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儘田 直樹 院長の独自取材記事

ママダ眼科

(大田区/馬込駅)

最終更新日:2024/04/12

儘田直樹院長 ママダ眼科 main

都営浅草線馬込駅東口を出てすぐのビルの2階にある「ママダ眼科医院」は、開業から30年以上、この地で地域に根差した眼科医療を提供してきた。院長を務めるのは2代目となる儘田直樹先生。日本眼科学会眼科専門医の資格を有し、アレルギー性結膜炎などの一般眼科疾患から、白内障や緑内障などのレーザー治療、スマホ老眼と呼ばれる現代病まで幅広く診療。「患者さんとしっかりコミュニケーションを取り、生活に即した治療の提供を大切にしています」と、話す儘田院長。今回は父の後を継ぎ院長となった思いや近視など広がりを見せる子どもの目のケアについて、地域医療への取り組みなどについてたっぷりと語ってもらった。

(取材日2024年2月29日)

歴史あるクリニックを継承。地域に根差した医療に注力

お父さまの代から30年以上続く眼科クリニックだそうですね。

儘田直樹院長 ママダ眼科1

ええ。小さな頃から患者さんのために働く父を見て育ってきました。夜中に呼び出されて、患者さんのお宅に往診に行くこともたびたびありましたね。ですが、そんな時も父は常に患者さんの心配をしており、私は、「人のために働く医師という仕事はすごいな」と思っていました。そんな父の背中を見てきましたから、自分も自然と医師という道を選んだように思います。眼科を専門としたのも、将来は当院を継いでいきたいと思ったからです。

クリニックを継承されるまでのご経歴をお聞かせください。

埼玉医科大学を卒業後は、順天堂大学医学部附属順天堂医院の眼科に勤務しました。主に網膜疾患や緑内障、白内障などの診察を担当し、約7年間にわたって臨床経験を積んできました。大学病院ですから、一般のクリニックと違って重篤な疾患や難治性の症状の方もお越しになります。数多くの患者さんを診てきたことは、現在の診療でも治療から手術への見極めなどの際に生かされていると感じています。その後は当院に戻り、父と診療を行ってきました。父と一緒に診療する中で、診療についてばかりではなく、地域への思いを知ることができたのは大きかったですね。そんな父が大切にしてきたクリニックを受け継いだのですから、私もこの地域へ感謝を示すべく、皆さんの健康を支えていきたいと思っています。

こちらのクリニックには、どのような患者さんが多くお越しになりますか?

儘田直樹院長 ママダ眼科2

患者さんの中心はご高齢の方で、60歳以上の方が多いです。周辺は住宅地ですから、小さなお子さんや働き世代の方もお越しになります。お悩みとしては、目のかゆみや腫れ、目が見えにくい、ものもらい、花粉症、結膜炎、ドライアイ、眼精疲労など幅広いですね。白く濁って見えにくくなる白内障、物がゆがんで見えたり視野が暗くなったりする加齢黄斑変性や黄斑前膜、徐々に視野が狭くなってくる緑内障、糖尿病による糖尿病網膜症といった疾患で来院される方もいらっしゃいます。また、患者さんがいろいろなクリニックを回らなくて済むように、インフルエンザや帯状疱疹などの予防接種も実施しています。

患者の生活スタイルに合った治療を提案

検査機器も充実していますね。

儘田直樹院長 ママダ眼科3

ええ。中でも網膜剥離や緑内障などの疾患の早期発見に役立つOCT(光干渉断層計)はよく活用しています。OCT検査とは、近赤外光を利用して網膜の断面像を得ることのできる検査です。患者さん自身にほとんど負担をかけることなく眼底の断面図をミクロンレベルで繰り返し撮影することができるのが特長です。眼科疾患の治療では、状態を元通りにするというよりも、進行を抑制するということが主な目的となることもあります。ですから、できるだけ早期に発見し、早期に治療を開始することが重要です。また何度も検査し、モニタリングを行うことも重要になりますから、検査機器は眼科の医師にとって重要なものなのです。

