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異常な疲労感は要注意
甲状腺や糖尿病の診療は専門医療機関へ

おばな内科クリニック

(川崎市中原区/武蔵新城駅)

最終更新日:2024/04/10

おばな内科クリニック 異常な疲労感は要注意 甲状腺や糖尿病の診療は専門医療機関へ おばな内科クリニック 異常な疲労感は要注意 甲状腺や糖尿病の診療は専門医療機関へ
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何時間寝ても疲れが取れない、食べても痩せていく、生活習慣は変わっていないのに体重が増えてきたといった体の変化はないだろうか。特段どこが痛いといった症状はなくても、全身の不調を引き起こすのがホルモンの分泌異常に伴う病気だ。こうした内分泌に関する病気を専門とするのが、「おばな内科クリニック」の川名部新院長。 日本内分泌学会内分泌代謝科専門医としてさまざまな症例を経験してきた。内分泌に関する疾患としてはバセドウ病や橋本病といった甲状腺疾患が代表的だが、その発見は簡単ではない。川名部院長は「内分泌代謝科専門医だから気がつける視点があると思います」と話す。甲状腺疾患の初期症状や治療法などについて川名部院長に話を聞いた。

(取材日2024年03月01日)

なかなか治らない不調の裏に甲状腺疾患が潜む可能性。専門の医師ならではの視点で早期発見、治療をめざす

Q甲状腺の病気や初期症状はどのようなものがあるのでしょうか?
A
おばな内科クリニック 日本内分泌学会内分泌代謝科専門医として高精度の診療を行う院長

▲日本内分泌学会内分泌代謝科専門医として高精度の診療を行う院長

甲状腺は喉仏のすぐ下にある器官で、甲状腺ホルモンを分泌しています。甲状腺ホルモンは全身の代謝や脈拍、体温、自律神経などの働きを調整するものです。その甲状腺ホルモンが正常に分泌されなくなると、全身にさまざまな症状が現れます。甲状腺の病気で代表的なものは、バセドウ病と橋本病です。バセドウ病は甲状腺ホルモンが過剰に分泌されてしまうのに対して、橋本病はホルモンの分泌が少なくなってしまいます。バセドウ病の初期症状で多いのは、多汗と動悸です。バセドウ病はホルモンが過剰に分泌されるので、代謝が上がり、汗をかいたり体重が減ってきたりします。反対に橋本病は、汗をかかなくなったり、体重が増えたりします。

Q甲状腺の疾患について詳しく教えてください。
A
おばな内科クリニック 「こんな症状でも受診していいのかな」が病気に気づく大切な一歩

▲「こんな症状でも受診していいのかな」が病気に気づく大切な一歩

甲状腺の病気は一部ウイルス感染が原因となるものもありますが、代表的なバセドウ病や橋本病は免疫の異常が原因で発症します。突然発症することが多く、男女比では女性の割合が高いとされます。年代ではバセドウ病が20代から40代、橋本病は20代から50代の方に多くなっています。女性の場合、妊娠にも影響がありますので注意が必要です。遺伝は関係しないといわれていますが、体質が似ているからか、ご家族に甲状腺の病気がある方は罹患しやすいように感じます。もし、ご家族に甲状腺の病気を患った方がいらっしゃる場合は、症状が出たときに疑ってみてもいいかもしれません。

Q具体的にどのように治療を進めることになるのでしょうか?
A
おばな内科クリニック 超音波エコーでの検査が可能。定期的な検査で早期発見に努める

▲超音波エコーでの検査が可能。定期的な検査で早期発見に努める

甲状腺の病気が疑われる場合は、まず血液検査を行います。血液検査で甲状腺に関連する項目の数値やバセドウ病の原因となる抗体も調べられるので、診断をする際には重要です。さらに、超音波を使って甲状腺を調べ、見た目ではわからない甲状腺の大きさの異常や、腫瘍を確認します。ホルモンが過剰に出る甲状腺亢進症の治療法は薬物療法、手術、アイソトープ治療の3つがあり、患者さんに合わせた選択が必要です。バセドウ病は2~3年で薬をやめることが目標ですが、再発率が高いため、長期での観察は欠かせません。反対に、橋本病などの甲状腺機能低下症の場合は、薬物療法しかなく、薬でホルモンの調整を図りながら生活していくことになります。

Q他に先生が専門とする疾患にはどういったものがありますか。
A
おばな内科クリニック 治療では、患者との丁寧な対話で一人ひとりに合った治療法を提案

▲治療では、患者との丁寧な対話で一人ひとりに合った治療法を提案

甲状腺疾患以外では、日本糖尿病学会糖尿病専門医として糖尿病の治療にも注力しています。糖尿病は健康診断の項目にも含まれているので、割とすぐに発見されることが多いのですが、実はその背景に内分泌の病気が隠れていることもあるのです。甲状腺の病気によって血糖値が高くなっている可能性もありますし、太りやすくなった原因が内分泌の病気によるものだったということも少なくありません。その場合は、糖尿病の治療を行っていてもなかなか改善につながらないということになります。ですので、当院では問診の際に、糖尿病と診断されてからどのくらい経過しているかということに加え、急激な血糖値の変化などにも注意しています。

Qこのクリニックにかかるメリットは何でしょうか?
A
おばな内科クリニック 見落とされがちな甲状腺疾患を敏感に察知し、地域の患者を守る

▲見落とされがちな甲状腺疾患を敏感に察知し、地域の患者を守る

日本内分泌学会内分泌代謝科専門医がいることだと思います。甲状腺などの病気の症状は、更年期障害など他の病気のほか、疲れやストレスなどによる症状と区別がつきにくいものです。その点、私たちはさまざまな症例を勉強し、経験してきている分、甲状腺の病気に気がつきやすいと自負しています。言葉にするのは難しいのですが、患者さんの外見や様子からだいたいの判断ができます。まずは問診時に疑えるかどうかが重要です。そもそも、内分泌疾患の疑いを持たなければ検査もできません。初期症状が出てから数年たって病名が判明するというケースもあります。当院では、疾患を早期に発見し治療を始めることをめざし、日々の診療にあたっています。

ドクターからのメッセージ

川名部 新院長

甲状腺疾患などの症状は非常にわかりにくいので、「こんな症状で受診してもいいのかな」などと思わず、少しでも体に不調があれば受診してください。特に体重の増減や動悸、汗のかき方など、急な変化が2週間以上続くときには注意が必要です。検査の結果問題がなければ安心して生活できますし、病気が見つかれば早期に治療ができます。当院は医師だけでなく、スタッフを含めてワンチームとなって患者さんをサポートしますので、「こんなことで……」などと思わずに、気軽な気持ちで来院いただければと思います。

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