中山 克紀 院長の独自取材記事
おおね歯科
(名古屋市天白区/原駅)
最終更新日:2026/01/06
天白消防署の西側に位置する「おおね歯科」は、2009年の開業当初から訪問歯科診療を取り入れ、子どもから高齢者まで幅広い世代の口腔内の健康を見守っている。院長を務める中山克紀先生は、「いくつになっても、お口からおいしく食事が取れるようにサポートしたいです」と語り、虫歯や歯周病の治療だけではなく、口腔機能のトレーニングにも力を入れている。待合室にはスタッフ手作りの季節の飾りや院内イベントの写真が並び、温かい雰囲気に包まれている。中山院長は「患者さんに安心して通っていただけるのは、信頼できるスタッフがいてくれるから。彼女らの存在が、私の診療の原動力です」と語り、地域医療への強い想いと、スタッフとともに描く未来を熱く語ってくれた。
(取材日2025年12月11日)
開業時から変わらない、食べる喜びへの想い
先生が診療において大切にされていることは何でしょうか?

私が歯科医師として大切にしていることは、開業当初から変わりません。「小さいお子さんからご高齢の方まで、毎日おいしくご飯を食べてほしい」という想いです。私は子どもの頃からおばあちゃん子で、祖母が年を重ねるごとに食事を取りづらそうにしている姿を見てきました。食べるということは、人生の大きな楽しみの一つです。それが失われていくのを見て「何とかしてあげたい」と強く感じたことが、歯科医師としての原点になっています。私が開業を決めた当時は、この地域で訪問歯科診療を行っているところはごく少数でした。「通院が難しい方たちは、一体どうやってお口のケアをしているのだろう」という疑問が湧き、それなら私がやろうと思いました。そこから今まで、外来診療と並行して訪問歯科診療を続けています。
訪問歯科診療について教えてください。
利用される方の多くは、家から出るのが難しくなったご高齢の方です。訪問歯科診療でめざしているのは、口からおいしく食事を取れるようにサポートすることです。例えば、飲み込む力が弱っている場合は嚥下のリハビリを行ったり、唾液が出にくくて食べにくいという場合には唾液腺のマッサージをしたりします。ご家族やケアマネジャーさんと連携しながら、その方の生活の質を維持するための口腔ケアや機能訓練に力を入れています。
どのような患者さんが多く来院されていますか?

患者さんの層は、お子さんとご高齢の方が半々くらいです。お子さんの場合は、1歳前後から予防で通い始める子もいますが、就学前健診や小学校の健診で指摘されたことをきっかけに来院されるケースも多いですね。ご高齢の方は、患者さん同士の紹介で来院される方がほとんどです。ご高齢の方の中には、「歯が痛いわけではないけれど、なんとなく噛みにくい」といった、漠然とした不安を抱えている方もいらっしゃると思います。どこに相談したらいいかわからないと悩んでいた方が、お友達に紹介されて、当院にたどり着くことが多いようです。診療中にはよく世間話をしますが、実はそういった何げない会話の中に、食事がしにくい原因が隠れていることがあります。ですから、どんな些細なことでもお話しいただける関係性を築くことが、適切な治療への第一歩だと考えています。
予防歯科を中心に、インプラント治療にも対応
お子さんの診療で心がけていることを教えてください。

「なぜ虫歯になってしまったのか」という原因をご本人やお母さんと一緒に考え、共有することを何より重視しています。虫歯の原因は、おやつを食べるタイミングの問題かもしれないし、歯磨きの方法にあるかもしれません。それらを見極めて、生活習慣から改善していかないと、またすぐに別の場所に虫歯ができてしまいます。親御さんとのコミュニケーションを大切にしながら、今後虫歯にならないためにはどうしたらいいかをお伝えしています。また、最近は歯並びのご相談をいただくことも増えているため、当院ではお口の機能を育てるトレーニングを積極的に取り入れています。お口の機能は、歯並びにも関わってきますからね。
歯並びにおいても予防という観点を重視しているのでしょうか?
そうです。虫歯を予防するように、歯並びが悪くならないように予防できないかとさまざまな勉強をしていたところ、口腔機能発達不全症という病名に行き着き、お口の機能について深く追究したんです。現代は、食事や生活習慣の影響もあり、お口周りの筋肉が未発達な子が増えているといわれています。具体的には、舌が正しい位置に収まっていなかったり、お口をいつも開けていたりするケースで、それが歯並びに影響を及ぼすことがわかりました。当院では、専用のマウスピース型装置やお口周りのトレーニングを通じて、舌の正しい使い方などの習慣の定着を図り、お口が正しく成長するための土台をつくることをめざします。お口の機能の育成を図ることは、飲み込みや呼吸などの、人間が生きる上で不可欠な機能の適切な育成を図ることでもあります。つまり、きれいな歯並びにつながるだけではなく、お子さんの将来の健康につながる大切なものだと捉え注力しています。
患者さんのニーズに合わせて、新しい技術を取り入れているのですね。

