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嶺井 弘行 院長の独自取材記事

みねい歯科医院

(奈良市/新大宮駅)

最終更新日:2022/07/12

嶺井弘行院長 みねい歯科医院 main

恋の窪町バス停から徒歩1分。ビルの2階に「みねい歯科医院」はある。「今が一番仕事が楽しい」と語るのは嶺井弘行院長。とにかく人が好きで、患者からも好かれていそうな印象を受けた。今いるスタッフが60歳になるまでは診療を続けたいと話す嶺井院長。スタッフに支えられ、患者に支えられ、師匠の教えにも支えられていると言い切れるのは、嶺井院長の器が大きいからだろう。同院は怖くない・痛くない治療をめざし、何よりも患者が気軽に話しやすい雰囲気づくりに努めているという。そのため、かかりつけ医としてだけでなく、セカンドオピニオンとしても役立ちたい思いがある。歯科治療だけでなく、患者の人生をサポートできるような歯科医師を目標にしていると話す嶺井院長。インタビュー中も、人と治療に対する熱意が伝わってきた。

(取材日2022年4月4日)

スタッフとともに歩んだ18年。今後も地域のために

歯科医師をめざしたきっかけを教えてください。

嶺井弘行院長 みねい歯科医院1

昔から、医師や歯科医師に対して憧れがあったんですよ。かっこいいなと思っていて。友人に医師や歯科医師の子どもが多かったせいもあるかもしれません。そのうちに姉が医学部に進み、いとこも歯学部に進みました。医師という職業が一気に身近なものになったんです。それがきっかけで、僕も医学を勉強したいと決心しました。九州歯科大学に進んだのは、浪人していた時、先に入学していた同級生に誘われたからですね。九州は魚がおいしくて、温泉がたくさんあるところがいいですね。今まで家族旅行で4回ほど行きました。別府の温泉が特に気に入っています。

開業して20年近くたつクリニックだそうですね。

2004年に開業したので、今年で18年ですね。僕が今50歳なんですが、72歳までは現役で歯科医師でありたいと思っています。というのも、当院のスタッフは30~40代が多くて、中には開業直後から勤め続けてくれている人もいるんです。その人たちが60歳を迎えるまでは、当院も稼働し続けていきたい。当院は本当にスタッフに恵まれているんです。開業当初は私も患者さんにブラッシング指導していたんですが、歯科衛生士の指導のほうが上手なので、僕は治療に専念して、口腔ケアは歯科衛生士に任せたほうがいいんだと、その時気づきました。僕では聞き出せない患者さんの話も、歯科衛生士や受付が上手に聞き出してくれることもあります。当院はスタッフに恵まれているんです。本当にありがたいと思っています。

以前勤務していた「おかもと歯科」の院長に多大な影響を受けたそうですね。

嶺井弘行院長 みねい歯科医院2

そうなんです。院長の岡本光司(みつじ)先生は僕の師匠のような存在で、開業した今でも悩んだときは相談しに行っています。開業も、岡本先生が勧めてくれたんです。普通は自分のクリニックの近くで開業されるのは嫌だと思うんですが、岡本先生はそんなことなくて。むしろ、おかもと歯科の近くに空いた物件ができたから、僕に「あそこいいぞ」と勧めてくれたんです。「患者さんも連れていきなさい」とも言ってくれて。今でも、おかもと歯科時代の患者さんが来てくださいます。僕が目標としているのはおかもと歯科であり、岡本先生のような歯科医師になりたいと思っています。

通いやすく、怖さと痛みのない治療をめざして

理想とする歯科医院像はありますか?

嶺井弘行院長 みねい歯科医院3

通いやすく、痛みの少ない治療のできるクリニックをめざしています。お子さんの患者さんに「痛くない?」と声をかけるのは普通ですが、僕は子どもであろうが50歳の社長であろうが、皆さんに「痛くない?」と声をかけています。それくらい、僕は患者さんに負担をかけたくないと思っています。だから機材のデジタル化を進めていますし、患者さんの様子や背景を知ることで、「この患者さんは何を求めて来院しているのか」を考えるようにしています。患者さんのニーズを知るために、患者さんの話を聞くことはもちろんですが、他院から紹介された患者さんであれば、どのクリニックやどの先生からの紹介かを見ますね。このクリニックはこういう患者さんが多いとか、この先生からの紹介ならこんなニーズを持った患者さんだろうという推察をするんです。

