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福山 一郎 院長の独自取材記事

いちろう歯科医院

(福岡市博多区/吉塚駅)

最終更新日:2024/04/18

福山一郎院長 いちろう歯科医院 main

吉塚駅から徒歩10分、福岡市立吉塚小学校そばにある「いちろう歯科医院」。パステルピンクの外壁と白の窓枠がかわいらしい戸建ての歯科医院だ。福山一郎院長は、総合病院もない離島で地域医療にも携わった経験豊富な歯科医師。同院では、「やり直しの少ない治療」を掲げ、単に悪い部分の処置をするのではなく、悪くなった原因は何か、回避するにはどうすればいいかまでを考えて治療を行っているという。また、患者に安心して来院してもらうため院内感染対策にも力を入れている。常に謙虚に質問に答えてくれる姿勢が印象的だった福山院長。治療方針や注力している治療などについて詳しく話を聞いた。

(取材日2023年12月22日)

悪くなった原因を突き止め、やり直しの少ない治療を

診療方針について教えてください。

福山一郎院長 いちろう歯科医院1

大学時代に、恩師から「知識は患者さんに対する良心である」と教えられました。この言葉を忘れることなく診療にあたっています。また当院では、「やり直しの少ない治療」を掲げています。それには、悪い部分だけを治すのではなく、悪くなった原因は何か、回避するにはどうすればいいのかということまで考えて、精密に治療していかなくてはなりません。患者さんの現状についてデータを取って把握してご説明し、納得いただいた上で治療を進めていくことを大切にしています。お口の中が健康になって、患者さんが幸せになることが最終目標。義歯一つとっても、インプラント治療、ブリッジ、入れ歯など、さまざまな選択肢があります。極端な話、何もしないという選択肢もあるかもしれません。ゴールは一つですが、登山ルートは複数あるのです。何が患者さんにとって幸せなのかを一緒に考えていくのが当院の方針です。

マウスピース型の装置を用いた矯正に対応され始めたとか。

歯列矯正を希望される患者さんはもともといらっしゃいましたが、私としては矯正治療は矯正専門の先生にお任せすべき、という考えでどうしても治療が必要な方は信頼できる矯正専門の先生をご紹介していました。ただやはり、専門の先生のところまでわざわざ足を運ぶことはない程度の方は、「先生のところでできないならいいです」と諦めておられて、それも心苦しく感じており、今回マウスピース型の装置を用いた矯正を始めました。といってもこの矯正は、奥歯まですべての歯を動かすことをめざすタイプではなく、前歯を中心に上下で20本を動かしていくことをめざします。つまり奥歯の抜歯をしないのがこの矯正の最大の特徴でしょう。ですので前歯だけを動かしたいといった、比較的軽い、限定的な方法になります。

どなたでも受けられるものなのでしょうか?

福山一郎院長 いちろう歯科医院2

最初に専用のソフトで歯並びの写真を撮り、そこでシミュレーションを行います。シミュレーションによって、この矯正方法が適している症例なのか、適していない症例なのかも確認が可能です。そのため全員が全員、矯正可能とは残念ながら言い切れません。しかしシミュレーションで判断が可能なため、患者さん、そして歯科医師である私たちも安心できますよね。また抜歯をせず、動かす範囲も限定的ですので、矯正する期間も半年ほどで済む場合も多いようです。「いつものクリニックでメンテナンスしているのに、矯正のためだけに別の遠いクリニックに通うのは……」と足踏みしていた方もおられると思いますのが、費用や期間を抑えたご提案ができるかもしれませんので、まずはお気軽にご相談ください。

矯正・歯周病・審美など幅広い診療を提供

開業までの経緯を教えてください。

福山一郎院長 いちろう歯科医院3

九州歯科大学卒業後、福岡市近郊の歯科医院で働きました。在籍した10年間のうち、4年半は宮古島にある分院に勤務していたんですよ。島の人たちも受け入れてくださって、地域医療の面白さに目覚めました。当時は大きな総合病院もなかったので、難しい症例の方も来院され、広い範囲で勉強させていただきました。その後、福岡に戻ってしばらくしてから、当院を開業しました。開業当初から感染症への対策には力を入れており、口腔外バキュームもその対策の一つです。造りつけタイプの口腔外バキュームもあり、これは吸った空気は床下の配管を通じて機械室に集められ、ろ過フィルターを通って外に排気する仕組みになっており、よりクリーンな環境で治療を受けていただけるようにしています。

