亀谷 宜隆 院長の独自取材記事
亀谷クリニック
(川崎市中原区/向河原駅)
最終更新日:2026/06/22
向河原駅から南に約750m。南武沿線道路沿いにある「亀谷内科クリニック」を訪ねた。同院は、亀谷麒與隆(かめがや・きよたか)前院長が、「地元に恩返しを」と1996年に開業。2023年から亀谷宜隆(よしたか)先生が院長を務める。現在は、日本皮膚科学会皮膚科専門医である亀谷葉子先生が非常勤で皮膚科外来を担当。内科も皮膚科も両方の診療を受ける患者が多いという。中丸子周辺には長らく皮膚科専門医がいなかったこともあり、皮膚科外来は周辺住民に非常に喜ばれているそう。シャキッとした姿勢で、ハキハキとしながら優しい口調で話す亀谷院長。院内を案内してくれた時も、非常に動作が軽やかで驚かされた。そうした院長の若々しさの秘訣や、葉子先生との連携、診療で大切にしていることなどを亀谷院長に聞いた。
(取材日2025年3月10日)
高い専門性を持つ、頼れる地域のホームドクター
どういった患者さんがいらっしゃいますか?

地元の方々が多くいらっしゃいます。開業したのは、内科医で慶應義塾大学病院の客員教授だった父です。その父からクリニックを承継しているので、患者さんの中には私の子ども時代を知る方々も少なくありません。たまには品川や立川といった、遠方からおみえになる患者さんもいらっしゃいます。インターネットで情報を調べて、当院にたどり着くようです。私は日本肝臓学会肝臓専門医の資格を有していますが、その資格を持つ医師の数はあまり多くないため、肝臓専門医を探す中で当院を見つけてくださるのでしょう。基本的には、困ったときに受診する「街のお医者さん」というスタンスなので、どういった症状でも診察します。より専門的な診療や検査が必要と判断したときには、他の医療機関と連携することも欠かしません。近隣に、クオリティーの高い医療を提供する病院やクリニックがあるのも、この地域の良いところです。
クリニックの診療の特徴は何でしょう。
特徴の1つは、私が内科・消化器・肝臓を専門とする医師であることと、併設する皮膚科も専門の医師が診療を行っていることです。この地域には昔から皮膚科のクリニックがほとんどありませんでした。そのため、私が皮膚疾患を診ることもあったのですが、皮膚科専門医で私の妻である葉子医師が非常勤として診療を始めてくれたことで、とても助かっています。葉子医師は、さまざまな病院で研鑽を積み、2014年から川崎市立井田病院でも非常勤として勤務しています。皮膚科専門医としての知識や経験が豊富で、私も勉強になることばかりです。また、当院では各種検査機器もそろえています。エックス線検査、バリウム検査に対応していますし、エコー検査、不整脈の検査も可能です。内科では珍しく、眼底検査機も設置しています。例えば、動脈硬化の評価を行う際には、頸動脈をエコーで診た上で、時には眼底カメラを使って直接動脈の観察をすることもあります。
感染症対策にも力を入れているそうですね。

はい。当院では、新型コロナウイルス感染症の流行当初からその診療に関わってきました。それ以降、保健所のコールセンターの対応なども受け入れていたため、当院を新型コロナウイルス感染の患者さんが多く受診されたのです。そこで、可能な限り患者さん同士の接触を避けられるよう、検査室を感染症患者用の待合室に変更しました。診療時間も午後を感染症専門の外来のみとし、完全予約制に。その体制はコロナ禍以降、現在まで継続しています。感染症予防のために改装も行ったので、今後もこの体制は維持していく予定です。新型コロナウイルス以外でもインフルエンザなど、感染症は毎年流行していますので、より安全な体制での診療が可能となった点は良かったことだと思います。
患者の動作、声、表情を通して「五感で診る」診療
先生のご経歴についてもお教えください。

