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吉新 祥一 院長の独自取材記事

よしあら小児科

(西宮市/門戸厄神駅)

最終更新日:2019/08/28

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阪急今津線の門戸厄神駅から徒歩10分の場所にある「よしあら小児科」では、院長の吉新祥一先生が子どもたちの笑顔と健康を守るべく日々診療にあたっている。高木北小学校の校医やいくつもの保育園や幼稚園の園医を務めるなど、地域に根差したかかりつけ医だ。吉新院長は神戸大学医学部卒業後、大学病院やイギリスのバーミンガムこども病院など、さまざまな病院で経験を積み、満を持して2008年に現在のクリニックを開業した。多くの経験を積んだ吉新院長が、日々どのような診療をモットーとして子どもたちと向き合っているのか、じっくりと話を聞いた。
(取材日2019年4月9日)

さまざまな経験を経て2008年に開業

医師になろうと思われたきっかけは?

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高校2年生の頃に進路をどうしようかと考えたときに、当時は飛行機が好きだったのでパイロットになりたいと思っていました。しかしちょうどその時期から視力が落ち始めてしまい、パイロットは諦めようと。それなら人の役に立つ仕事がしたいと考えて、医者になろうと思いました。親は会社員でしたし、親類にも医者はいなかったのですが、小学生の頃扁桃腺が腫れてよく近所の小児科にお世話になり、その先生がとてもよい先生だったので印象に強く残っていたことや、もともと子どもが好きだったということもあり、医者になるなら小児科の医師になろうと最初から決めていました。

これまでにさまざまな経験を積まれていらっしゃいますね。

はい。2008年の開業まで28年間、大学病院を含めて10ヵ所くらいの病院で勤務いたしました。研修医を経て大学院に進学しましたが、そこで小児腎臓病の研究に携わり、その後指導してくださった先生の推薦をいただき、イギリスのバーミンガムこども病院に2年間留学しました。向こうでは主に腎生検の病理組織を材料として研究を行いました。あちらでは外来診察にとても時間をかけていたり、午前中にお茶の時間を取るといったゆとりのある診療をして、それがとても印象的でしたね。留学中に昭和から平成に年号が変わったことを思い出します。今年から令和! 随分昔の話になりましたね。

帰国後はどのような経験をされたのでしょうか。

帰国後の1990年4月、新しくなった鐘紡記念病院、今の神戸百年記念病院に赴任しました。1993年4月に、愛仁会千船病院に小児科医長として赴任し、新生児集中治療室、NICUの立ち上げに携わり、また小児の救急医療にも尽力しました。2003年4月には神戸赤十字病院に着任し、新病院の立ち上げに関わりました。長い勤務医時代を過ごしてたくさんの経験を積ませていただきました。

満を持して開業されたのですね。

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そうですね。最近は開業する人の年齢が下がってきていて、早い人は30代半ばで開業されていますが、私が開業したのは53歳の時です。自宅から車で30分くらいまでの場所に開業したいと思い、開業支援を依頼していろいろと探して、この医療ビルを紹介していただきました。それまで西宮という土地柄をほとんど知らなかった私ですが、当時はまだ周りの田んぼから聞こえてくるカエルの声が懐かしく響いてきたのも好印象でしたし、将来若い世帯が増えて小児科が必要な地域であるだろうと感じましたので、ここに決めました。

「ここを選んで良かった」と思われるような診療を

クリニックを運営する中で、地域的な特徴はありますか?

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今も周辺には畑が残っていますが、門戸厄神という土地はとてものどかな雰囲気です。転勤族の方が多い印象で、駅からのアクセスが良いというわけではないかもしれませんが、自転車で通院してくださる方も多いです。開業当時は予想していなかったのですが、近年子どもが増えてきているようですね。近隣の小学校がいっぱいになり、新しい小学校が建ちました。この2年ほどで小児科も増えた印象です。現在、高木北小学校の校医と、いくつかの保育園や幼稚園の園医も務めさせていただいています。

