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大川 親宏 院長の独自取材記事

大川眼科

(四日市市/近鉄四日市駅)

最終更新日:2020/04/01

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近鉄四日市駅西口から歩いて約5分、鵜の森公園近くに「大川眼科」は立つ。先代から40年以上続くクリニックで、大川親宏院長が就任した2009年から少しずつ改修を重ね、院内は広くバリアフリーに、オリジナルの掲示物も増えて、子どもの患者も目立つようになってきたという。大川院長は大学病院に勤務時代、糖尿病の患者を対象に外来診療を担当し、より専門的な治療や手術に携わってきた。数多くの経験を今の診療にも生かしながら、「目の困りごとを解決することはもちろん、心も癒せる場でありたい」と院内の快適性にも気を配る。院長の一つ一つの真剣な言葉や、丁寧な振る舞いから、地域や患者、出会う人を大切に考える実直な人柄が伝わってきた。
(取材日2018年11月13日)

魚の泳ぐ水槽に掲示物が楽しめる「癒やしの空間」

こちらは歴史ある医院と伺っています。

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私の父がここに開院したのが1975年7月7日ですから、今年で44年目になります。四日市の中では古いほうの眼科だと聞いています。私は長く大学病院や総合病院に勤務していましたが2007年に当院に着任し、2009年に院長に就任しました。以来、患者さんのために何ができるだろうかと考えたときに、医療の面ではプライマリケアを大事にすることはもちろん、来ていただいた方に、できるだけ心を癒やして帰っていただけるような空間づくりをしたいと思いました。まず取りかかったのは、バリアフリーにするための工事です。玄関前にスロープを設け、靴のまま、待合室から診察室まで、車いすでもベビーカーでも入っていただけるようにし、エレベーターも設置するなど段階的に改装、増築して診察室や待合室も広くしてきました。

具体的にはどのようなクリニックづくりをされているのでしょうか?

2階に手術室はありますが、2015年に白内障手術を中止し、現在は、ものもらいの手術や、翼状片といって黒目に半透明の膜がかかってしまう病気の手術、また加齢黄斑変性に対する注射治療などのみ行っています。つまり高度で専門的な医療は提携している病院にお任せし、当院は、地域にあって、患者さんにより身近に感じていただけるアットホームなクリニックづくりをめざすことにしたのです。魚を眺めて楽しんでいただけるように、「おおかわすいぞくかん」とプレートをつけて水槽も置きました。また、ご自由にコーヒーなど飲み物を飲んでいただけるカフェコーナーも設けています。

壁には、スタッフの方について楽しく紹介してあり、来た人が楽しめそうですね。

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はい、「おおかわすいぞくかん」のプレートもカフェコーナーのかわいらしい飾りも、そしていろいろな掲示物もすべてスタッフの発案です。2016年より、診療時間を朝は8時から、夕方は5時までと早めの時間帯にし、週休2日制にするなど体制も変えたのですが、そのせいかスタッフを募集すると若い人が多く応募してくれるようになりました。彼女たちが、いつも笑顔で患者さんに接してくれて、掲示物なども積極的に工夫し、充実させてくれるようになりましたので、院内に活気が出てきて感謝しています。今月の「スタッフ紹介」は、「好きなコンビニのおにぎり」がテーマですね。他にも、熟語クイズやなぞなぞ、間違い探しなど、待ち時間に楽しんでいたけるような掲示物がたくさんあります。定期的に新しいものに取り換えているんですよ。

子どもから糖尿病の患者まで幅広く診療

先生の得意な診療について教えてください。

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大学病院にいた頃に糖尿病の方を対象とした外来診療をしていました。糖尿病の合併症である糖尿病網膜症は自覚症状がほとんどなく、自覚した頃には症状が結構進んでいて、病院で手を尽くしても失明される方もいらっしゃいます。開業医となった今は、そうなる前に発見して進行を止められるようにしたいと思い、検診を受けていただくことをお勧めしており、当院でできる検査はきちんと行っています。糖尿病は内科との連携が大事で、当院に内科から紹介されて来られる方や、当院の検査がきっかけで糖尿病とわかり、内科に紹介して治療を始められる方もいます。糖尿病と知らずに「見にくくなった、白内障かな」と来られて検査をすると、眼球の中で出血していたり、網膜が腫れていたりして糖尿病が見つかるのです。

そんな患者さんに、先生はどのように寄り添っていらっしゃるのでしょうか?