歯周病の治療にも注力されているそうですね。

当院が歯周病治療の中で特に力を入れているのが、歯を支える骨の再生治療です。歯周病が進んだ先にあるのは抜歯、そしてその抜けた部分を埋めるためのインプラント治療か入れ歯、ブリッジなどが選択肢になるかと。こういった治療法それぞれ、骨がしっかりとしていないときちんと補えないものですが、歯周病は進行するにつれて歯を支える骨を弱くしてしまいます。そこで当院が導入したのが骨の再生なんです。自由診療の手術にはなってしまうのですが、土台を整えて歯磨きがしやすいような環境にしていくことで歯周病進行の抑制も期待できるようになるため、お勧めしています。やはり歯周病の進行は止めたいものですし、もし抜歯ということになっても骨がしっかりしていれば治療の選択肢が増えますからね。

審美歯科もお得意だと伺いました。

福山一郎院長 いちろう歯科医院4

審美歯科の勉強会で「すべてのことを知っていないと審美歯科はできない。広い範囲でいろんなことができて最後に審美歯科なんだ」という言葉を聞き、審美歯科を行うためには歯茎や虫歯、根管の治療もきちんとできないといけないと教わり、なるほどと納得させられました。だから私は保険診療と自由診療を、厳密には分けられないと考えています。治療すべきものはきちんと治療をする。そこでセラミックを使えば自由診療になりますし、お金をかけなくてもいいと患者さんが考えるのであれば保険診療になります。使う素材によって「審美歯科」という自由診療にカテゴライズされるのであって、治療の精度そのものに差はないと言い切っていいと考えています。また審美歯科でイメージしやすいホワイトニングは当院でも対応していますが、歯の色の統一感にも関わってくるため、将来、セラミックを入れたいのかどうかなども確認しながら、丁寧に進めていきます。

より良い治療のために、コミュニケーションを重視

今後どのような歯科医院をめざしていきたいとお考えですか?

福山一郎院長 いちろう歯科医院5

これからも「当たり前のことをきちんとする」ということを大切にしたいですね。患者さんとよくコミュニケーションをとって、治療内容をご理解いただき、末永くお付き合いできればと思います。よく、インプラント治療の患者さんには、「一生のお付き合いになりますけどよろしいですか?」と、冗談めかして聞くんですよ。でも、患者さん一人ひとりと一生お付き合いするつもりで診療しているのは本当です。患者さんが当院を選んでくれるかわかりませんが、そうだとありがたいですね。小学生の時から来てくれていた子たちが、就職などで福岡を離れる前に「歯を診てください」と言って来院してくれるケースも多くなりました。そういう時は本当にうれしいですし、この仕事をやっていて良かったと思います。

コミュニケーションを重視する診療スタイルは、どのようにして身につけられたのでしょうか?

自然と身についているのではないでしょうか。「歯医者で神経を抜かれた」などと聞くことがありますが、それらは結局、コミュニケーション不足にあるのではないかと私は思います。例えば、なぜ神経を取らないといけないのか、神経を取ったことで今後どんなことに気をつけなければいけないか、きちんと患者さんに伝えなければなりません。「神経を取ったら歯が弱くなるから、歯が壊れるかもしれないよ」とか。そうすると、患者さんもリスクを避けるにはどうすればいいか考えてくださるから、あとの治療もやりやすくなり、お互いの理解も深まるのだと思いますよ。

読者へのメッセージをお願いします。

福山一郎院長 いちろう歯科医院6

歯の治療は、後戻りがきかない治療で、削らずに済むなら削らないほうがいいのです。私たちが行っている治療のほとんどは、一度やったところのやり直しなんですね。かぶせ物が取れたとか、埋めた所が欠けたとか。逆に言えば、最初から削らなければ、そういった治療をする必要はないのです。では、歯磨きさえやっておけばいいのかというと、そうでもありません。歯磨きを一生懸命しているのに、虫歯になってしまうとか、歯科医院通いが絶えないという方がいます。食生活、噛み合わせ、歯ぎしりなどの習癖、いろんな要素が絡み合って問題が起こっているケースもあるんです。気になる症状がありましたら、ぜひ一度ご相談ください。

自由診療費用の目安

自由診療とは

審美歯科(セラミックの詰め物)/4万4000円~、マウスピース型装置を用いた矯正/50万円~、骨の再生治療/10万円~、インプラント治療/40万円~、ホワイトニング/1万5000円~

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