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藤本 勝秀 院長の独自取材記事

ふじもと眼科クリニック

(東大阪市/東花園駅)

最終更新日:2023/11/08

藤本勝秀院長 ふじもと眼科クリニック main

「患者さんに笑顔で満足して帰ってもらえるような、そんなクリニックにしたいんです」と笑顔で語るのは、「ふじもと眼科クリニック」の藤本勝秀院長。薬学部を卒業後、製薬会社での勤務を経て医学部に入り直し、医師になったという経歴の持ち主だ。「医師になる前の経験をクリニックに生かしたい」と、診療内容やコミュニケーションなどさまざまな面で患者目線での対応を心がける。そんな院長を長年にわたり支えているのが、看護師や視能訓練士などのスタッフたち。明るい雰囲気でてきぱきと動く彼女たちを見やり、「感じいいでしょ、みんな。スタッフはうちの財産です」と院長も太鼓判を押す。取材では、老若男女が訪れるという同クリニックの診療内容や、院長が望む診療の姿について語ってもらった。

(取材日2018年7月27日/情報更新日2023年9月19日)

「待つけれどまた行きたい」と思ってもらえるのが理想

たくさんの患者さんがいらっしゃると伺いました。

藤本勝秀院長 ふじもと眼科クリニック1

ありがたいことに、大勢の方に来ていただいています。ただ、その分待ち時間がかなり増えてしまって、申し訳なく思っているんです。もともと2013年にここに移転開業したのは、以前の場所が手狭になったからでした。待合室を思いきって広くして、吹き抜けを取り入れたのも、少しでもゆったりした気持ちで待ってもらえるようにとの気持ちからです。それでも現状は、移転当初より患者さんが増えており、数時間お待たせしてしまうことも珍しくありません。たいへん残念ですが、体調や忙しさから長時間待つのが難しい方、待ち時間を許容できない方には、ぜひお越しくださいとは言えない状況になってしまいました。

予約制は取り入れていないのですね。

当クリニックは予約制にはしておらず、来られた方から順に診察します。予約制にすると、診療できる人数が決まってしまいますからね。また、最近ではインターネットやスマートフォンを使った予約システムが多いですが、お年寄りには簡単ではありません。ですから、「待ってもらうけれど、来られた方は皆さん必ず診ます」というスタンスで診療しています。ただその分待ち時間が長くなってしまい、2時間3時間は当たり前の状態です。だからこそ、「待ってもらったからには満足して帰ってもらおう」という思いでいます。以前、スタッフとテーマパークに行きましたが、アトラクションでは何時間も並びますよね。でも、皆さん笑顔で出てきて、「また乗ろうよ」となる。同じように、「待つけれど、また行きたいな」と満足してもらえるクリニックにしたいと考えています。

どのような患者さんが来られていますか?

藤本勝秀院長 ふじもと眼科クリニック2

一番多いのは70代ですね。白内障が起きて見えにくくなるのは60~70代ですし、白内障手術が必要になるのも70代が中心です。一方で子どもの患者さんも多いですよ。視能訓練士がいて子どもの斜視弱視の視力回復訓練に力を入れているので、遠方からも通って来られます。また、学校で視力検診が行われる5~6月には、検査の用紙をもらった幼稚園児から小学生、中学生であふれかえります。その時期の夜診は、なかなか終わりません。中学生になるとコンタクトレンズを作りに来ますし、成人ではドライアイなどのご相談もありますよ。

思いやりあふれる診療で、元気を取り戻してもらう

先生がめざす「患者さんの満足」について、お聞かせください。

藤本勝秀院長 ふじもと眼科クリニック3

地域のかかりつけ眼科だからこそ、どの年齢層の眼科疾患にも的確な治療を行いたいですし、ここでできることは完結させたいですね。お子さんの弱視の治療や、高齢者の日帰り手術に力を入れるのもそのためです。待ち時間の関係から、本当はもっとお話を聞いてあげたいけれどそれがかなわずに申し訳ないと思うこともあります。だからこそ、診療はもちろん、私やスタッフの対応など、クリニックにいた時間すべてを気持ち良く過ごしてもらい、納得してにこにこっと元気に、良い気分で帰ってもらうことをとても大事にしています。多くの患者さんは、心配な症状があって、不安な気持ちで受診するわけです。医療側は原因を突き止めたり治療をしたりするだけでなく、不安を取り除かないといけない。お待たせしてしまう分患者さんへの気遣いや思いやりを大切にして、感じの良い雰囲気の中で元気を取り戻してから、帰れるようにして差し上げたいですね。

