西田 進五 院長の独自取材記事
にしだ眼科医院
(北九州市小倉南区/朽網駅)
最終更新日:2026/06/12
朽網駅より徒歩9分、または南朽網バス停より徒歩2分の場所にある「にしだ眼科医院」。産業医科大学を卒業し、九州労災病院などの基幹病院での手術経験も豊富な西田進五院長が「地域医療に貢献したい」と同院を開業したのは、2006年のこと。設備の充実にも力を入れており、瞳孔を開かずとも検査が可能な超広角走査型レーザー検眼鏡、緑内障治療に活躍するレーザー機器など、病院でも使用されるような機器も導入し、患者の通院の負担軽減にも注力している。「まずは気軽に相談してください。当院でできることは全力でやりますし、当院の設備では難しい治療であればこれまでの人脈を生かし、しかるべき医療機関へご紹介します。」と語る院長に、同院の治療スタンスや各機器の特徴などを聞いた。
(取材日2021年6月23日)
先進の機器を導入し、診療に役立てる
「医療村」という、ほかの診療科目のクリニックがいくつもある場所に開業されたのですね。

ここができたのは1999年で、当時はまだメディカルタウンがまだ珍しかった頃だと思います。内科、整形外科、歯科、皮膚科、そして調剤薬局があり、私自身がここで開業したのは少し遅く、2006年のことです。私は折尾にある産業医科大学を卒業し、その後さまざまな医療機関で研鑽を積み、特に九州労災病院では、精鋭の先生方と手術も多数経験しました。開業を決めたのは、地元である北九州の医療に、かかりつけ医として貢献したいという思いからです。今も北九州市内の先生たちと常に情報交換し、必要に応じて九州労災病院や小倉記念病院などをご紹介しています。
どのような患者さんがいらっしゃっていますか?
小倉南区朽網や貫など周辺に住む方が多いですね。隣町ということもあって、苅田町の方も多く受診されます。眼科という特性もあり、高齢の方が多めですが、乳幼児から学生さん、会社勤めの方まで幅広いですね。近隣には大企業の工場なども多くありますから、職場で軽いケガをしたという方も訪れますし、コンタクトレンズや眼鏡のご相談に来られる学生さんもおられます。最近のお子さんは、眼鏡をファッションとして捉えているところもあり、あまり眼鏡に抵抗がない点も興味深い変化だと感じています。
ご高齢の方が多いということですが、その方たちはどういった症状で受診されるのですか?

やはり多いのは白内障・緑内障の治療やご相談です。白内障は年齢を重ねれば誰しもがかかり得る病気で、特殊なケースを除き当院でも手術が可能です。特に怖いのは緑内障ですね。日本人の主な失明原因である緑内障は、まったく自覚症状がないままに病気が進行してしまい、早い方であれば50代でも失明してしまいます。それを防ぐためには早いうちからの定期的な眼科での検査が必要で、早期に発見すれば加療により失明を防ぐこともめざせるでしょう。とはいえ、症状がないことには皆さんなかなか通院してくださらないのが現状です。これがやはり、当院だけではなく眼科全体としての課題なのだと思います。そのような中、当院では先進の超広角走査型レーザー検眼鏡を導入し、診療に大きく役立てています。早期発見のためにもできましたら40歳を過ぎたら年に1回は、眼科を受診し検査を受けていただきたいです。
日帰りでの白内障手術や、緑内障の早期発見にも注力
超広角走査型レーザー検眼鏡には、どのような特徴があるのでしょうか?