糖尿病の方には、継続して通院することが非常に大事だとお伝えします。中断せず通院することで、生涯、自分の目を守ることにつながるということを理解していただきたいですね。また、見え方が悪くなってしまった患者さんに対して眼科の医師としてできることは、患者さんの残された視機能を生かして、日常生活の質をいかに高く、楽にするかということに尽きると思います。そこで患者さんのしたいこと、見たいものをお聞きして、例えば何か役立つ道具があれば、それを提案したりします。新聞や本を読むときに使う拡大鏡もそうですね。また文字を書くときに、どこに書いたらいいのか見にくくてわからないという方のためには、厚紙に、はさみで窓のように細長い四角の枠を切り取って開けたものをスタッフが手作りしており、この枠の中に文字を書けばいいですよ、とお伝えして渡しています。

大学病院では緑内障の診療も担当されていましたね。

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はい、緑内障も自覚症状がほとんどありませんので、たまたま他の症状で眼科にいらして検査で見つかったり、あるいは人間ドックや検診で見つかったりすることがほとんどです。緑内障は40歳以上の20人に1人と決してめずらしい病気ではありません。また、見にくくなると元に戻せません。ですから早期発見のためには検診を受けることが大切で、緑内障も、継続して通院していただくことが必要です。あと最近多いと感じるのは、ドライアイです。スマートフォンなどの普及のためか、小さなお子さんにも見られます。お子さんは何か症状があってもなかなか言わないので、普段から片目でものを見ていないか、首をかしげていないかなど注意してあげるといいですね。

医療面も、接遇も、さらに上をめざす

先生が眼科の医師になられたのは、先代院長であるお父さまの存在が大きかったのでしょうか?

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そうですね、医師になれと言われたことはありませんが、父の姿をなんとなく見ていて、自然にこの道に進んだように思います。当院には父の代から続けて通ってくださる方もいらっしゃいます。そのような昔からの患者さんに言わせると、父は「怖い先生」だったようです(笑)。家では優しい父でしたが、昔かたぎで、眼科が少ない時代にこの地域の眼科治療を一手に引き受け、医療に関しては厳しい面があったのでしょう。父を知る同じ眼科の先生方は、「大川先生は手術が得意だった」と口々に言ってくださいます。そんな父は誇りですね。亡くなる前に5年ほど一緒に仕事ができたことが親孝行でしょうか。手術をしたときなどは学ぶところが多くありました。

いつも心がけておられるのはどんなことですか?

まずは患者さんのお話をよく聞くことです。病気を見つけて治すというよりは、患者さんは何かしら困ってここへいらしているので、その困りごとを見つけて何とか解決して差し上げたい、という視点を持つようにしています。困りごとの原因として、病気がある場合もあるし、ない場合もありますが、お話を聞いていくと、それが少しずつ見えてきて解決に結びつく手がかりとなっていきます。スタッフには、患者さんの立場に立ってお気持ちに合わせた気遣いができるといいね、と話しています。最近はお子さんも増えてきましたが、スタッフには子ども好きがそろっていて、お子さんが検査に飽きて気がそれたりしないように、上手に誘導してくれますね。

これまでを振り返り、また今後についてお考えをお聞かせください。

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研修医時代は、恩師にも恵まれ、自分の腕が未熟では患者さんのためにならないと思い、眼科の教科書をむさぼるように読みました。また実際に患者さんを診察することが第一ですので、夜遅くまで病院に残り、救急で運ばれてくる患者さんを必死に診たものです。あの頃一生懸命に学んだことが今の土台となっていますね。今後については、繰り返しになりますが、目に関する困りごとを解決することに加え、心も癒やせるクリニックであることをより極めていきたいと思います。そのためには私だけでなくスタッフの力も必要です。医療面でも、おもてなしの面でも、もっとクオリティを上げて、地域の皆さんに安心していただける存在になりたいと思います。

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