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重藤 真理子 院長の独自取材記事

まり眼科

(鎌倉市/湘南深沢駅)

最終更新日:2022/08/03

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湘南モノレール江の島線の湘南深沢駅は、改札口のないのんびりとした風情の無人駅。その湘南深沢駅から歩いてすぐのビル3階にある「まり眼科」もまた、趣が感じられるクリニックだ。住居をリフォームした院内は、アットホームで温かみのある空間。まるで気の置けない友人宅を訪れたような、リラックスした気分で診療を受けることができそうだ。やわらかな語り口と優しい笑顔が魅力的な重藤真理子院長は「患者さんと面と向かって顔を合わせることを大切にしたい」と語る。バリアフリー対応の院内や診療における心がけ、今後メインに取り組んでいきたいという往診への思いなどについてたっぷりと聞いた。

(取材日2016年3月3日/情報更新日2022年8月1日)

バリアフリー対応のアットホームなクリニック

とても落ち着く雰囲気のクリニックですね。

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ありがとうございます。もともと居住用のスペースでしたので、クリニックとしては決して使い勝手が良いとはいえませんが、必要に応じて改装しました。診察室の奥は、もともとバスルームだったんですよ。アットホームな雰囲気は、木製家具の温かみによるところも大きいのかもしれませんね。実は、待合室のベンチやカルテ棚など、すべて夫の手作りなんです。私の夫はドイツ人なのですが、ドイツの男性はこうした大工仕事は当たり前のようにやってしまうらしいのです。また、院内はバリアフリー対応になっていて、古い建物ながらエレベーターがあり、入り口にスロープを設けています。トイレは受付スペースを削ってでも、車いすで入れるようスペースを広く設けました。

棚には紙のカルテが並べられていますね。

眼科のカルテはスケッチなどがメインとなることもあって、私は手描きが可能な紙カルテを続けています。保存という観点からは電子カルテに利があるのですが、カルテ入力のためパソコンの画面に集中して、患者さんと顔を合わせてお話しできなくなるのは嫌だなと思いまして。開業以来のカルテをすべて保管していて、この棚からはみ出た分は、奥の部屋を占領しています(笑)。電子カルテ導入には手間がかかるというのもありますが、何より、デジタルで入力するほどではないちょっとした雑記が残せなくなるのが残念に思うのです。雑談から得た患者さん情報をメモしたり、いただいたお手紙やハガキを挟んでおいたり。今後も診療の空気感を残せる紙カルテは続けていきたいと思っています。

この場所で開業された経緯を教えていただけますか?

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実はきっかけは子どもなのです。私は九州出身で、夫の転勤で神奈川県に引っ越してきました。こちらでも総合病院などでの勤務を続けていましたので、子どもたちは保育園に預けることに。保育園の間は大丈夫でしたが、小学生になるとそうもいかなくなって。「それなら子どもの近くで働こう!」と開業を決意。通りがかりに偶然この部屋がテナントを募集しているのを見つけて、すぐに大家さんにコンタクトを取りました。元は縁もゆかりもない場所でしたので、ママ友付き合いを中心に、地域になじませてもらったという感じです。住みやすくてすてきな街ですね。

患者の背景を見据えながら、ベストな診療を追求

どのような診療が中心ですか?

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広く眼科一般の診療です。眼底レーザーや後発白内障に対応するヤグレーザー、網膜断層解析装置なども備えていますので、ひと通りの治療は行えます。もともと大学病院では未熟児網膜症を診ていたことから、小児疾患にも対応可能です。はやり目や、学校での眼科検診後の視力検査に来る子も多く診ていますね。大人の患者さんでは、テレビ番組で眼科疾患の特集が組まれると、心配になって来院される方が増える印象です。メディアによって患者さんの眼科知識が増え、意識が高まるということはとても良いことだと思っています。ご心配に及ばないというケースがほとんどですが、そうした受診をきっかけに、実際早期に病気を発見できるケースもあります。

難しい病状の方を他院へ紹介されることもありますか?

横浜市立大学附属病院や藤沢市民病院、北里大学病院などにご紹介することもありますが、市内の別の眼科クリニックにご紹介するケースもあります。鎌倉市内で開業している眼科の医師はとても仲が良いのが特長ではないでしょうか。同世代の先生がほとんどで、専門分野もばらばら、さらに出身大学も違っていて、楽しくお付き合いさせていただいていますよ。私の専門外の疾患をお持ちの患者さんでも、総合病院での治療までは必要ないという方もいらっしゃいます。そうした方は、専門性を持った他院の先生にご紹介しています。

診療にあたって心がけていらっしゃることは?

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なにより最善を尽くすこと。そして、患者さんのバックグラウンドを考えることです。同じ疾患、同じ症状をお持ちでも、生活環境によってベストな治療の選択肢は異なってきます。職業上どうしても視力を回復させる必要がある人もいれば、「ほどほどに見えていればいいので手術はしなくても」という方も。それぞれの生活上のご不便やお困り具合に合わせて、最適な治療をご提案する必要があると考えています。例えば全身が動かなくなってしまった人の「視力だけは」というご要望には全力で応えたいです。こういったその先の治療に進むか留まるかの判断には、ある程度のキャリアも必要だと思います。眼科医だから「目」だけを診ていればいいという訳でもなく、他科のドクターとの連携も必要になってきます。

往診や障害のある人の診療にも力を注ぐ

目の健康に関して、読者へアドバイスをいただけますか?

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「目」は精密な光学機器であり、心と体を映す窓です。眼科領域の医療進化は著しく、以前は無理だった治療が可能になったり、治せなかった症状の改善が期待できるようになったりしています。メディアなどが発信する最新の医療情報にもアンテナを張り巡らせながら、ご自身の目をしっかりと守ってほしいと思います。近年、スマートフォンやタブレットなど便利な機器が増えましたが、画面を凝視し続けることは目を酷使することにつながるため注意が必要です。意識して遠くの緑を眺めるなど、適度に目を休めるように心がけましょう。

障害のある方の診療にも尽力されているそうですね。

勤務医時代に、養護学校に通われている重度の障害のあるお子さんの眼科検診を担当したことがあります。現在もその経験を生かして障害のある方やご高齢の方、介護が必要な方の診療も行っています。また、医療全体に関わることかもしれませんが、眼科分野では特に病気を治すだけではなく、その後の生活をサポートすることもとても大切です。例えば障害のある方がスポーツに取り組む場合、安全のためにどのような点に気をつければいいかなど、医師の立場から適切な助言を行えるように今も勉強を続けています。

往診にも力を入れているそうですね。

通院が難しい方には、往診日を設けて訪問しています。ご自宅で診療を受けたいという方はもちろんですが、施設に入所中の方や眼科のない病院に入院中の方など、往診の要請は多くあります。当院では開業当初から往診に対応してきましたが、ほとんど目いっぱいに予約が埋まってしまい、休診日や土曜日を充てざるを得ない状況です。ニーズの高さを実感していますので、今後は往診をメインに取り組んでいきたいと思っています。通院が難しい方はぜひご相談いただけたらと思います。

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