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武田 俊彦 院長の独自取材記事

武田眼科

(寝屋川市/香里園駅)

最終更新日:2022/02/10

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「医師が多い家系で、患者さんのために生きよと言われて育ちました」と振り返るのは、香里園にある「医療法人 慈眼会 武田眼科」の武田俊彦院長。父から地域密着型の同院を2007年に引き継ぎ、15年が過ぎた。勤務医時代に多くの手術で腕を磨いてきた経験から、院内にハイクリーン手術室を設置。清潔レベルにこだわるため、メンテナンスにも膨大な費用をかけて維持し続けるのは、「患者さんに0.001%ほどでも感染のリスクを負わせたくない。自分にも悔いを残したくないからです」ときっぱりと言い切る。白内障手術では、通院が怖いという患者のためにタクシー送迎サービスを提供するなど、情熱と愛情の持ち主。そんな武田院長に小児眼科の内容から、治療に対する思いまでをじっくりと聞いた。

(取材日2021年9月9日)

こだわりの設備は的確な診察のために必要なもの

医院の歴史と先生のご経歴を教えてください。

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当院は父が1978年に、この近隣にあった大型ショッピングセンター内で開業したのが始まりで、こちらには1989年に移転しました。父は関西医科大学附属香里病院の眼科部長をしておりましたし、祖母も関西医科大学出身の産婦人科の医師、と親族にも医師が多い家系で育ちましたので、私が医師を志すのは自然だったと思います。眼科医になろうと思ったのは、関西医科大学で受けた眼科の教授の講義が理路整然として非常に感銘を受けたことからです。眼科は症状や原因と治療との関連性が非常にクリアで、治療結果がわかりやすいところも魅力的でした。卒業後は同大学の眼科医局に所属して経験を積み、関連病院の救急病院で眼科手術の腕を磨き、いずれは手術専門の勤務医になりたいとまで思っていました。ところが父が2007年に急逝しまして。悩みましたが「通い続けてくれた地域の患者さんに迷惑をかけるわけにはいかない」と、継承を決意しました。

感染症対策を含め、院内設備にもとてもこだわっておられますね。

眼科医として、感染症というのは最も気をつけるべきことの一つです。受付前に設置している非接触式体表温計は、かなり以前から導入しておりましたし、新型コロナウイルス感染症の流行に伴って大阪に緊急事態宣言が発出されてすぐに、診療も検査も可能な限り非接触に切り替えました。会計も自動会計機とクレジット決済を導入し、感染症対策に努めております。院内の空気環境については、次亜塩素酸水を用いた空気清浄機を3台導入。出入り口は常に開放して、院内の空気を循環させ、空気中に舞う微細なエアロゾルまで除去していくように工夫しています。患者さんが触れる場所はすぐにアルコールで消毒しますし、午前診と午後診の間の30分は、掃除の時間として設定し、スタッフ全員でさらに念入りに掃除をします。患者さんにも、手指のアルコール消毒とマスク着用のご協力をお願いしています。

手術室のクリーンレベルも、機械もこだわりがあると伺いました。

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はい、2012年に院内を改装し、開腹手術もできるような衛生状態の手術室をつくり、白内障手術のための機器も導入しました。眼科の検査機器や治療機器の進歩は驚くほど速いので、積極的に入れ替えを行っています。新しい機械では手術時間が短縮できたり、映像がよりクリアになっていたりと、患者さんにも私にもメリットが大きいのです。眼科の診療では機械がメインになりますし、機械を使った検査は単なる検査ではなく、医師が正しい診断をつけていくための重要な診察の一部だと考えています。「検査が過剰」という報道を見て機械の使用を避ける患者さんがいらっしゃるのは、非常に残念に思うところです。

多様な治療選択肢をそろえ患者の要望に応える

先生が今、眼科治療で気になること、また力を入れている治療について伺います。

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私が最近気にしているのは、お子さんの近視に対する親御さんのご理解についてです。今は中学生、高校生の半数以上が近視とも言われる時代。子どもの近視についての情報もあふれているので、お母さん方はよくご存じです。ですが、「自分の子は近視ではない」と思っていらっしゃる方が多い印象があります。テレビも、まるでドキュメント番組を見るように、他人事にしているように思えるのです。実際に私もお子さんの検査結果をお伝えしたところ、親御さんに近視であることを受け入れられず、治療になかなか進めない場合もありました。子どもの近視は進みやすく、早く治療に取り組むことが鉄則です。ですが、治療を無理強いすることはできません。結局「では、もうしばらく様子を見ましょうか」と、近視の進行をそのままにしてしまうことが、眼科医としてつらいですね。