慶應義塾大学医学部を卒業後、同大学病院に勤務し、消化器内科の中でも肝臓を専門として選びました。大学院を経て、東京医療センター消化器内科で肝臓疾患を担当し、数多くの症例の診療に携わりました。2000年から博士研究員として米国ボストンのマサチューセッツ総合病院、ハーバード大学医学部に勤務し、6年間肝臓病の研究を進めました。主にC型肝炎動物モデルからの発がんの研究を行い、その際の論文がアメリカの医療雑誌などに掲載されたこともあります。海外の医療を経験して帰国し、地域に根差した総合的医療を行いたいと、当院を承継することにしたのです。
診療で大切にしていることはどんなことですか?
患者さんを「五感で診る」ということです。患者さんの立ち座りの動作、歩き方、表情、匂い、声といったことをくまなく観察します。そのため、私の診療は、待合室にいらっしゃる患者さんを呼びに行くところから始まります。診察室に入ってきてからでは、診察のための情報量が少ないからです。患者さんの動作を見て、それだけで症状の程度や変化がわかることも多々あります。患者さんをよく観察し、的確に話を聴き、丁寧に説明をする。これらを私は診療で大切にしています。
先生ご自身も健康維持に取り組まれているそうですね。

そうですね、基礎体力をつけるために、主にランニングを取り入れています。例えば、外食時にレストランまで走って行くなど、日常に取り入れることがポイントです。ランニングを交通手段の一つと位置づければ、生活に取り入れやすくなります。疲れたら電車やバスに切り替えればいいんです。患者さんに運動療法などを伝える際にも、いつでもどこでもできるよう、道具などを使わずに自分の体重を使ってできる運動をご提案しています。
皮膚科との相互連携をより深め、精度の高い診療を
皮膚科ではどういった疾患が多いでしょうか。

毛染めや化粧品、金属によるかぶれ、アトピー性皮膚炎、湿疹、蕁麻疹、水虫、爪水虫、たむし、指や足趾のひょう疽、蜂窩織炎、丹毒、乾癬、外傷の縫合など一般皮膚科を診ています。美容皮膚科にも対応し、壮年性脱毛症などの相談にも乗っています。しみやいぼ、良性腫瘍のレーザー治療をご希望の場合には、川崎市立井田病院にて葉子医師の勤務日に対応しています。超音波エコーを使って診断し悪性腫瘍の小手術を行うことも。また、しわのケアにも対応しています。巻き爪や陥入爪治療には、形状記憶ワイヤー、クリップなどさまざまな矯正器具を使ったり、爪と皮膚の間にチューブを入れるガター法を行ったり、侵襲性の低い方法で治療をしています。詳しくは当院のホームページをご参照ください。乾癬、掌蹠膿疱症、アトピー性皮膚炎、円形脱毛症治療には、光線療法や生物学的製剤の投与も行っています。光線療法には、症状の鎮静化といった効果が期待できます。
内科と皮膚科の連携はどのようなメリットがありますか?
内臓疾患と皮膚病は関連することが多く、連携により病気の早期発見と治療につながることがあります。例えば、慢性じんましんで皮膚科を受診し、何をしても良くならないというケース。内科で肝臓の機能を調べて、免疫の過剰反応を起こしていることがわかった場合には、その治療を行うことでじんましんの改善につながることも考えられます。寝たきりの患者さんでは、床ずれの問題もあるでしょう。床ずれは皮膚だけを治療しても改善につながらないことがあり、その場合は内科的アプローチが必要なケースもあります。また、皮膚科で肝機能障害のある患者さんへ薬を出す際、処方判断を内科医と一緒に行えるというメリットもあります。内科医の私の視点では、ケガの処置が上手な皮膚科医がいてくれることは、とても心強いことです。皮膚科医は皮膚の縫合に慣れているので、ケガの処置も上手なのです。内科と皮膚科が連携しているメリットは大いにあると思いますね。
最後に、患者さんへメッセージをお願いします。

プライマリケアで重要なのは、異常を早く見つけて治すことだけでなく、病気を未然に防ぐことです。そのために、当院では食事や運動療法、減塩などに関する生活習慣病のパンフレットを患者さんにお渡しし、しっかり理解していただけるように努めています。結局のところ、さまざまな病気治療の目的は、将来寝たきりにならないことです。そのための道具として検査があり、薬があると思っています。ですので、健康診断でがんが見つからなかったから良しとするのではなく、将来寝たきりにならないために、運動療法を基礎とした体力づくりを行いましょう。そして、体調面で何か心配なことがあれば、まずは当院を窓口として頼っていただければと思います。
自由診療費用の目安
自由診療とは巻き爪治療(爪1本に対する費用)/ワイヤー法:手技代3000円、材料費4400円(6本分)、クリップ法:手技代1650円、材料費4950円、超弾性ワイヤーによる治療:手技代2500円、材料費5500円、ガター法:手技代1800円
壮年性脱毛症の治療/外用薬5500円~

