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花岡 敬三 院長の独自取材記事

花岡歯科医院

(芦屋市/芦屋駅)

最終更新日:2022/12/21

花岡敬三院長 花岡歯科医院 main

阪神本線・芦屋駅から徒歩10分。1992年の開業以来、地域に根差した診療を続け、2022年10月で30周年を迎える「花岡歯科医院」。院長を務めるのは地元出身の花岡敬三先生。小さい頃から内科医である父の背中を見て育ち、訪問診療に取り組んでいた父に倣って開業当時から訪問歯科診療に注力している。外来では一般歯科全般、小児歯科をはじめ、歯周病、顎関節症など幅広く診療し、オーラルフレイル予防、CAD/CAMシステムによるセラミック治療、スポーツ用マウスガード製作にも対応。小児の治療の際は「対等な立場で接するようにしています」と話し、子どもが納得してから治療に臨めるよう配慮している。これまでの道のりや診療内容について花岡院長に話を聞いた。

(取材日2022年8月29日)

震災を乗り越え開業30年

10月で開業30周年になるそうですね。

花岡敬三院長 花岡歯科医院1

1992年に開業しましたので、2022年10月で30年がたちます。おかげさまで長く続けられています。この土地はもともと父が内科医院を長年営んでいた場所で、私が開業する時に建て替えました。私は生まれてから高校卒業までこの周辺地域で過ごし、徳島大学で学んだ6年間だけ兵庫県を出て、卒業後はまた戻ってきました。なのでとてもなじみのある場所です。父はいわゆる「町のお医者さん」という感じでした。患者さんの中には父に世話になった方もおられて、私がまだ若い頃訪問診療に訪ねた家では、「ぼっちゃん」なんて呼ばれることもありました。父が医師であることもあり、自分が医師の道に進むことには何の抵抗もなく、ごく自然な流れだったと思います。現在では、芦屋市歯科医師会の高齢者福祉部門にも所属し医療と介護をつなぐ役割も担っております。今後も地域医療に貢献していきたいですね。

開業当初から訪問診療に注力されていたんですね。

夜中でもオートバイで患者さんのところに出かけていく父の姿を小さい頃から見ていましたので、私も地域に根差した歯科医院をめざし、開業当時から訪問診療に取り組んできました。30年近く前の話になりますが、最初に訪問した患者さんは、歯がぐらぐらするから抜いてほしいというおばあさんで、訪ねたら縁側に座っていて「ぼっちゃんこっちおいで」と。しばらく縁側でお話ししたことを覚えていますね。

開業から間もなく震災があったんですね。

花岡敬三院長 花岡歯科医院2

開業して2年と少したった頃の1995年1月に阪神・淡路大震災が起きました。当院の駐車場はがれきにふさがれ、自分の車は出せない状態になりました。先ほどお話ししたおばあさんも、他の人の車を借りて病院まで連れて行ったんですよ。当院は、たまたま開業の時に建て替えて新しくなっていたので崩れずに助かりました。親戚からは、もし私がここで開業せず、古い木造の診療所のままだったら危なかっただろうと言われました。その当時東京に住んでいた私の兄は、水も満足に得られない状況を知って「疎開しに来ないか」と誘ってくれたのですが、私の父は「ありがとう。でも私がここを離れたら、薬をもらいに来る人がたくさんいるから困るだろう」と言って残りました。そこに、父の町医者としての生きざまを見ました。

ほとんどの保険診療に対応する歯科医院

こちらではどのような治療を行っていますか?

花岡敬三院長 花岡歯科医院3

保険診療の範囲の治療にはほとんど対応しています。CAD/CAMシステムといって、コンピューターを用いて補綴物の設計や製作ができるマシンも導入しました。今までは白い歯と言えば高額なセラミックしかありませんでしたが、CAD/CAMシステムを使うと保険適用でも白い歯を選択することができます。ただ、どの治療にも言えますが、すべての人に向いているわけではなく、上下の歯の噛み合わせや、治療する歯の丈の長さ、強度が必要かどうかなどによって金属冠やセラミッククラウンなどと使い分けています。すべての選択肢のメリット・デメリットを説明して、最終的には患者さんに決めてもらいます。インプラントは紹介するかたちになりますが、優れた治療法だと思っているので、必要な患者さんには勧めています。エックス線撮影には、従来のものより被ばく量が少ないデジタルエックス線を採用しています。