近視を軽く受け取らず、治療していくことが大切なのですね。

私が小児眼科に一生懸命に力を入れる理由は、そこなのです。子どもがおなかをくだしたり、嘔吐すれば病気に気づきますが、近視で目が痛くなることはない。だから進行の実態に気づきにくいし、怖いのです。ご自身のお子さんが近視かもしれない、というふうに思っていただくだけで、治療の一歩目が楽になると思います。私は眼科の医師としてお子さんたちを、強度近視にしたくない。強度近視になってしまうと将来、黄斑変性、網膜剥離などの目の病気になりやすく、症状が進めば将来、失明する危険もなくはありません。そうしないために、近視を初期の段階で止めたいのです。一昔前に比べると、治療の選択肢も増えました。眼鏡や点眼薬以外に、当院ではオルソケラトロジーという視力矯正法も選択していただけます。お子さんの大事な目を守るために、子どもの目の現状を理解していただきたいと思います。

小児のほかに、どんな症状の方が来られますか?

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全世代の方が来られますが、父の頃から受診されている高齢の患者さんがやや多いですね。眼科疾患全般に対応しており、視能訓練士がおりますので斜視の視能訓練なども行っています。白内障の手術は日帰りが可能で、実際の手術時間は5~10分程度と短いですし、手術日でもいつもの通院のように帰っていかれる患者さんもいらっしゃいます。白内障の治療に用いる機器は常に先進のものを導入するようにしています。中高年齢層に多い緑内障では、レーザー治療も行っています。早い段階で処置を受けて眼圧を下げ、手術を回避していただきたいですね。

患者を治すために最善を尽くすのが医師の役割

関西ではまだ少ない、まぶたの手術も行うそうですね。

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眼瞼下垂症や涙道などの手術では、眼部の解剖学的な知識と、形成外科的な観点からの処置が必要になります。最近では、これらの要素を必要とする治療が専門的に研究されるようになり、専門的に学んできた幸島究先生を招いて、当院の手術室で手術をお願いしています。また、まぶたの病気としては眼瞼けいれんもよくみられますが、そこから脳神経内科領域の病気が見つかることもあります。専門性の高い医師に相談する意義は大きいと感じています。

患者さんとお話しされる際、どんなことを心がけていますか。

患者さんがご自身の意見を強く持っていたり、家庭の事情などがあって、治療法が限られることもあります。ですから当院でできるすべての選択肢について、良い面も悪い面もお伝えして選んでもらいます。私の意見を求められたらお話しもさせてもらいます。患者さんの年代によって話し方や使う言葉を選び、話を受け入れてもらえるように心がけます。高齢者や目の見えない方でしたら、患者さんにだけ大きく聞こえるスピーカーや、骨伝導のイヤホンを用意して、マイクを通してお話しします。医療は人と人との関わりですから、何とか患者さんとつながっていきたいと日々模索しています。そして、私を信じて任せてくださった患者さんの期待を裏切らないように、努力は惜しみません。

最後に、読者へのメッセージをお願いします。

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私の父は患者さんにとって非常に怖い存在だったようですが、今でも懐かしんでくださる方がいるのはうれしいことです。私も、父や親族から「患者のために生きよ」と言われ、地域の患者さんの健康を支える存在でありたいと思ってきました。患者さんとは意見が異なることもありますが、こちらの気持ちは必ず伝わると思いながら日々患者さんと向き合っています。眼科には公的な健診がなく、症状が進んでも放置したままのお年寄りがいますし、親御さんが不調に気づけず十分な治療を受けていないお子さんもいます。眼科疾患の多くは自然に治ったりはしないので、日頃から信頼できるかかりつけの眼科をもち、不調を感じたらすぐに受診してほしいですね。

自由診療費用の目安

自由診療とは

オルソケラトロジー/初期費用:両眼6万6000円、基本料金(3ヵ月以降):両眼1万1000円/月、適応検査:1万1000円

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