注力している診療について教えてください。

白内障や緑内障、加齢黄斑変性などです。大きな手術が必要となるような場合には、大学病院や専門のクリニックをご紹介していますが、注射やレーザー、内視鏡などを活用して対応できる疾患は当院で治療を行っています。例えば、加齢黄斑変性や糖尿病網膜症、網膜静脈閉塞などの疾患に対する「抗VEGF療法」もその一つです。眼内に注射するだけですので、患者さんの負担も少なくて済みます。また、YAGレーザーを活用し、緑内障治療として選択的レーザー繊維柱帯形成術(SLT)を行っているほか、後発白内障に対するレーザー治療なども実施しています。検査も治療もできるだけ患者さんの負担が少なくて済むよう、こだわったものを導入するようにしています。

患者さんと接する際に大切にしていることは何ですか?

儘田直樹院長 ママダ眼科4

患者さんお一人お一人の生活に即した治療提案を行うことです。例えば、「うっかり目薬をさすのを忘れてしまいがち」という患者さんには、点眼の回数が少なくて済む目薬に変えたり、レーザー治療をお勧めしたりといったことですね。しっかりとコミュニケーションを取りながら、それぞれの生活スタイルに合った治療法を見つけるように努めています。また、症状は同じでも「どのような時にお困りですか? 」と聞くと、「パソコン作業がしづらい」「外に出た時、まぶしい」など、患者さんによって困っているシーンは違うことも多いんです。見える、見えないは主観的なところも大きいので、患者さん自身のお悩みに寄り添うことが重要だと思っています。

子どもの目のケアやデジタル時代に向けた対策にも注力

子どもの目のケアについてはどのようにお考えですか?

儘田直樹院長 ママダ眼科5

子どもの近視は世界的に増加傾向にあります。ピント調整がしづらくなる、いわゆるスマホ老眼もよく話題に挙げられていますね。懸念されるのは視力の低下だけでなく、将来への影響です。中でも近視は、眼球が前後に長く変形するために起こります。目の長さが長くなってしまうと、将来的に網膜剥離や緑内障のような失明につながる重い病気になるリスクが高くなるといわれています。近年は子どもの頃からゲームやスマートフォンなどのデジタル機器に触れることも多く、学校でもリモート授業があるなど避けては通れません。とはいえ、それらのリスクに備える必要性を感じています。長時間デジタル画面を見ないようにするとか、定期的に目を休ませるなど、大人が声かけをすることが重要です。

学校医や往診などにも取り組んでおられるのですね。

校医は始めて4~5年です。校医をしている地域の先生方と集まって、子どものケアについて話し合うこともたびたびあります。また往診を始めたのは、新型コロナウイルス感染症の流行以降からです。それまでクリニックに通ってくれていたご高齢の患者さんが、家にこもりがちになって筋力が衰え、通院できなくなったと相談されてきたことがきっかけでした。この地域は私にとってなじみの深い場所です。地域で困っている人がいるのであれば、何かしらの形で力になっていきたい。これからも地域のためにできることはさせていただきたいと考えています。

ところで、お休みの日などはどのように過ごされていますか?

儘田直樹院長 ママダ眼科6

ふらっと街に出て買い物したり、読書にふけったりしています。読むのはもっぱら小説で、中でも歴史小説が好きですね。物語の中に医師が登場すると、「自分ならこうするのに……」といったふうに、思わずのめり込んでしまいます。

最後に、読者の方へメッセージをお願いします。

目のことでお困り事があれば、早期の受診をお勧めします。目の病気は自覚症状がないまま進行することも少なくないからです。例えば、目の中の黒いゴミが増えてきた、見えない箇所があるといった場合には、お近くの眼科を受診してほしいですね。またコロナ禍以降、眼科への通院を控えたままにしているという人も、改めて通院を再開してほしいと思います。緑内障などで一度見えなくなった箇所は元通りになることはありませんから、50歳以上の人は定期的な検診も忘れずに行ってほしいですね。眼科の医師として重要なことは、できるだけ早くに介入すること、定期的に見守ることだと思っています。それである程度の進行は抑制につなげることができます。これからも地域の皆さんの健康を支えていきたいと思っていますので、何かあればいつでも気軽にご相談ください。

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