デジタル化を進めていらっしゃるんですね。

デジタル化をすることで、治療の精度がまず上がります。例えば歯の根の治療ですね。根っこの先まで薬が入ったかどうか、今までははっきりと確認する方法がありませんでした。それがデジタル化によって、薬が入ったかどうかを簡単に確認できるようになったんです。デジタル化によって作業時間の大幅な短縮にもつながりました。歯のかぶせ物を作るときに、これまでは歯型を採って歯科技工士に送り、歯科技工士が石こうからかぶせ物を作って削って、という作業が必要でした。1つ作るのに6時間ぐらいかかっていましたからね。それがデジタルだと、まず歯型を採る必要がなくなり、口腔スキャナーで撮影したデータを歯科技工士に送るだけ。歯科技工士もデータに合わせてかぶせ物を作るので、削ったり調整したりという作業が少なくなるんです。作業時間も1時間ぐらいになりましたね。めざすは1日で治療が終えられるクリニックです。

デジタル化のメリットは?

嶺井弘行院長 みねい歯科医院4

一番は、患者さんの負担が軽減できることです。小さいお子さんはエックス線写真を3枚撮るだけでも一苦労です。口の中にフィルムを入れて撮影する場合もありますから、患者さんによっては嘔吐反射が出る方もいらっしゃいます。苦痛ですよね。しかしパノラマ歯科用CTという機材は、マスクをしたままでもエックス線写真が撮れるんです。1回撮れば、10ヵ所の小さな画像に再構成できます。撮影は1回で済みますし、口の中に何かを入れることもありません。これは患者さんの負担軽減になるとともに、感染症などのリスクを減らすことにもつながります。それに、当院は訪問診療も行っているのですが、スキャナーをポータブルにしたことで、訪問診療にも持っていけるようになりました。訪問診療は持ち運べる荷物にも限りがありますから、ポータブルのスキャナーは非常に助かります。

患者の歯の健康を守り人生をサポートできる歯科医師に

口腔がん検診について教えてください。

嶺井弘行院長 みねい歯科医院5

他院ではあまり取り扱っていない検診だと思ったので、当院に取り入れました。口の痛みを訴えて検診を受ける方は多いですが、中にはがんではなく、歯ぎしりが原因だったりすることもあります。そうなると、なぜ歯ぎしりをしてしまうのか、今度は歯ぎしりをする原因を突き止めていくんです。今は新型コロナウイルスの影響で、ストレスを抱えた人も多いですが、口腔環境を通して、その人の背景が見えてくるんです。がんを見つけることだけが検診の目的ではありません。また、検診を受ける患者さんの中には、「かかりつけ医には聞きづらいからここに来た」という方もいらっしゃいます。僕はそれで構いません。かかりつけ医としてだけでなく、セカンドオピニオンとしても使ってもらえたらうれしいです。僕に手伝えることがあれば、全力でお手伝いさせていただきます。

歯を残すためのアドバイスなどあればお願いいたします。

診療していると、今すぐ抜く必要はないけれど、今後少しでも口腔環境が悪くなれば抜かなければならないという歯はよくあるんです。僕としてはできる限り天然の歯を残したいので治療に全力を尽くしますが、歯や口腔環境が最終的にどうなるかは、患者さんご自身にかかってきます。大事なのは毎日きちんと正しい歯磨きを続け、定期的に通院してメンテナンスを受けること。患者さんの努力と、歯科衛生士の丁寧なメンテナンスがあれば、歯を残すことができると僕自身は思っていて、それを多くの患者さんに伝えていくのが、自分の役目だと思っています。

最後に、今後の展望をお願いします。

嶺井弘行院長 みねい歯科医院6

今後もずっと患者さんのことを考えていきたいです。悩みがあれば解決策を見つけていきたいですし、僕は当院での治療にこだわることはしません。患者さんのお住まいや状態によって、「この地域ならこのクリニックが近いし良い治療をしてくれる」「このケースならこの先生が得意」というように、患者さんに合ったクリニックや歯科医師を紹介します。高齢の患者さんになると、治療だけでなく通院の負担なども考慮する必要がありますから。僕はこの土地が好きなので、身近な相談相手として使ってほしいと思っています。人の人生をサポートできる歯科医師になれたら最高ですね。

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