良いと思ったものは、分野に関わらず柔軟に取り入れています。例えば、インプラント治療もその一つです。最近は特に女性の患者さんで「入れ歯には抵抗があるけれど、ブリッジのように健康な歯を削るのも怖い」と悩まれる方が増えています。そうした声に応えるために、当院ではCTによる三次元診断や、インプラントを適切に埋入するためのガイドシステムといった、新しい技術を導入しました。これにより、安全性を追求し、お体への負担の軽減が見込める手術が可能になっています。ただ、新しい機器や技術はあくまで「手段」に過ぎません。私たちの目的は、技術を誇ることではなく、患者さんに「楽しく食事をして、笑顔で過ごしてもらうこと」です。その目的を達成するための方法を、常に模索し続けていきたいですね。
スタッフ一同、心からの笑顔で患者を迎える
スタッフとの関わり方や職場の環境づくりで大切にしていることは何ですか?

現在、歯科衛生士や助手、受付などを含めて15人のスタッフが在籍しています。ありがたいことに10年以上勤めてくれているメンバーも多数います。出産や育児で一度現場を離れても、また戻ってきてくれるんです。私がスタッフとの関わりで大切にしているのは、一人ひとりの希望に合わせた働き方を提供することです。家庭の状況はみんな違いますからね。スタッフが、家族に対しても患者さんに対しても、胸を張って働けるような環境づくりをめざしています。それは、スタッフ自身が幸せで楽しく働けていなければ、患者さんに自然な笑顔は届けられないと考えているからです。患者さんはただでさえ不安な気持ちで来院されます。そこで迎えるスタッフが疲弊していたら、それは必ず患者さんに伝わってしまいます。だからこそ、スタッフが笑顔で働ける環境づくりは、院長である私の最も重要な仕事だと思っています。
チームで患者さんを支えているのですね。
本当にすばらしいスタッフたちに恵まれているなと日々感じています。私が細かく指示を出さなくても、「患者さんのためにこうしたらどうだろう」と、彼女たちが自主的に考えて行動してくれるんです。例えば、院内のかわいらしい飾りつけや、夏と冬に開催している子ども向けのイベントも、ほとんどスタッフの発案と運営によるものです。そうした温かい雰囲気づくりのおかげで、以前は泣いていたお子さんも、笑顔で来院してくれることが増えました。ご高齢の患者さんがお友達を連れて来てくださるのも、スタッフの丁寧な対応や話しやすい雰囲気があってこそだと思います。チーム全員で患者さんを支えられていることを、とても誇りに思っています。
最後に、今後の展望をお聞かせください。

私は歯科医院を、歯が痛くなったら行く怖い場所ではなく、おいしく食べるために相談できる場所にしていきたいと考えています。開業から15年がたち、ようやく私が理想としていた形ができてきました。歯だけではなく、お口全体の機能向上に取り組めるようになり、お子さんからご高齢の方まで、一生を通じてサポートできる仕組みが整ってきたからです。ただ、医療は日々進歩していますので、これからも新しい知識や技術を学びながら、チーム一丸となって、地域の皆さんが「いつまでもおいしく食べられる幸せ」を守るためのサポートを続けていきたいです。お口のことで何か悩みがあれば、ぜひ気軽にお話ししに来てください。私たちが全力でサポートいたします。
自由診療費用の目安
自由診療とはインプラント治療/30万円~、マウスピース型装置を用いた口腔機能トレーニング/6万6000円~、小児のマウスピース型装置を用いた矯正/60万~
※歯科分野の記事に関しては、歯科技工士法に基づき記事の作成・情報提供をしております。
マウスピース型装置を用いた矯正については、効果・効能に関して個人差があるため、必ず歯科医師の十分な説明を受け同意のもと行うようにお願いいたします。