睡眠時無呼吸症候群の患者さんにも対応されているとか。

睡眠時無呼吸症候群は、内科などの医師の診断のもと、耳鼻咽喉科や歯科が連携して治療にあたり、歯科医院ではマウスピース型器具を作ることで改善のお手伝いをします。顎関節症に関しては、原因が生活習慣などによる体のねじれも一因と考えられており、ポイントとなる筋肉を突き止め、生活習慣の指導もしながら改善を促します。また、これは自費となりますが、スポーツ用マウスガードといって、ラグビーやボクシングの際に使用することで衝撃を和らげることができるマウスピースの製作にも対応しています。高校や大学のラグビー部の子たちや、ラクロスをやっているという女の子たちが来ています。最近はたくさんの色から自分好みのものを選べるので、カラフルなものができるようになりました。

小児歯科にも力を入れているとお聞きしました。

花岡敬三院長 花岡歯科医院4

私にも子どもがおりますし、昔から子どもは好きです。お母さんは周りに迷惑がかからないようにと、できるだけ早く治療を済ませて帰ろうとしがちですが、当院ではお子さんの場合、焦らず椅子に座るところから少しずつ治療を進めていきます。私が大切にしているのは「歯医者に対する恐怖心を残さないようにすること」です。本当に治療が必要になった時に、その恐怖心が治療の妨げにならないようにしなくてはいけません。お子さんによって性格はさまざまで、怖がりの子もいますし、神経質な子もいます。口を開けない子もいますが、それはその子の意思です。納得できないことをされるのは誰だって嫌ですよね。中には大人のやることは間違いない、と口を開ける子もいますが、違うと思い続けている子もいると思います。私は子どもでも対等な立場で話すことを心がけて、信頼関係を構築するようにしています。

小児から高齢者まで幅広く診たい

どの年代の患者さんが多いですか?

花岡敬三院長 花岡歯科医院5

高齢化が進んでいることもあり、60歳以上の方が多いです。訪問診療の需要も高く、中には認知症の方もおられるので、その場合はキーパーソンの方と連携を取りながら治療を進めています。訪問診療は原則として16km圏内であれば実施できますので、ご連絡いただければ、灘区や西宮市の上ヶ原にも伺います。また、当院ではオーラルフレイルといって、お口の虚弱の予防にも注力しています。滑舌が悪くなる、食べこぼしが増えるなどの些細な口腔機能の低下に気づいたら、早期に適切に対応することが大切です。当院ではこれらの症状のある患者さんを指導し、機能改善を図ります。当院はバリアフリー設計で、10年ほど前に玄関前にリフトを導入しましたので、車いすの方も安心してお越しいただけると思います。

歯科衛生士は何人いますか?

2人います。1人は訪問診療専任の歯科衛生士で、もう1人は院内にいますが、常勤ではありません。当院の患者さんは歯科衛生士のことを名前で呼ぶんです。「この日は〇〇さんいますか?」って。親しい知り合いのような存在なのでしょうね。歯科衛生士による指導は40分くらいかかることもあるので、自然と親しくなるのだと思います。

読者にメッセージをお願いします。

花岡敬三院長 花岡歯科医院6

多方面から情報を仕入れて、患者さんにベストなものは何かを探りながら治療を行っています。気軽にご相談だけでも来ていただければうれしいです。当院は現在完全予約制となっていますが、急患はもちろん診ますのでご安心ください。私は地域に根差した歯科医院として、長らく保育所、小学校、中学校、高校の校医を任されてきました。長年子どもの歯を診てきて、昔歯を診た子が今は30代や40代となってお母さん、お父さんになっていることを思うと感慨深いです。今後はご高齢の方は引き続き診ていきますし、小児歯科にもより一層注力していきますので、お子さんを連れてどうぞお越しください。

自由診療費用の目安

自由診療とは

スポーツ用マウスガード/5500円
セラミック治療/10万円~

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