矢島 一成 院長の独自取材記事
矢島歯科医院
(川崎市中原区/新丸子駅)
最終更新日:2025/06/20

東急東横線・新丸子駅西口より徒歩1分、高架線路沿いのビルの1階に「矢島歯科医院」がある。1974年に新丸子に開院以降、地域に根差して長く診療を行ってきたクリニックだ。入り口がガラス張りで院内は明るく、駅からも近いため通院しやすい環境が整っている。院長の矢島一成先生は日本歯科大学卒業後、診療経験を積み、約10年前に父である先代の院長から同クリニックを引き継いだ。クリニックでの診療に限らず訪問診療も行うなど、幅広い患者層に柔軟に対応しながら診療を行っている。「せっかく選んで来てくれたのだから、最後まで精一杯対応したい」と言う矢島院長に、診療の特徴や力を入れている診療について詳しく話を聞いた。
(取材日2025年5月8日)
幅広い患者層に柔軟に対応するクリニック
歯科医師になったきっかけとこれまでの経歴を教えてください。

父親が歯科医師で、その背中を見て育ったことがきっかけです。小さい頃から歯科医師になることに疑問はなかったですね。日本歯科大学を卒業後、10年ほど診療経験を積み、父親から当院を引き継ぎました。さまざまな事情を持つ患者さんにも対応できるように、障害のある患者さんへの治療についても勉強をしました。以前勤務していた歯科クリニックが訪問診療を行っていたこともあり、通院が難しい患者さんの訪問診療を当院でも行っています。
どのような患者さんが来られますか?
当院の最寄り駅である新丸子駅は東急東横線と東急目黒線の2系統が乗り入れており、渋谷方面、目黒方面、横浜方面へのアクセスの良さから、幅広い世代の方々が暮らす街です。そのため、患者さんも子どもから高齢の方までさまざまですね。父である先代からの患者も多く、世代を越えて来院していただいています。地域に根差した診療を継続的に行っていきたいですね。他にも、病状が安定している感染症の方や障害のある方、通院が難しい方など、いろいろな事情をお持ちの患者さんの診療にも対応しています。
配慮が必要な患者さんを積極的に受け入れている理由を教えてください。

きっかけとなる特別な経験があって診療を行っているわけではありません。当院では衛生管理を徹底しているので、他の患者さんと同じように診療できるというだけのこと。だから、特別なことだという感覚はないんです。寝たきりだったり、障害があったり、通院そのものが難しい患者さんには訪問診療で対応をしますが、これも私にとっては普通のことです。「治療してほしい」と来院される患者さんの気持ちはみんな同じ。せっかく当院を選んでくれたのだから、一人ひとりの患者さんにしっかり向き合い、自分にできることは精いっぱいしたいと考えています。
充実した設備で予防歯科にも力を入れる
診療において大切にされていることは何ですか?

患者さんに負担をかけたくないので、痛みが少ない治療を提供することをめざしています。「歯医者は痛いから嫌だ」という患者さんの声を何度も聞くうちに、「歯医者さんでの嫌な思いを和らげること」を重視するようになりました。痛みの少ない治療を適切に、かつ迅速に行うことで、少しでも治療に対する嫌な気持ちが和らげばいいなと。だからこそ処置は自分にできる範囲で行い、複雑な症例の場合は専門の病院を紹介するようにしています。患者さんの状態に合わせた早期的な判断が、結果的に患者さんのためになるからです。
予防歯科にも力を入れているそうですね。
予防歯科で大切なのは患者さんの今のお口の状態を知ってもらうこと。そのファーストステップとして、当院では唾液検査を行っています。唾液検査は5分くらいでできる簡単な検査で、虫歯や歯周病のなりやすさ、口臭の有無を調べます。結果をもとに歯磨き指導や適切な処置につなげることができるので、これからも続けていきたいですね。また、口腔内の状態をより知ってもらうために、拡大映像装置も活用しています。実際に目で見てもらうことで、患者さんにとってわかりやすく、より丁寧な説明が行えると思い導入しました。4Kの高画質で録画したデータはその後も利用することができますよ。
患者さんとのコミュニケーションも大切にしていると聞きました。

患者さんにとって何でも話せるクリニックでありたいと思っているんです。些細なことでも気軽に相談してほしいので、1人あたり30分程度の時間をかけて診療を行うようにしています。患者さんが安心して治療を受けられるように、説明の際にはゆっくり話したりイラストを利用したり、なるべくわかりやすい説明を心がけていますね。拡大映像装置を導入したのも、患者さんとのコミュニケーションをより円滑にするためでもあるんです。当院はさまざまな患者さんに来ていただくので、視覚的にも理解できるように設備を整えることで「相談しやすいクリニック」になればと考えています。
誰でも気軽に相談できる歯科医院でありたい
他にはどんな診療を行っていますか?

通院が難しい方のために訪問診療にも取り組んでいます。「大変ではないですか?」と聞かれることもありますが、休診日を利用して行っているので特に負担ではないですね。訪問診療では寝たきりの患者さんの治療以外に、障害のある方の摂食嚥下の相談や処置も行っています。日常的な舌の動かし方などを指導しています。その都度、うまくコミュニケーションを取りながら根気強く接していきたいと思っています。
今後の目標や展望を教えてください。
お子さんや若い方の歯の健康を積極的に守っていきたいと考えています。新丸子は立地の良さから、若者世代、子育て中の働き盛りの世代など若い世代の方々も暮らす街。当院が注力している予防歯科を多くの若い方にも受けていただき、お口の健康を考える機会をつくってもらいたいですね。また、ぜひ外国の方にも来ていただきたいなと思っています。私自身、高校時代はイギリスに住んでいた経験もあり、外国の方の診療にも抵抗がありません。最近は英語を話していないので少し不安はありますが、精いっぱい対応させていただけたらと思っています。
読者にメッセージをお願いします。

当院では障害のある方、感染症をお持ちの方、通院が難しい方など、さまざまな事情をお持ちの患者さんも分け隔てなく診療します。せっかく選んで来ていただいたのだから最後まで精いっぱい診療するのが私のポリシー。患者さんにとって歯科医院での嫌な思いが和らぐように、痛みの少ないベストな治療ができるように最善を尽くします。患者さん一人ひとりにさまざまな事情があるかと思いますが、そこも含めて診療したいと考えていますので、まずは気軽に相談いただけるとうれしいですね。これからも地域に必要とされる診療ができるように、どんな患者さんに対しても自分にできる限りの診療を行っていきます。
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マウスピース型装置を用いた矯正については、効果・効能に関して個人差があるため、必ず歯科医師の十分な説明を受け同意のもと行うようにお願いいたします。