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富塚 佳史 院長、富士田 千夏 さんの独自取材記事

富塚歯科医院 

(神戸市東灘区/甲南山手駅)

最終更新日:2019/08/28

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甲南山手駅南側すぐ、落ち着いたたたずまいの「富塚歯科医院」。開院から10年たった今年5月に改装し、さらに心地良いクリニックへと生まれ変わった。富塚佳史院長をはじめ、歯科医師や歯科衛生士、歯科技工士など経験豊富なスタッフがきびきびと動く、チームワークが光るクリニックだ。院長は口腔外科から医学部麻酔科で学んだ経歴を持ち、歯科でも根拠に基づいた正しい治療を行うことをモットーとし、そのために先進機器をそろえ、勉強会にも参加するなど旺盛な知識欲を持ち続けている。「10年たっても基本的な考え方は変わらない」と語る院長と、歯科衛生士の富士田千夏氏にも登場してもらい、診療方針や歯周病ケアへの取り組み、治療への思いなどを聞いた。
(取材日2018年12月7日)

エビデンスに基づく「正しい治療」をめざして

歯科医師になろうと思ったきっかけは?

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【富塚院長】テレビで海外の医療ドラマを見たのがきっかけです。人の命を救う外科の医師は大きな存在感を放っていて、憧れを抱きました。「歯科医師として人の命を救いたい」という考えは私の中の原点とも言えます。大学卒業後は徳島大学大学院に進学。口腔外科の分野の中でも口腔がんを治療できる歯科医師になりたいという思いで必死に勉強をしました。口腔外科は医科の領域も入ってくるので、学ぶことばかりでしたね。その後、神戸大学附属病院の口腔外科や麻酔科で勤務を経てこの地での開業に至りました。口腔外科や麻酔科で得た知識を生かして、地域の患者さんを守る歯科医師として働いてみたいと思ったのがきっかけです。

開業後の診療方針を教えてください。

【富塚院長】エビデンス(科学的根拠)に基づいた正しい医療を行うことです。歯科の歴史においては、さまざまな検証が行われ、その結果が論文として発表されてきました。論文はエビデンスに基づいて書かれています。発表された論文は、さらに多くの専門家からチェックされ、その確かさが問われ続けています。現在まで支持されている論文というのは科学的に「正しい治療」だといえるのです。私は、国内はもちろん、海外の論文にも目を通すように努めています。患者さんにも、実際の論文を用いて治療の内容や必要性を説明したいからです。

ところで、先生が考える正しい治療とは?

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【富塚院長】例えば「詰め物が外れました」と来院された患者さんがいたとします。するとまず、「では何を詰めますか? プラスチックにしますか? それともかぶせ物? どんな素材にする?」という話になるんです。でも、本当はその前に、「なぜこの詰め物が外れたのか」という原因の追求が優先されるべきなんです。しかし、それについての説明はほとんどない。とりあえず痛いところを削る、削って穴を詰める、かぶせるという治療ばかりなんですよ。結局原因は解決していないから歯がどんどんなくなっていって、原因だけ残ったまま、入れ歯になってしまうんです。私は治療の前に「診断」を立てることが重要だと思います。なぜ、詰め物が外れたのか?という原因を解決してから治療を行うことが重要だと考えています。

スタッフ一人ひとりがそれぞれの役割を全うする

歯科技工士の方が常駐されているそうですね。

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【富塚院長】歯の治療にはかぶせ物や詰め物など人工物を使用して治療することが多いと思います。その人工物を実際に作っているのは歯科技工士です。きちんとした人工物を作るためには、歯科医師と歯科技工士が同じ職場で仕事をする必要があると私は考えました。お互いが別々の所にいた場合、どうしても細かなコミュニケーションが取りにくい状態が起こり、それが治療の精度に大きく関わってくると思います。

歯科技工士の数は年々減少しているとか。

【富塚院長】ええ。その理由は就業環境が過酷だからです。低賃金で、朝から夜中まで、1週間ほぼ休みなしで仕事をしている歯科技工士も多いと思います。ただそのような労働環境ではきちんとした仕事ができるわけはなく、能力のある歯科技工士はどんどん離職していきます。そうなると技工士不足になり、工場のような所で大量生産されたかぶせ物や詰め物が患者さんの治療に使われることになります。そういった悪循環を防ぐために、当院では能力の高い歯科技工士を雇用し、労働環境を整えた上で、精度の高さにこだわったかぶせ物や詰め物を製作し、治療を行っているというわけです。

治療の時間が長いという印象がありますが。

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【富塚院長】当院では、治療の時間は最低1時間です。長い治療の場合は2時間の患者さんもいらっしゃいます。実際に10時から予約の患者さんがいるとします。10時に受付をされ、その後すぐにチェアに案内して、挨拶をしたり、経過のお話を聞いたりすると10分ぐらいはたつと思います。そこから治療に入り、5分前には診療室から退室するとなると、30分の予約の患者さんは実質治療は15分となります。患者さんも前回の治療から、今回の治療までの間に伝えたいことや治療の希望、本日治療をしたことの説明などがあると最低1時間の治療時間を確保しないときちんとした治療ができないと思います。次の患者さんのことも考えると、30分ではどうしても落ち着いて丁寧な仕事はできないと思うのです。

スタッフの育成にも尽力する

歯科衛生士の育成にも力を入れていらっしゃいますね。

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【富塚院長】当院には歯周病について専門的に研鑽を積んだ歯科衛生士も在籍しています。知識や技術を学ぶことで自分の仕事にさらに磨きがかかり、責任を全うすることにつながると考えています。患者さんのためだけではなく、衛生士のやりがいになると思うのです。また、歯科衛生士は皆、倍率6倍のライトつき拡大鏡を使用し、より細かな作業分野でもスキルアップに励んでいます。

歯周病に特化している歯科衛生士の富士田さんは、どのような気持ちで仕事に取り組んでいますか?

【富士田さん】富塚院長は、麻酔科や口腔外科の経験から、患者さんの全身状態を理解し、患者さんのライフステージまで考えて治療するというポリシーを持っています。ですので、私も院長と同じ視点で患者さんの治療をしたいと考え、勉強を重ねてきました。今までも歯を磨けているかどうかといったことには注力してきましたが、いろんなことを学んでいく中、最近はもう一歩進んで、「噛み合わせはどうなのか」など、患者さんに聞かれてもお答えできるようになりましたし、患者さんの未来がどうなっていくかを推測できるようになったと感じています。

読者にメッセージをお願いします。

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【富塚院長】患者さんの中には、「急いで治療してほしい」とおっしゃる方もいますが、きちんと治療するには時間が必要です。検査を含め時間をかけないことにはきちんとした治療はできません。その点をご理解いただければと思います。それから、自宅に近いという理由で歯科医院を決めたりせず、なぜその歯が壊れたのか、治療が必要になったのか、その原因を考えてアプローチをしてくれる歯科医師を探してほしいです。原因に着目し、診断を立てることが、治療の結果を出す近道だからです。治療は診断がすべてです。そして正しい診断を立てるためには正しい検査が必須になります。そして治療にはしっかりとした計画を立て、実際に行う治療は落ち着いた環境でしっかり時間をとって丁寧に行う。治療の経過は写真にとって患者さんに実際に見てもらい説明する。当たり前のようで非常に難しいことなんですが、その一つ一つを確実にこなすことが重要だと考えています。

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