クリニックの雰囲気づくりには、スタッフの果たす役割も大きいですね。

当院のスタッフは皆、感じが良いでしょう? 長時間お待ちいただいている患者さんや、これから手術を受けられる患者さんに、状況を見てこまやかに声をかけてくれるんです。皆が気持ち良く接してくれているから、私もやりやすいですね。私が以前に勤務していた総合病院から、開業と同時にこちらへ移ってくれた女性スタッフが2人いて、中心になりよく働いてくれています。また、彼女たちが指導した新しいスタッフも成長しています。結婚や出産で退職しても、落ち着いたら働きに戻ってきてくれることが多く、これは本当にうれしいことですね。スタッフとはよく食事や野球観戦に行きますし、年1回の旅行も欠かしません。コミュニケーションをしっかり取って、彼女たちに笑顔で気持ち良く働いてもらうことが、患者さんの満足度アップにつながると思っています。

先生が患者さんの快適さや満足度を重視するようになった経緯を教えてください。

藤本勝秀院長 ふじもと眼科クリニック4

僕は大阪の下町で走り回って育った、いわば庶民の子です。大学の薬学部では、同級生の多くが大学院へ進み研究者になるのですが「なんか違うな」と。そこで製薬会社へ入り、医師にお薬を紹介する営業をしていました。また、結婚して子どもができると、子どもの病気で受診する機会も増えますよね。さまざまな医師と出会いましたが、患者さんの気持ちを想像せず、必要なことだけをばっさり言う医師も少なくなかった。しょんぼりしている妻を見ているうちに、僕ならばどうしたいか、と強く思うようになり、会社を辞めて医学部へ入り直したわけです。だから患者として病院を受診した経験、医師になるまでに感じた医療への思いは大事にしたいですし、回り道した時間が意味のあるものであったと思えるようにしたいですね。

負担の少ない白内障の日帰り手術に力を入れていきたい

話は変わりますが、最近気になっていることはありますか?

藤本勝秀院長 ふじもと眼科クリニック5

子どもたちのゲームでしょうか。近視になる子の割合も、非常に高くなっています。「眼鏡をかけたくなかったらゲーム控えなきゃだめだよ」とは言いますが、日常生活でのことですので、親御さんの姿勢が子どもの視力を左右しますね。大人のドライアイも気になっています。お仕事であればやむを得ないところもありますが、目薬や休憩、画面の位置などを工夫して、症状があれば早めに受診してほしいと思います。それから、カラーコンタクトレンズで角膜を痛める若い人が気になります。カラーコンタクトレンズはレンズに色が入っているので酸素の透過性が悪く、角膜が酸欠になりやすいんですね。さらに粗悪品の中には、レンズの表面に色がついているものもあって、余計に角膜を傷つけます。ゲームもカラーコンタクトレンズも、やってみたい気持ちはわかりますが、健康に害を及ぼすことを知ってほしいですね。

お忙しいと思いますが、リフレッシュとして楽しまれていることはありますか?

何と言っても野球の応援ですね。家族とも、スタッフともよく行きます。東花園駅からドーム球場まで乗り換えなしですので、水曜は必ず行きますし、週末もよく行きます。小さい頃から大学まで野球をやっていたので、ビールを飲みながら大声で応援するのが楽しくてたまりません。患者さんと野球談議で盛り上がって、看護師からアイコンタクトで急かされたこともありましたよ(笑)。

最後に、今後の展望をお聞かせください。

藤本勝秀院長 ふじもと眼科クリニック6

白内障の手術を、わざわざ希望して受診される方も多いので、できればもう少し多く取り組んでいきたいですね。逆に「怖いから」となかなか決心できない患者さんもいますが、手術を受けられたら「なんだ、もっと早く受けておけば良かった」と思われるかもしれません。それから、ありがたいことに多くの患者さんが来てくださるので、本当は医師を増やして二診制にして、待ち時間を減らしたい。でも、今のクリニックの良い雰囲気を変えたくないし、大事にしたいんですよね。ですから、同じ思いを持ってくれる医師と巡り合うか、あるいは子どもが眼科医師になって手伝ってくれるのを楽しみに待ちながら、頑張ろうと思っています。

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