つことはもちろん、高い医療知識も身につけるように指導を行っています。受付や検査の際、スタッフに知識が備わっていれば、患者さんの話や状態から緊急性の有無を考慮できるようになり、診療や検査の順番を早めたほうが良さそうと医師や看護師に提案したり、病室に案内して寝かせたりなど、適切な案内につなげやすくなるという考えからです。スタッフ、特に受付担当は、患者さんが受診した時の最初と最後に接するスタッフなので、しっかりとホスピタリティーのある対応を心がけるように伝えています。

今後の展望・目標をお聞かせください。

患者さんに健やかなる時間を過ごしていただくことを最優先に考えております。そのためには、より高い技術や設備を導入して業務の効率化を図ることを計画しております。そして、ゆっくりと患者さんの話を傾聴できるようにしていきたいです。こうした取り組みを続けることで、患者さんに「ここに来たら体も心も癒やされる」「山口医院があるから、毎日安心して過ごせる」と思っていただけたらうれしいですね。

最後に、読者へのメッセージをお願いします。

山口壮院長 山口医院6

休日や夜間、救急病院に連絡されるケースもあると思われます。その中には、「本当に救急病院を受診しても良いのだろうか」「できればかかりつけ医に診てもらいたい」などと悩むこともあるかもしれません。また、救急車を呼ぼうと電話をかけても、なかなかつながらずにどうすべきか困ってしまうケースも少なくありません。そんなときは、ぜひ当院に連絡してください。いざというときに頼っていただけるように、時間外でも休診日でも対応可能な体制を心がけております。早い治療が良い結果に結びつくことも少なくありません。もしもの時は遠慮しないで気軽に連絡していただければと思います。

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