早いうちからスタートする
小児矯正のメリットについて
宇治山田歯科医院
(伊勢市/宇治山田駅)
最終更新日:2025/04/30


- 自由診療
子どもが小さいうちから矯正を始めたほうがいいとは聞くものの、いつ頃から始めたらいいか、どのようなメリットがあるのだろうかと疑問に思っている人は少なくないだろう。気になることがあってもどう相談すればいいのかわからず、不安を抱いている人もいるのではないだろうか。「宇治山田歯科医院」の福井麻衣副院長は、「歯が生えていない状態でもいいので、ハードルを低くしてどんなことでも相談に来てほしい」と話す。自身も子を持つ親であり、「小児矯正は離乳食からすでに始まっており、舌や唇を正しく使う練習の期間と捉えてほしい」とも呼びかける。子どものやる気も重要になる小児矯正において、一人ひとりに合わせたきめ細かな診療を提供している福井副院長に、小児矯正におけるメリットや始めるタイミングについて詳しく聞いた。
(取材日2025年4月8日)
目次
歯並びが悪くなる原因にアプローチ。一人ひとりに合わせた矯正で、口だけでなく体全体を健やかな成長に導く
- Q子どものうちから矯正を始めるメリットについて教えてください。
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A
▲舌や唇の使い方を正しくしていくと体全体の健康につながる
お子さんの歯並びは、舌に変な癖がある、お口がポカンと開いている、といったお口の環境が大きく関係します。小児矯正のメリットは、こうした歯並びを悪くする根本原因にアプローチできる点にあります。小さな頃から矯正を行うことで、将来的な不正咬合になるリスクの低減や、正しい呼吸法である鼻呼吸の獲得がめざせるのです。鼻呼吸ができるということは成長の過程においても重要ですので、小児矯正は広く将来を見据えた施術であるともいえるでしょう。歯並びを整えて見た目の改善を図るだけでなく、舌や唇がきちんと使えるようになれば、体全体の健康にもつながります。審美性と機能性は小児矯正における重要な要素です。
- Q小児矯正はいつ頃から始めるべきなのでしょうか。
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A
▲離乳食の時期から大切といえる
5歳くらいを目安にされるといいでしょう。成長のピークで歯の生え替わりが始まるので、そこが注力するタイミングです。当院ではその時期に歯科用CTの画像やエックス線写真で分析を行い、気道の状態や扁桃腺の肥大の有無、アレルギーの有無などを聞き取り、鼻呼吸ができない原因を探ります。また、歯並びが狭い場合には、機械的に広げて成長を手助けする方法もあります。ただ、もっといえば、いい歯並びに導く訓練は離乳食からすでに始まっています。離乳食は固形物を食べるステップアップだけでなく、正しく唇や舌を使って飲み込む練習の期間でもあるのです。成長の過程ごとにできることをしていくことが将来的なお口の健康につながります。
- Q矯正を行う場合、どんなクリニックに行けば良いですか?
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A
▲些細なことでも相談していくことが大切
矯正を扱っているクリニックは多いですが、得意としている分野やアプローチの方法はそれぞれ異なりますので、まずはお話を聞かれてみるといいでしょう。例えば、顎が小さすぎるケースなど骨格的な問題が関係する場合は小児矯正の範囲を超えているため、矯正を専門とする歯科医師に相談することが望ましいです。当院では矯正専門の歯科医師と密に連携を取り、どのタイミングで専門の治療に移行すればいいかなどを相談しています。まずはお話をしてみて、お子さんに合ったクリニックかどうかを見極めることも大切ですし、必要に応じてすぐに専門性の高い歯科医師と連携が取れるクリニックを選択するのも、安心につながる一つの方法だと思います。
- Q矯正にかかる期間と費用について教えてください。
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A
▲さまざまな料金体系があるので相談しながら進める
顎を広げるといったアクティブな矯正はおおむね2、3年が目安です。ただ、歯列がきれいに並んだとしても永久歯が萌出完了するまでは想定外のところから生えてくることもありますので、フォローアップはその後もずっと続けていきます。費用は矯正に用いる装置によって異なり、マウスピース型装置を用いた小児矯正の場合、それを用いない矯正よりも費用が高くなります。クリニックによって料金体系やアプローチの方法は異なりますので、よく相談しましょう。
- Q矯正中の注意点をお聞かせください。
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A
▲アプローチの方法はさまざま
お口の中の環境が悪く虫歯リスクが高い場合は、リスクを十分に下げてから開始します。また、取り外し可能な器具もありますので、紛失には注意が必要です。なお、小児矯正はお子さんのやる気の程度に大きく左右される側面があります。機能訓練自体は15分ほどで終わるものですが、癖を直すためには毎日行う必要があり、いかに継続していくかが重要です。お子さんですので飽きることもあれば反抗期もありますし、お子さん自身の性格や親御さんのやる気も関わります。当院では担当制で専任のスタッフがつき、親御さんとしっかり連携を取りながら、その都度適切な声かけや方法を見直して、そのお子さんに合わせて進めています。
自由診療費用の目安
自由診療とは小児矯正/46万5000円~、マウスピース型装置を用いた小児矯正/55万円~