眼底の検査といえば、点眼して瞳孔を開くというものを思い浮かべる方もおられるでしょう。しかしそうすると、5〜6時間という長い時間、視界がもとに戻らず、ご自身で運転して来院された方などは帰宅などにも困ることが多くありました。一方、当院が導入しております超広角走査型レーザー検眼鏡では瞳孔を広げることなく検査ができます。この機器は大学病院などの医療機関で使われるような機器で、非常に精密な検査結果を得られます。従来の眼底カメラでは画角が45度ほどなのですが、こちらの機器であれば約200度の広範囲まで見ることができます。何より「瞳孔を開くと、帰りに自分で運転ができない」という不便さを解消でき、検査を受けていただきやすくなりました。これはとても大きな変化だと思います。
先生側には、どのようなメリットがありますか?
広角であることを含め、検査結果の精度が追求できるため、症状の見落としを防ぐなど、私自身の診断にも大きく貢献してくれています。加えて、検査結果の記録が残せる点も大きな魅力でしょう。目の表面はもちろん写真に残せますが、この機器を使えば目の裏側も、画像として保存ができるのです。眼科ではファイリングシステムを推奨しており、検査などの結果やその際の画像もしっかりと保管し、治療でも以前の状態と比較しながら患者さんに説明するなど、大きく役立てています。そこにこの機器が加わることによって、患者さんへの説明がよりわかりやすくできると考えており、これまでの治療の経過を振り返る際にもとても重宝しています。
ほかにも特徴的な機器などはありますか?

九州労災病院でも行っていた治療なのですが、緑内障レーザー治療「選択的レーザー線維柱帯形成術(SLT)」を導入しています。緑内障は基本的に日々の点眼が必要です。しかしこれでは成果がなかなか出ない方などもおられます。そうなると手術という選択肢もあるのですが、このSLTを使って眼圧下降を図ることで、手術を回避する可能性も生まれます。レーザーの照射は通常、5~10分程度で済みます。照射後から1~2年は眼圧が上昇するのをとどめることが期待できるため、患者さんの負担がかなり軽減できる治療だと考えています。大学にいた頃も緑内障の早期発見の研究をしており、今も継続的に勉強会に参加し、知識を深めています。これらで得た知識や経験は、今後も治療を通じて地域の患者さんに還元していきたいですね。
地域のゼネラリストとして、患者の悩みを受け入れる
先生が患者さんと接する際に心がけている点は何でしょうか?

説明をしっかりと行うことです。病名はもちろん、その原因が何なのかをご自身で理解しておくことは非常に大切ですから。産業医科大学出身ということもあり、働く人たちの健康管理を重視する目線も学生時代から教え込まれており、患者さん自身の生活スタイルや仕事といったバックグラウンドを理解することも重要だと考えています。同じ症状であってもどんな治療を望むかは、患者さんによって違うということもあります。眼鏡やコンタクトレンズもそうですが、中でも白内障の手術では「どこにピントを合わせるか」という点がとても重要です。遠くがよく見えるほうがいい、という方もいれば、特に近視であった方、女性でお化粧をされる方であれば近くをよく見えるようにしたいと思われることもあるでしょう。このように患者さんの希望とのすり合わせも、しっかりと行っています。
メディカルタウンにあるため、他院の先生方との連携も多いのでは?
内科からのご紹介で来院されることもあれば、その逆もあります。血糖値がとても高い場合は目を見ただけでわかることがあるので。また、帯状疱疹が目の近くにできた場合は、皮膚科だけではなく必ず眼科も受診することになっていますから、患者さんも便利なのではないでしょうか。私自身は手術も多く経験しましたが、やはりかかりつけ医として地域の皆さんとコミュニケーションを取りたいと思い、開業しました。眼科のゼネラリストとして、地域の皆さんの最初の窓口でありたいと考えています。当院で治療可能なものにはもちろん対応しますし、難しい症例の場合は、これまでに培った人脈を生かし、基幹病院やクリニックを問わず、適切な治療ができるところへのご紹介も行います。特に長く勤めていた九州労災病院への紹介は多いですね。もちろん手術後などのケアは、当院で責任を持って行っています。
では最後に、今後の展望と読者へのメッセージをお願いいたします。

繰り返しになってしまいますが、緑内障の早期発見・早期治療には注力していきたいですね。診察でも見落としがないよう努めており、病気のことや先ほどのレーザー治療などについても丁寧な説明を心がけたいと考えています。日帰りの白内障手術や、お子さんの近視の相談、働き世代であればドライアイなどのお悩みにも対応していますので、月並みではありますが、気にかかることがあればどうぞ気軽に当院に足をお運びください。幅広い治療を行う地域密着型のゼネラリスト、皆さんの“ご家庭の眼科の医師”として、お役立ていただければと思います。