診療の上で心がけていることがあればお聞かせください。

小児科はやはり熱や嘔吐下痢などの急性疾患が多いですが、大概はいわゆる「日にち薬」で治っていくものです。でも中には入院や精密検査が必要なケースもあり、こうした重症の患者さんを見逃さないように、常にしっかりと診断するよう心がけています。特に赤ちゃんや幼児では「印象診断」が大事です。例えば歩ける年齢の子だったら、診察室に入ってくるときからどんな様子で入ってくるのかをしっかり見るんです。1人で歩いてきて椅子に座れるか、お母さんのサポートを受けながらか、もうぐったりしてしまっているのかなど、3段階くらい見るポイントがあります。「めぢから」もしっかり見ます。ちゃんとこちらを見てくれるか、うつろな視線か、重症度を判断する大事な目安なんです。こうして全身を把握した上で診察を行い、専門的な医療機関に診てもらう必要があるかどうかを診断します。長い間の小児医療の経験が「印象診断」に役立っていると思っています。

患者さんとのコミュニケーションについて意識していることはありますか?

特に赤ちゃんの場合は自分で症状を伝えられないので、いつもと様子が違うと感じている親御さんの感覚がとても大切です。お母さんやお父さんがお子さんについて、どう感じているかを、注意深くしっかりと聞くようにしています。ただもっとゆっくり時間をかけて診療にあたりたいところを、繁忙期になってしまうとたくさんの患者さんが待っているので、十分な時間をかけられないとことも多いので、反省する思いもあります。また、わからないことは「今の時点ではわかりません」と正直にお話しし、症状の経過を見ることを説明しています。「この小児科を選んで良かった」と思っていただけるように、できるかぎり丁寧な診療を提供できるよう日々尽力しています。

どんな症状を訴える患者さんが多いですか?

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発熱や咳、鼻水、腹痛、嘔吐下痢などの腹部症状、そして発疹など皮膚症状で受診されることが多いですね。急な発熱は、子どもによくある全身症状の一つで、原因は大半がウイルスや細菌の感染症です。勤務医の時は発熱の原因が髄膜炎で治療に苦慮したケースが多々ありました。けれどこの10年で赤ちゃんへの予防接種が充実し、恐ろしい細菌性の髄膜炎が激減しています。たいへん喜ばしいことです。生後2ヵ月からの予防接種をぜひ忘れずにお願いしたいと思います。アレルギー疾患においては、やはり喘息や食物アレルギーなどが多いです。赤ちゃんで離乳食を始める前にアレルギー検査をしたいという親御さんもいらっしゃるのですが、それはあまり勧めていません。血中にアレルギー抗体があっても、実際に食べてみたら大丈夫ということもあるので、血液検査で反応があるからこれはやめておきましょう、というのはちょっと違うのかなと思っています。

不安を感じたら気兼ねなく来院してほしい

先生のプライベートについてお聞かせください。

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これといえる趣味はないのですが、芦屋川沿いをウォーキングしたり、ストレッチの専門店で体を伸ばしてもらったりしています。それから昔から飛行機が好きなので、完成品のプラモデルや、ダイキャストモデルをオークションで購入し、コレクションしています。いつの間にかかなり増えてしまって家族から片付けるように言われているのですが、ゆくゆく整理をしてきちんと飾りたいです。

初めての子育てで不安があるお母さんに対してアドバイスはありますか?

どの程度の症状で小児科にかかればいいのか悩むお母さんが多いようですが、当院にお越しになるお母さんには「不安に思ったらとりあえず来院していただく」ようにお伝えしています。お子さんの様子がいつもとちょっと違うな、と思ったら診察を受けることで安心につながりますし、重要な疾患を見逃さずに済みます。逆に夜中の発熱などは、しっかり睡眠が取れていれば一晩様子を見ても大丈夫、というようなお話もします。状況に合わせたアドバイスをするように心がけています。

読者へのメッセージをお願いします。

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小児科に来ると別の病気をもらってしまうと心配されるお母さんもいらっしゃいますが、隔離室も用意していますので、安心して来院してください。また、ベビーカーのままお入り頂けます。親御さんから信頼されるかかりつけ医をめざして日々診療を行っておりますので、何か心配なこと、不安なことがありましたら、ぜひ来院していただければと思います。そして地域の子どもたちの健やかな成長をずっと見守っていけたら、小児科の医師としてとても幸せに感じます。

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